「120人市民共同オーナーが経営する文化センター」 ECG グット・プラクティクス20選⑸ B1: 資金の扱いに関する倫理的なスタンス
https://web.ecogood.org/media/filer_public/bc/c0/bcc041d5-3bc2-4e7a-8d2e-3896554bda6e/2021-04-07-good-practices-web.pdf
本シリーズでは、ECG(公共善エコノミー)グット・プラクティクスに選ばれている20優良企業・団体を、公共善マトリックスの20項目に沿って、1社づつ紹介。
5つ目の会社は、ドイツ南西端のレラッハ市にある市民出資の文化センターNellie Nashorn。
B1: 資金の扱いに関する倫理的なスタンス
1986年に創業以来、カフェもあり、市民に愛されていた小さな文化センター。2015年に運営母体であったNPO協会が倒産したが、施設の利用である有志の市民たちが共同出資し、非営利の有限会社を設立し、新体制で再スタート。現在、共同オーナーは120人の市民。様々な社会層の市民が集う場所として、「低い敷居」で多彩なイベントをで企画・開催。多くのイベントは固定の入場料金を設定せずに、来訪者から有志の寄付を募るやり方を採用。市民のサークルには、安価にセミナールームを貸している。市や州からの年々の助成金が運営のベースになっているが、イベントや賃貸、カフェでの収入は以前の2倍。健全な運営により、従業員にしっかり公正な給与を支払うことも、大切な経営理念としている。
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世界35カ国、3000以上の企業・団体が参加するECG(公共善エコノミー)運動の主要ツールは「公共善決算」。横軸に人間社会の基本価値4つと縦軸に5つのステークホルダーからなる「公共善マトリックス」で、企業や団体の倫理的・社会的・エコロジカルな経営をホリスティックに評価する。SDGs17目標もすべて含む「公共善決算」を行う企業・公益団体、自治体、教育機関は、世界的な草の根ボトムアップ運動の先導役。
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