#7 内申点の捉え方
第7回になりました!
拙い文章でありながら読んでくださっている皆さんに感謝ですm(_ _)m
文章力あげられるように日々頑張ります💦
さて、今回は中学生が悩む内申点について話をしていきたいと思います。
内申点に関する悩みは塾講師時代にとても耳にしました。
公立高校の受験には避けて通れない内申点について、
私なりの観点をお伝えすることで、皆さんに何か参考になればと思います。
まず、内申点の付け方についてですが、
現在の内申点は相対評価となっています。
昔は絶対評価という評価方法で、
5が●%、4が●%。。。といった感じで、
評価の割合が決まっていましたが、
相対評価は特にその割合が決まっておらず、
簡単に言えば先生によって決められることになっています。
そのため、よく「先生に嫌われているから成績が取れない」とか、
「この先生は厳しいから5くれない」とか、
そんな嘆きがよく聞かれました。
でも、本当にそうなのでしょうか?
確かに厳しく評価を付ける先生はいるかもしれませんが、
その先生の科目でも5を取っている子はいるはずですし、
先生に好かれている子が全員5を取れているか、
というとそんなこともないと思います。
そもそも、成績を低くつけることに対して、
先生にメリットがあるとは私は思えません。
きっとどの先生も成績を付けるときは、
みなさんのことをきちんと考えて、
根拠をもってつけているはずです。
まずはそのように捉えることが必要なのではないでしょうか。
みなさんの周りにオール5の生徒はいますか?
なかなかオール5の生徒をお見かけすることはないと思います。
実際私も中学生を9年間指導して1000人以上の生徒を見てきましたが、
オール5は記憶がある中で5人くらいかと思います。
ですから、とても印象深い生徒達でもあります。
その中でも特に印象的だった女の子がいます。
その子は普段とてもおっとりしていて、優等生には感じられますが、
オール5を取るような生徒には見えませんでした(失礼。。。)。
でも、ある日体育カードを塾の休み時間に書いているのを見て、
とてもびっくりしました。
1日の体育の振り返りを書くカード(4行くらいの罫線が引かれている)に、
8行くらい(行間に2行くらいのペース)びっしりと書いていたのです。
何でそんなに書いているのかと聞いたら、
「私は体育の、特に実技が苦手なので、体育カードで挽回するしかないんです。なので、毎回これくらいの量を書いています。」とのことでした。
お分かりいただけたでしょうか。
この子の場合、きちんと自分の苦手を把握し、
そのうえで自分なりに考えて、
5を取るための対策を必死にやっていたのです。
また、ノートの取り方に関しても先生の言ったことを隅にまとめたり、
注意すべき点は赤線で引くなど、それは徹底していました。
この時「あぁ、これはオール5とれるわ」と感心したものです。
みなさん、どうでしょうか。
やはり5を取るためには5を取るための努力がきちんとなされていて、
それを先生はきちんと評価していることがお分かりいただけたでしょうか。
翻って皆さんはここまでの気持ちをもって内申点を上げようと頑張りましたか?
それを振り返ってみてほしいのです。
少し話しは変わりますが、
あなたが大人になった時のことについて話をしましょう。
大人になって私が学んだことがあります。
それは「評価は他人がする」ということです。
あなたが会社に勤めた場合、
どんなに「私はこれだけ頑張りました!」と主張をしても、
あなたの頑張りを評価するのは上司で、
その評価により給与や賞与が決まります。
あなたがお店を開く場合でも、
どんなに「私の店はこんなにいい店です!」と主張をしても、
その良し悪しを評価するのはお客様で、
その評価によりお店の売り上げが決まります。
要は、大人の評価というのは、
「どれだけ他人を満足させられたか」
によって決まるということです。
そのため、大人は他人を満足させるために、
勉強をし、知恵を振り絞るのです。
ここまで書くと分かってきましたね?
そうです。
内申点というのは、
あなたが大人になった時のために、
学校で先生を相手に練習をしているのです。
よって、内申点は今のあなたが、
どれだけ先生を満足させられたか、という評価なのです。
ですから、その評価を上げるためには、
まずはあなたがどのようにしたら先生を満足させられるか、
を考えるべきです。
(ちなみに媚びるということではないので勘違いしないように。)
そのために大事なことは何か。
それはやはり先生に興味を持つことでしょう。
この先生は私たちに何を求めているのかを考えたり、
先生ならテストの時どんな問題を出してくるかを考えたりすることで、
それが勉強することにつながっていくことで、
あなたの内申点は変わってくるではないでしょうか。
内申点のためにそんなことまでする必要があるのか、
という声も聞こえてきそうですが、もう一度お伝えすると、
あくまでこれは最終的に大人になった時に必要なスキルなのです。
ですから、大人になるために自分を磨くと思って取り組んで欲しいと思います。
少し余談ですが、皆さんは学校の先生がどれだけ大変な思いをして授業を行っているかを考えたことはありますか?
