透明な描写
今日は風呂のカビ取り大掃除をした。年末を楽チンに過ごすために、ちょっと早めに取り掛かるなんて、私にしてはあり得ないくらいに珍しいこと。あるいは逆に、年末とか関係なく、年に数度の気まぐれお掃除タイムがたまたま今日だったとしたら、それはそれでとても納得がいくような。とにかく、風呂場全体にキッチンハイターを塗りまくって、気管支はちょっとやられてしまったのかゼイゼイして咳が少し出るけどそのうち治りそうで、風呂場は概ねカビも取れて白く綺麗になった。満足。
風呂場は白く明るくなったようだけど、それと透明とはちょっと違う。違うんだけど、今日は何だか透明という言葉が引っかかる。いつぞや埋めておいた「透明」が脳内熟成が終わってでてきたのか? いやいや、熟成終わってないけどなぁ。気になるだけで、なんのネタもない。
仕方ないので、描写の練習。透明を感じる描写、スタート。
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夜中になるといてもたってもいられなくなって、どうにも外に出たくなることがある。そんな時は抵抗せず、寝巻きのままつっかけでとりあえず外に出る。頬を刺す冷気に身震いしながら大きく息を吐くと、少しだけ自分の中の濁りを吐き出せたようでほんのちょっと気が楽になる。じっと見つめるとそこに濁りを閉じ込めた細かな水の粒が見えてくる気がして目を凝らしたけれど、白い吐息は追いかけてもあっという間に消えて透明な闇だけが広がるばかり。凛として冷たい夜はどこまで行っても静かで寂しくて、私の濁りは限りなく薄まってきっと透明になったに違いない、凍える指先を擦り合わせながらぼんやりとそんなことを思う。
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ぎゃははは。なんだろね、全く思うようになりまへんの。ノープランにも程がある。本当は、ガラスみたいな透明か、水みたいな透明を書きたかったんだ。でも夜になってしまった。しかもあんまり透明感ないな。
昨日は「書きたかったけど書かないままだった人」から「書く人」の段に連れてきてもらったと言ったけど、訂正。加藤くんのいる「書く人」の段は高すぎて、まずはその手前の「書こうとする人」の段からスタート。インプットが圧倒的に足りないので、まずはそこから。
思うようにならないところも含めて描写練習は面白かったので、またやろうと思う。猫とか指先とか蛇口とかを埋めておこう。透明も埋め直し!