すみません。
今朝、某牛丼屋に朝定食を食べに行ったところ注文した定食が届いても私のグラスがずっと運ばれてこなかった。
何かの間違いだろうと思ってはいたが、のどがカラカラだった私は意を決して眼前を横切ったアルバイトらしき若い彼女に声をかけた。
「あの、すみません、コップ、グラスを… 」
彼女はあっという表情をし、そそくさと水を注いだグラスを持ってきてくれた。
すると近くにいた私の注文を取りにきたベテランらしきアルバイターがこう言った。
「すみません。」
この場合の「すみません。」は私に向けてのものなのか、後輩アルバイターに向けてのものなのかまるで分からない。
彼女の言葉が「お客さん、すみません。」なら私も「大丈夫ですよ。」の一言を構えていた。しかし、自分の仕事を怠った事の尻拭いをさせてしまった後輩アルバイターへの「すみません。」なら私には関係のない話である。
結局、私は無視したというか聞こえなかったふりをした。
この世が「すみません」よりも「ありがとう」で溢れますように。