時空を超えた歌
100匹目の猿現象、確かに距離は超えただろう。
しかしその後、子孫は方法を見て覚えたのだろう。
だが「それ」が時を超え距離を超え、誰からも教わってもいないのに伝播する「歌」が存在する。
私の家の前には、よく子供が駆け抜けていく。
大きな声を張り上げ、歌を歌いながら。
「てってれーてってってれー♪」
何故だろう。
このてってれ歌、誰が教えたというのだろう。
そう、私も子供の頃、このてってれの歌い方をしていた。
しかしこの歌い方は、誰からも教わってはいない。
時間を超え空間を超え、てってれは全国を駆け巡っている。
無意識的意思疎通の波及、そう捉えられるのではないだろうか。
人類の祖先は100万年前、地球上でわずか1300人程度まで減少し、その後10万年は同じ人口だったと仮説が唱えられている。
もしこれが「事実なら」と仮定すれば、絶滅も繁殖も地球上では何の意図もなく伝播するのである。
いや、もしかすると、これもまた誰かの意図が関与したとするなら、其の者は如何なる者か。
未だ人類は、自分たちが何なのか知り得ない。
ただの生物なのか、ただ両親の生殖によって誕生した、ありふれた一個体に過ぎないのか。
私の矜持として「1000の言葉があれば1000の真実がある。だが事実は一つしかない」と、どこかの子供のように振舞っているメガネとは違う見解だ。
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