見出し画像

【日本帰国に必要な陰性証明書のトラブル回避のために】


●リトアニアからの帰還


空港でのPCRも無事に通過。今は特定の国から出なければ3回ワクチンを受けていれば自宅待機も必要ない。今日は1日溜まった事務処理をしていた。
ただ悪名高い「日本基準の陰性証明書」、今回のオレは本当に綱渡りで、久しぶりに旅先で頭を戦闘モードでフル回転させるトラブル対応だった。

ちなみにヘルシンキで日本行きの便への搭乗直前に陰性証明書の検査があり、オレの前の若い女の人は「項目が足らない」として搭乗拒否されて、泣き叫んでいた。
個人旅行だったら延泊代やエアチケット代を自己負担する場合もあり、大事な用事に間に合わないなどダメージは大きい

オレが体験した現状の注意点を含めて書いておこう。

そもそも前にも書いたように、オレは招待してくれたリトアニアのフェス側に、陰性証明書を出す検査をしてくれるところを紹介してもらった。その際には日本側の公式の書式で書いてくれるよう頼んだ。2ヶ月前にはやり「公式の書式じゃないから」と搭乗拒否された友人の話を聞いていたからだ。
しかしフェス側は本気にせず「証明書はオンラインで送ってくるので、指定した書式に書き込むようなことはできない」「証明書はヨーロッパのスタンダードだから問題ない」「数ヶ月前にイスラエルのゲスト達もこれで問題なく帰れた」と言うばかり。

おれは心配でTwitterで質問したが、その際の @tossysaito さんが、「指定された項目を満たしていれば大丈夫」と教えてくれ、知人のイギリスでの証明書まで見せてくれたので、だいぶ安心できたし、これが後々大いに役立つことになった。本当に助かりました。ありがとう!

で、検査を受けるときにも必要項目を英語にして、医師に確認した。「全部大丈夫」と確認とって安心して受けた。
……が、上がってきたらやはりいくつかヌケがある。とくに「検体採取の日時」は絶対にないとまずい。フェス側に必要項目を送って「絶対に必要なんだ」というと、検査センターに連絡して、こちらの要求する項目を満たしたものを発行してくれた。

で、ギリギリにヴィリニュス空港に着いて見せたが、なんとこの段階で「日本政府指定の公式のフォーマットじゃないから、受け取れない」と言われたのである。

●「ヨーロッパのスタンダード」でも受け付けられない!?


オレも事前に @tossysaito さんから「指定された項目を満たしていれば大丈夫」と聞いていなかったら、ショックで呆然と引き下がってしまったろう。いまも日本政府からの通達が更新されていない国や地方の空港では、同様の対応をされている人はまだまだあるのではないか。

オレは「冗談じゃない、もう条件が変わったんだ。これは必要項目を全て満たしている! 問題ない! 大使館に電話してみろ! 番号はここだ!」と適当な電話番号を見せながら強弁し、なんとか日本までのエアチケットをゲット。

乗り継ぎのヘルシンキはパスポートとチケットだけでスルー。問題は日本行きの便の搭乗直前の証明書チェックだ。
JALなどのサイトを見ると「搭乗できない事例が発生しております」「政府指定の書式を強くお勧めします」「プリントアウトされることをお勧めします」などと書いてあり、予想される一悶着を前に臨戦態勢に。

証明書チェックは搭乗のだいぶ前から開始される。
前述した泣き叫ぶ女性の横で、オレのを見せた。
どうも特にチェックしていると思われるのが、結果はもちろんだが「検体採取日時、結果判明日、検査証明書交付年月日」と「検査方法」だった。最初の証明書には「結果判明日」しか書いていなかったので、あのままだとアウトだった。

●特にわかりにくい点

特にわかりにくいのが「検査方法」である。オレも当然に「REAL-TIME PCR」といった検査の方式が書いてあれば安心と思っていたが、それだけでは不足らしいのだ。
「検体をどのように採取したか。鼻か口か、両方か(を示す専門用語。nasopharyとか)」の記述が必要なのである。
幸い再発行してもらった証明書には書いてあったのだが、見つけるまでは「な、なそふぁ……?」と蒼くなりながら探し、生きた心地がしなかった。

たしかに公式の書式にはちゃんと書いてある。
しかし他の書式と比較するにはわかりづらい。なんなら厚生省の入国審査のページに、「特に抜けがちな条件」などを書いておいてほしいものだ(いまは「検体採取方法」が別項目に立っている)。搭乗拒否された女性も、どうやらその辺がネックになっていたようだし。

無事通過できたが、直前までフェス側とは対応策の応酬で綱渡りだった。フェス側も甘く見ていたことを詫び(対応は精力的にやってくれたのでオレは怒ってはいない)、今後は公式書式に対応してくれる医療機関を探すと約束した(これから帰国する日本人もいるから)。
フェス側はオレが搭乗拒否されるケースも考え、翌日のフライトの準備までしてくれていたという。ここも大事で、オレは公式の書式の必要性や必要な条件を繰り返しフェス側に伝えており、「問題が起こったら、強行したフェス側のせいだからね」という意思を共有していたことだ。

なのでまとめると、

●帰国時に必要な陰性証明書の注意点


・公式の書式が可能なら、その方が面倒がない
・ただいまは他の書式でも大丈夫。以下の条件が必要
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html
注意点1「検体採取日時、結果判明日、検査証明書交付年月日」がそれぞれ必要。オレのは最初「結果判明日」だけだった。
・注意点2「検体採取方法」 オレのは最初、書かれてなかった。
・検査は出国72時間前と時間が限られるので、可能ならばもっと前に、その検査センターが発行する証明書のサンプルをもらっておいて検査項目を事前にチェックしておければ万全。
・もしも必要項目が足らないことがわかっても、搭乗ゲートが閉じる前に、検査機関に掛け合って書き直した書類をメールで送ってもらえば、オレのように間に合うかもしれない。諦めるな!

●追加情報


yossysaito(@tossysaito)さんからの情報追加。
英仏など特にアクティブな国の現地大使館はお墨付きラボの案内をしている模様。
公式の書式でない証明書の場合にも留意すべきポイントが公式にまとめられている。

https://www.mhlw.go.jp/content/000825073.pdf


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?