不動産は持てば持つほど「リスク」が下がる投資商品
皆さん、こんにちは。
投資による収益を増加させるためのアクションとして「レバレッジ」という考えがあります。こちらは少し気難しいモノなのですが、資産を増やすためにはうまく付き合っていかなければいけないモノでもあります。
レバレッジ(Leverage)とは「てこの原理」という意味ですが、金融業界でレバレッジといった場合には、借り入れを利用することで、自己資金のリターン(収益)を高める効果が期待できることを指します。レバレッジを効かせるということは、大きなリターンが狙える半面、リスクも大きくなりますので、十分な資産管理が求められます。(SMBC日興証券)
FX等の金融商品ではこのレバレッジを効かせすぎることでリスクを過度に抱えてしまうことになるのですが、不動産投資についてはこちらがそのまま当てはまらないと考えています。今回はその理由をご説明させてください。
なぜ不動産投資は持てば持つほどリスクが減るのか
今回は不動産「事業」ということでなく、不動産「投資」という観点でお話させて頂きます(基本は一緒ですが少し異なる点もありますので)。では、なぜ持てば持つほどリスクが減るのかということを3つのポイントでお話していきたいと思っています。
1つめは「空室リスクが減る」ということです。不動産投資には金融投資と違い空室による利回り変動というリスクがあります。例えば投資物件が1つであれば、そこが空室になってしまった場合の利回り0%ですよね。ただ、100物件保有した場合1つ空室になっても利回りは99%です(当たり前)。
どんな不動産でも必ず「退去」はあります。その際に利回りがいきなり0%になってしまう商品であれば、投資家としてはリスクが高い商品になってしまいます。このリスクをヘッジするためにもリスクを一定にし母数を増やすことで利回りを安定的にすることが出来ます。ある意味不動産は「大数の法則」が効く商品ということです。
2つめは「災害リスクが減る」ことです。特に日本は地震等の災害が多い国です。もちろん、保険などでこのリスクはヘッジしています。とはいえ、災害が直撃した際には無傷ではいられない可能性もあります。一か所ではそこに災害が直撃した場合は影響が大きいですが、いくつか分散していればその傷を低減することが出来ます。
実際、現在の私のポートフォリオは売却などで現在保有エリアの分散化が不十分だと思っていますので、次にポートフォリオを組みなおす時には物件単体の収益だけでなく、リスク分散のロケーションも重視しています。
3つめは「資産価値が増えていく」ということです。不動産投資はレバレッジをかけることが可能な投資ですので、現金一括で購入することはあまり効果的ではありません。たいていは借入を有効に活用していますので、次第に元本返済が進み残債が減りそれが資産価値を向上させていきます。これはヒトのお金で自身の資産価値が向上していくということです。
前述の2つの観点で物件リスクを一定にした上で拡大していけば、時間とともに資産価値は向上していきますので、自身の与信が向上し資産規模を拡大していくことが可能になります。
「購入条件がブレないこと」が前提条件に
不動産は物件自体の条件として「想定利回り」等があると思います。こちらは、事前に基準を作っておき、基準を満たさない物件は購入しなければ良いのでそんなに難しいことはありません。もちろん、変な物件を掴まされないというのは大前提です。
ただ、購入時にコントロールできないリスクが存在します。それが「金利リスク」と「空室リスク」です。このリスクをコントロール出来るかどうかが規模拡大の大事な所です。
まず「金利リスク」ですが、現在のマクロ環境では日本において急激に金利が上昇することはなかなか考えづらいです。ただ今の低金利が永続する補償はありませんので、私は万が一を考えて低金利のうちに可能な限りの固定金利で長期間契約を結んでいます。
また「空室リスク」ですが、こちらもそのエリアの人口動態と相関関係があります。この人口動態は政府が調査結果を報告していていますので、そちらが十分に参考になります。5年先程度であれば余程のことがない限り大きく外れる可能性が低い調査です。
また、新築物件ですとどのようなお客さんがどの程度入居者さんになってくれるか未定であり、その分リスクがありますが、「中古物件」を購入すればある程度お客さんの属性や流れが事前にわかりますので、そのリスクをさらに低減することが可能です。
普段、金融商品のみで資産を運用されているとどうしてもこのようなマインドセットの切替えは難しいですし、今から新規参入を希望される方も現在のマーケットではなかなか参入が難しい所ですが、チャンスが来た際には少し目線を変えてご検討頂ければ幸いです。
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