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サラリーマンの方がアーリーリタイアするための5つのアプローチ【①金融編2/2】

皆さん、こんにちは。

前回は「まずしっかり年収分の現金を確保する」と「投資にまわせる最低月収20%の確保」を中心にお話させて頂きました。今回は金融後半戦です。


最後は「③現金」です。

「おいおい、また現金なのか」とこれまたツッコミが来そうですが(笑)、こちらは「投資にまわすための現金」です。金融商品というのは安定的に成長するというものではなく、グローバルでいろいろなリスクにさらされており、必ず波があります。今回のコロナショックもそうですし、2008年に起きたリーマンショックもそうですね。マーケットは長期的に「再起不能」にならなければ、必ずどこかで反発してきます。(再起不能というのは「北斗の拳」の時代みたいなことです)


その際に柔軟に対応でき、追加投資出来る「現金」を持っておくことは資産を効率的に増やすためにも必ず必要なアクションになります。

ここで大切なことは「追加投資を発動する基準を明確に決めておくこと」です。例えば、「日経平均が2万円を切ったらXX万円投資」とか「1万5000円になったらXX万円投資」という感じです。この辺はダウや海外マーケットを絡めたりしてあまり複雑にすると発動アクションが難しくなりますので、よりシンプルにした方が迷いなく出来るかなと思っています。

良くマーケットで「落ちるナイフを掴んではいけない」という格言を聞かれることがあるかと思います。 上から落ちてくるナイフを握ると怪我をするということから、 暴落する相場で株を買うと大きな損をするという意味です。

これはこれで理解出来るのですが、実際運用していると「今は落ちているのか止まっているのか」判断するのは難しいです。「今が底」だと思ったら、またまだ落ちている最中だったというのはあるあるです。後で考えればあの時が「底」だというのはよくわかるのですが(笑)

ですので、ある程度基準を決めたほうがマーケットが過熱した際に冷静に対応出来るかなと思っています。わたしもそれで、コロナの暴落時には対応いたしました。


3.保険はシンプルに

最後は社会人になったり扶養家族を持つことになると、ウエイトを占めてくる保険です。私の場合は銀行さんとのお付き合いで個人で結構「引く」くらい保険に加入していますし(笑)、コンサル時代にも保険会社さんをたくさんご担当させて頂きました。その私から見ても保険というのはなかなか難易度が高い商品です。

保険は投資商品と違って単にお金を増やすというシンプルな目標だけでなく、目的の補償や運用等と変数が多いのが理由ですね。そこで大きく気を付けなければいけない2点をご共有させてください。

日本人は無類の「保険好き」なので、他の先進諸国と比べても保険加入率はいまだ高い部類かと思います。ただ、あまり知られていないのですが、日本は「社会保険」がとても充実しています。障害年金・障害手当や遺族年金など基本的に「年金」に加入している方は実は手厚く保護されております。


ですので、何かあれば、「基本は公的保険」で諸々カバーされております。そちらをよく確認の上、ご自身に合わせた必要な補償を民間保険会社で加入するというスタイルをお勧めします。

もうひとつは、保険は「補償のみ」に特化したシンプルな商品を中心に選ぶことをお勧めいたします。特約もいろいろあり、必要か必要でないかと聞かれれば「あったほうがよい」と思いますが、基本的に保険は補償のカバー範囲に応じて金額が上下するものです。手厚い保険はありがたいですが、それはもちろんお高くなります。ポイントはその手厚い補償を「民間の」保険会社で加入する必要があるかということです。

また、日本の保険では「補償も運用も」という商品があります。一見便利で良さそうに見えますが、本当に補償も運用も必要であれば、「補償のみに特化してムダを省いた保険」と「運用に特化した低コストの投資信託などを選べばよい」ことです。保険も家について2番目に人生で高い買い物ですし(家が一番)、長期にわたって余分な支払いが発生すると複利で回す長期投資では後々大きく響いてくる商品です。

基本的に保険は万が一の際に「再起不能」にならないためのものです。誤解を恐れずに言うと、万が一はなかなか起きるものではありませんし、万が一の時に「焼け太り」のように儲けるものでもありません。確かに万が一の時にありがたみは感じますが、万が一というのはほとんど人が当てはまらいないケースを「万が一」と言います。

ですので、「万が一」の時に充実な補償を担保するよりも、より高確率で発生する「万が一でない将来」のためにしっかり運用に回せるよう資産配分することが大切です。


この金融編では、以上3つの観点をお話させて頂きました。大切なのは「ご自身の金融資産をご自身がしっかり把握するということ」、そしてもう一つは「継続していく」ということです。節約が趣味という方はまったく苦でないと思いますが(笑)、あまり無理して一瞬節約できても、それが継続できなければあまり意味がありません。

金融投資で資産を増やすために大切な事は「航路を決めたら淡々とそれを実行していく」ということです。


今回の投稿でお伝えしたかったのは、「①緊急時の現金確保」「②リスク許容度をわけた上での投資体制の構築」「③公的保険を活用した保険料支払いの圧縮」の3点です。

この年末年始は政府や都道府県から「静かな年末年始を」と言われております。良い機会だと思い、2021年からのご自身の金融資産の配分を見直してみるのはいかがでしょうか?

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