見出し画像

母乳が怖い!

突然ですが、私 母乳が怖かったんです。





正確には母乳をあげる時間が怖くて怖くてたまりませんでした。

今日はそんなお話です。





母親がまだ小さい小さい赤ちゃんを愛おしいげに抱っこして
お乳をあげる姿に憧れていました。


4年の不妊期間中に何度も何度もそんな妄想をして、
いざ待望のその時……



一人目の出産時に弛緩出血を引き起こした私は
大量出血で危ういことになり起き上がることもできなくなっていました。



産後1日経っても子どもにお乳をあげることができず、
そしてお乳が張るということもありませんでした。



産後2日目から授乳指導が始まったときに、
よし!いよいよだ!とドキドキしたのを思えています。



しかし、母乳育児という私の中の憧れはすぐにガラガラと崩れ落ちました



産院では看護師さんたちが毎回協力してくれたにもかかわらず
20分以上咥えさせても、体重は5gしか増えておらず。

看護師さんたちが「よし、ミルクあげよう!」とミルクの準備をしてくれました。




産後のメンタルがちょっとおかしな状態の時に、赤ちゃんの命をつなぐためのお乳を出せない。

私はなんてダメな母親なんだろうと落ち込みました。




今になって思えば、あの時にすぐにミルク混合に切り替えようとしてくれた看護師さんには本当に感謝しかないです。


でも当時の私は、そんなわけない!と謎の自信と使命感を持ち
退院後も母乳育児にこだわりました。



それでも、全く出ている気がしない。

乳首は切れて、血が出てるのに、お乳は出ない。





そして、謎の症状が私を襲い始めます。



吸われている乳首はまるで布団針でザクザクと縫われるような激痛があり、

授乳を開始と同時に

ゾワゾワという何とも形容しがたい不快感が体中を覆いつくします。

それは、本当に自殺願望に似ていたと思います。


焦燥感というか恐怖感というか


当時住んでいたアパートは1階でしたが、何度窓から体を投げ出そうかと考えるほどの不快感



お乳を吸われている間、針で貫かれるような激痛に晒され

涙を流しながら「もうやめて。もうやめて」とうめきながらの授乳は、

想像していた、『幸せな時間』とは全く逆のものでした。






1日に何度も何度も訪れる地獄のような時間





しかし不思議なことに、授乳を終えて赤ちゃんの唇が離れると
その自殺願望にも似た不快感はすうっと消えてなくなるのです。


それが授乳によって引き起こされているものだとは考えずに
産後のノイローゼみたいなものかなと思ったりもしました。





それでも初産だった私は、2か月母乳とミルクの混合育児を頑張りました。



有名な助産院さん(桶谷式?)で激痛の乳腺マッサージを受けたこともあります。
結果的に胸が岩のようにガチガチに張って40度の高熱が出て

2日間新生児片手に震えながらのたうち回りました。



2か月経つ頃には、この不快感にこれ以上耐えられないと思うようになり夫に
「もう母乳止めたい。止めていいかな」
と泣きながら打ち明けました。



夫は

「いいと思うよ」

「大体、粉ミルクって頭良い大人が何人も集まって、時間と大金を投入して
 研究に研究を重ねて作っているんだから

 赤ちゃんにとって害になるようなものではないはずだよ」



バリバリの理系の夫は、すごく冷静にそう言ってくれました。


それを聞いて私は「確かに…」とすごく安心とともに納得して母乳育児という
私にとって呪いのようなこだわりを手放せたのを覚えています。




翌日には、産院で「カバサール」を貰い完全に母乳を止めました。





それからは、すごーく楽になりました!



ミルクのためのお湯を沸かしたり、湯冷ましを作ったり

哺乳瓶の消毒をしたりとか諸々の手数も粉ミルク代もかかりましたが、

それでも母乳をあげることに拘っていたころの心の重苦しさも、

あの希死念慮のような不快感もなくなって、


心と体がぐーっと楽になりました!!




それからしばらくして、インターネットの記事で

【D-MER(不快性射乳反射 Dysphoric milk ejection reflex)】

という症状があることを知りました。



原因はホルモンのせいだと考えられているそうですが、
なぜ起こるのか、対処方法などはまだ解明されていない症状です。


私は、その記事を読んですごく安心しました。



授乳が不快で仕方なかった。

母乳の時間が怖くて、何かをしでかしそうな自分が怖かった。

それ以外の時にはとてもとても愛おしく感じるのに
授乳中はすごくネガティブな感情を抱いていた自分。

母性がない。

母親失格。

そもそも親になるべきじゃなかったと考えていた自分。





それらが、一種の脳内のバグだった。
そのことが、すごくホッとできたんです。





そして、二人目の子どもの時には出産前から、
産院にはミルク育児を希望する旨を伝えておきました。

幸い母乳礼賛な病院ではなかったので、要望はサクッと通りました。
担当の女医さんも「OK!うちの子もミルクだったわ~」と二つ返事でした。



母乳はとても良いものだと思います。
栄養価も高いでしょう。
哺乳瓶の洗浄や消毒の手間もいらない。
寝転がったまま咥えさせることだってできる。
お出かけ先に、重たい水筒や哺乳瓶を持っていく必要もない。




でももしも今、母乳をあげることが苦痛で仕方ない人がいたら聞いてほしいです。



『あなたのせいじゃないよ』

『大丈夫だよ。』

『ミルク育児、楽しいよ』

『飲んでる量がわかるから、安心できるよ』

『ちゃんとスキンシップだってできるよ(むしろ目はよく合うよ)』

『家族みんなが喜んでミルクをあげてくれるよ』

『うちの次男なんて初乳の一滴もあげることができなかったけど、

 病気一つせずに元気いっぱいに育ってるよ』




4歳の長男が緊張でぎこちなくミルク瓶をもって

次男にあげていた姿は本当に可愛かったなぁ


と思い出しながら今日の記事を書きました。



あとね、母乳とか、ミルクとかハッキリ言って幼稚園に入るころには誰も気にしていません! 

聞かれもしません!

大丈夫です!


大丈夫です!




ミルクや母乳の時期なんて、長い育児が始まってしまえば

ほんの前哨戦


まさに


俺たちの戦いはこれからだ!!


という気持ちで、これから長い長い育児生活乗り越えていきましょう♪







今日もお疲れさまです。



今夜寝る前に今日の3トピックス「良かったこと・頑張ったこと・嬉しかったこと」



考えてみてくださいね。



あなたはいつも頑張ってる!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?