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最近注目されている「FIRE」で多くの方がしている誤解

皆さん、こんにちは。

ワークライフバランスやコロナの影響、ならびに昨今の株高を踏まえ「FIRE」が今まで以上に盛り上がってきていると思っています。

FIRE(Financial Independence, Retire Early)ムーブメントとは、 経済的独立と早期退職を目標とするライフスタイルを啓蒙するムーブメントである。この生活モデルは、ブログ、ポッドキャスト、およびオンラインフォーラムで共有されている情報を通じて2010年代より大きな注目を集め、特にミレニアル世代に人気が高まった(wiki)

私もこのライフスタイルをお奨めしている一人なのですが、最近の記事や発信情報を見ているとちょいちょい「ミスリード」しているものが散見されるので、「既に実践している者」としてその誤解を解いていければと。

「金融資産のみ」でリタイア出来る利回り

FIREで基本となる考え方として「4%ルール」「25倍ルール」があるかと思っています。要は安定的な資産運用で得られる4%の利回りをベースにリタイアする資産を築きましょうという考え方ですね。

私も金融資産は5%の運用利回りを目途に長期投資でポートフォリオを組んでいるので、この数字はだいたい理解できますし実現可能性も高いと思います(20年後に2倍になっていれば良いかなという感じです)。

ただ、私の場合は何回かお話させて頂きましたが、基本的には不動産投資を中心としており、不動産投資のインカムゲインから生活費を抜いた額を金融商品に投資しています。収入のメインは不動産からですので金融資産はあくまで「余剰資金」の運用として考えています。

これはあくまで私の感じ方ですが、この4%ルールで長期間生活していこうとするとちょっと苦しいかなと。というのも、配当を全額生活費に充てると再投資に回せる原資がほとんどなくなるということになりますよね。

このコロナの株高では年間利回りは想定を大きく超えていますが、良い時もあれば悪い時もあるのが株価です。「株価」や「配当」はもちろん上下することはありますし、最悪対象企業が倒産なんてことも無きにしも非ずです。株価が短期間でこんなに上がる状況は極めて「稀な」状況です(笑)。

ですので、配当収入も継続的に予定通りの利回りを得られるかわかりませんし、配当が減少した時に株価が暴落していれば高配当株に資産を移そうにも、原資が足りなくなってしまうこともあります。やはり若くしてリタイアする場合はその後の人生も長くなるため、金融資産自体も増やしていきたい所です。資産が年々減っていくというのは精神衛生上決して良いものではありません。

というわけですので、最近は若い方で「金融資産〇千万円」でリタイアを宣言する方もいらっしゃいますが、その金額感で「金融資産だけで生きていく」ということは「少し心もとない」というのが私の感想です。

大切なことは「お金に縛られない」ということ

「FIRE」とは「早期リタイア」にだけ注目される方もいるかと思いますが、大切なことは「経済的独立」です。「経済的独立」を得るためには収入の複線化が必要不可欠です。金融資産による収入もこの複数の収入の一つとみれば良いですね。いわゆる「サイドFIRE」というモノですかね。

現在の本業に加え、金融資産による収入を確保し、副業による収入などを追加することで本業への「精神的な負荷」は低下していきますし、収入面でも本業のウエイトは小さくなります。まあ、いつ辞めても良い状態になると意外に嫌なことが気にならなくなるものです(個人的な感想ですがw)。

もし、今の仕事が好きであればそのまま続ければ良いですし、他にやりたいことがあればあまり収入を気にせずにチャレンジすることが出来ます。例えそれが趣味レベルの域をでなくてもです。今までは「生きるために働いていた」ことが、これからは「やりたいことのために生きる」ことが出来ます。

これが「経済的独立」かなと思っています。私のセミリタイアの定義は「働かないこと」ではなく「好きなことだけやっていく」ということですね。

ですので十分に資産が貯まるまでは、拙速に本業をやめてセミリタイアすることはお奨めしません。徐々に本業の収入ウエイトをさげていき「やはり本業が好きになれない」と思ったなら、その時に意思決定することで少しも遅くありませんので。


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