「ビオ(有機)食品の光と影」 ECG グット・プラクティクス20選(16) D4: 顧客参加と製品の透明性
本シリーズでは、ECG(公共善エコノミー)グット・プラクティクスに選ばれている20優良企業・団体を、公共善マトリックスの20項目に沿って、1社づつ紹介。
16社(団体)目は、ドイツの首都ベルリンを所在地とするÖkofrost GmbH(エコフロスト有限会社)。ビオ(有機)の冷凍食品の卸売と小売を行っている会社で、消費者に、通常あまり表に出されない商品の「影」の部分の情報もしっかり提供している。
D4: 顧客参加と製品の透明性
Ökofrost GmbH(エコフロスト有限会社)は、1996年に設立されたビオ(有機)冷凍食品販売のパイオニアである。
当初小さなオルタナティブであったビオ食品は、中欧では現在、小売食品の10%前後を占める大きな部門に成長し、生産企業の大規模化や、それに伴うアニマルウェルフェアの問題、製造や保管、輸送でのエネルギー消費という、従来からの大量生産の食品と類似の問題を持つようになった。このビオ食品の「影」の部分は通常、積極的には情報提供されず、消費者も知らないことが多い。
エコフロスト有限会社は、2013年に公共善決算を作成するプロセスのなかで、自社商品の背景情報を包括的に誠実に消費者に提供する、という改革に取り組んだ。個々のビオ食品の生産や加工の方法、地域産の割合、カスケード利用率、アニマルウェルフェアのレベル、企業構造やその倫理性と社会性、再生可能エネルギーの割合などの情報を「光」と「影」に分類し、いい点と悪い点をわかりやすく表示し、最終的な価値判断は個々の消費者に委ねている。
https://web.ecogood.org/media/filer_public/bc/c0/bcc041d5-3bc2-4e7a-8d2e-3896554bda6e/2021-04-07-good-practices-web.pdf
https://oekofrost.de
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世界35カ国、3000以上の企業・団体が参加するECG(公共善エコノミー)運動の主要ツールは「公共善決算」。横軸に人間社会の基本価値4つと縦軸に5つのステークホルダーからなる「公共善マトリックス」で、企業や団体の倫理的・社会的・エコロジカルな経営をホリスティックに評価する。SDGs17目標もすべて含む「公共善決算」を行う企業・公益団体、自治体、教育機関は、世界的な草の根ボトムアップ運動の先導役。
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https://note.com/noriaki_ikeda/m/m13ff063cc3f9