私も学校の先生ではなかったので、
学校の先生の忙しさを100%わかっているわけではありませんが、
授業を教えるという点においては共通する部分があると思うので、
少しその点にも触れたいと思います。
先生は1回の授業に向けてかなりの勉強をしています。
私が塾講師時代は1回の授業をするのに平均1時間半から2時間はかかっていたと思います。
入試直前になるとその2~3倍は時間をかけていたと思います。
それはなぜかというと、入試の問題は毎年変わりますから、
重点ポイントも毎年変わっていきます。
ですから、毎年同じように教えれば良いというものではありません。
同じ問題を教えるにしても、他のアプローチの仕方を考えて、
より皆さんの力が上がるように準備をするのです。
授業をやるだけれあれば何とかなりそうですが、
それだけではなく皆さんの質問対応や保護者の方への対応などの通常業務を行い、
学校の先生であれば部活などもあるでしょう。
そんな目まぐるしい忙しさの中で授業の準備をしているのです。
たいていは休みの日にまとめて、といった感じでしょうか。
なのでほとんど休みらしい休みはないでしょう。
そこまで準備をして行う授業に対して、
みなさんは真剣に受けていますか?
確かに教え方が上手な先生もいれば、
分かりずらいと感じる先生もいるでしょう。
でも、大事なのは先生たちはみんな、
皆さんに対して真剣に向き合って授業をしているということです。
分かりずらいからあの先生はダメだ、というのではなく、
先生を育てる気持ちで先生に
「ここが分かりずらかったので教えてください」
と聞いてみてください。
私も1年目は教え方に苦労をしました。
私が指導していた塾では生徒によるアンケートがありました。
その初回のアンケートである生徒に最低ランクを付けられたのを今でも覚えていますw
しかもはっきりと「○○先生の方がいい」とまで書かれていました。
正直すごく辛かったです。
でも、それがあったから私はいい授業をしたい、
と強く思うようになりましたし、
勉強もより一層するようになりました。
その生徒にもアプローチをして、
入試時期には普通に質問をしてくれるようにもなりました。
つまり、私はこの生徒がいたことで成長できたのです。
そして、最終的には私の授業を受けたい、
と頑張ってくれる生徒が増えたこともあり、
いろんな生徒に影響を与えてくれました。
なので、この生徒には本当に感謝しています。
学校にはアンケートはないと思いますが、
ないなら直接言っていいと思います(言い方は気を付けて…)。
先生も人間です。これでいいのかと悩むこともあります。
ですから、分からないと言ってくれることは、
その先生の成長を助けることにつながると思います。
そして、あなたにわかりやすく伝えるにはどうするかを考えてくれるようになり、
あなたもその教科が分かるようになっていくと思います。
それだけではなく、あなたの真剣な様子に先生も評価をしてくれるでしょう。
要は一石二鳥です。
あなたのためにやってみてはどうでしょうか。
逆に分からないをそのままにしていけばどうなるか、
それは想像できますよね。
あなたならどちらをとりますか?
最後にもう一言。
私が塾講師時代によく子どもたちに言っていたのは、
「嫌いな先生のせいで自分の人生が変わってしまってもいいの?」
ということです。
神奈川県で指導をしていたのですが、
神奈川県の公立入試は内申点の比重が高い学校が多く、
内申点1点違うだけでも結構差が出たものです。
ですから、生理的な問題もあるので、
嫌いな先生がいることは仕方がないことではあると思いますが、
それでも自分の進路実現のために必要であるのであれば、
やるべきことはしっかりとやる必要があると考えます。
私だったら、嫌いな先生のせいで自分の進路が変わるのは耐えられないので。
ですから、内申点に関しては自分のために自分で行動をしましょう。
それが結果として大人になっても活きるスキルになると思います。
長くなってしまいましたが、
この話を読んで皆さんが内申点に対する捉え方が変わり、
大人への一歩をまたひとつ進んでくれることを期待しています。