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自転車への旅!第二弾「え?ホイールを自分で組むんですか?」

お久しぶりでございます

みなさん、こんにちは!ノレル?の寺澤です。いかがお過ごしでしょうか?

この連載のきっかけでもある、BIKE&CAMPの東北初開催イベントである、「BIKE&CAMP TOUHOKU23」が、今年の5月20日(土)-21日(日)にいわき市四倉のワンダーファームにて決定しました!

わーいわーい!順次お知らせ上がっていくと思うので、ぜひSNSやHPをチェックしてみてくださいね!

BIKE&CAMP KANTOU22の様子

さて、前回の投稿で「わたし、自転車組みます!」と堂々と宣言したこともあってか、ノレル?でお会いする方々に、「自分で自転車組むの?」と聞かれたり、道行く人に「あの後、どうなったの?」と聞かれたり。様々な反応をいただいて嬉しい限りです!

さて、前回の投稿から一か月以上たってしまいましたが!(汗)今回は、届いた「フレーム・フォーク」をもって風サイクルの矢吹さんのもとを訪れた様子をお届けします!それではどうぞ!

風サイクル、矢吹さんの元へ

いわき市平高久にたたずむ、「風サイクル」

いわき市平高久にある、「風サイクル」。風サイクルを営む矢吹さんは、イタリアで修行された経験を持つ、フレームビルダーでもあります。店内は、矢吹さんが組み上げた自転車がずらり。

矢吹さんのところには、様々な中古の自転車が集まってくるようで、その自転車のパーツや部品を見ながら、再度組み上がった自転車には、矢吹さんの自転車に対する思いや愛が込められているのが伝わってきます。

そんな矢吹さんに、購入したフレームとフォークを見ていただくことに。

DAVOS D-604 ネオランドナー グレーヘロングレー(グロスカラー)

私が購入したのは、フカヤ産業のDAVOS、ネオランドナーのグレーヘロングレーカラー。ランドナーで有名なフカヤ産業から出た、現代版のランドナー=ネオランドナーで、グラベルバイクのような楽しみ方も可能な自転車です。

ちなみに「グラベル」とは「砂利」を表す言葉で、未舗装の道路でも走れるように設計されているのが、「グラベルバイク」や「グラベルロード」となります。BIKE&CAMPのようにキャンプと一緒に楽しむ際には、相性の良い自転車の一つです。

まずはフレーム・フォークのチェック

「風サイクル」の矢吹さん


「うーん、これは、スルーアクスルのものなんだねー。」

と矢吹さん。スルーアクスル?・・・とは・・・?

なんでも「スルーアクスル」とは、ホイールを、フレーム・フォークに固定するパーツの一つだそう。

お!たしかによく見ると、何度かタイヤの外し方を教えてもらった時に見たものとは違う形をしている・・・

真ん中に穴が開いているタイプの「スルーアクスル」

これまで私が散走イベントなどでよく目にしてきた、自転車の方には、「クイックリリース」というパーツが搭載されていたそうで、この「クイックリリース」と「スルーアクスル」には様々な違いがあります。

まずは形状。クイックリリースの方は、U字型になっていて、スルーアクスルの方は真ん中に穴が開いている形となります。

「クイックリリース」はこのようにU字型

脱着の時に、クイックリリースの方はレバーをくるくると緩めれば外れるのに対し、スルーアクスルだと、シャフトが貫通している状態なのでそれを抜くと、外れるという仕組みですね。

ホイールの中心部をディスクで挟んでブレーキをかけていく、ディスクブレーキの自転車の場合、U字型のクイックリリースだとブレーキの強い力でずれることもあるんだそう。

スルーアクスルは円形で、穴の中にシャフトを通しホイールを固定するので、ブレーキングの強い力がかかってもずれることはないため、ディスクブレーキの自転車には、スルーアクスルが採用されることが増えてきているのだそう。

なるほどなるほど。自転車に詳しい人ならこの辺は、知ってて当たり前、なのかもしれませんが、あまり詳しくないわたしにとっては、一つ一つが学びの連続です・・・。

「グラベル仕様ということで、ダボ穴がたくさんついていたりするんだね。ふんふん。なるほど。スルーアクスルに対応したものの形で組んでいくわけだけれども、そうしたら、次は、ホイールをどうするかを決めましょう。」

自転車のサスペンションを左右する、ホイールという存在


ホイールとは、自転車の車輪部分を指します。車輪の中央にある円筒状の部品である「ハブ」、車輪の外側にありタイヤを装着する「リム」、ハブとリムをつなぐ「スポーク」などで構成されています。

手で持っているあたりがハブ、一番外側がリム、それをつなぐ細いラインがスポーク

「で、ホイールの選び方なんだけど、二つあります。一つ目は、自分の手で組んでいく、手組みホイール。もしくは市販されている完組みのホイール。ある程度時間に余裕もあって、ということなら、寺澤さんが自分で手組みで組んでいく方がいいと思うな~。」

「手組み・・・?わたしが自分で組むんですか・・・?」

ドユコト!思いながらも話を聞いていきます。

まず、自分の手で組むメリットというのは、自分の乗り方や体重、自転車をどう楽しみたいか、ということに合わせて、調整が可能になる点にあるとのこと。組んだ後に走ってみて、もう少し固い方がいいな、とか緩い方がいいな、となった時にも調整ができるそうです。

完組みのホイールというのは、言ってしまえば、体重が50キロの人でも、80キロの人でも、誰がどこを走っても壊れないようになっているため、実際に走ってみた時に、肩や腰に痛みが出てきたときにも、調整ができないものでもあるそうなのです。

自転車のサスペンションを支えるのは、タイヤと、それからホイールのスポーク。ここが調整できるというのは、自分にピッタリな自転車が作れるんだよ。

自分で組んでみたら、いざとなった時に対応できるようになるだろうし、そして何よりも、自分で組んだ自転車に、自分で乗ってみたら嬉しいじゃないですか。やっぱりね、他にはない感動があるんです。それもぜひ、体験してほしい。」

自分だけの一台を

そんな風に矢吹さんに言われては、もう、手組みするしかないですね!ということで、ホイールは手組みで組んでいくことに。

スポークを張る強さのなどを器具を使ってやっていくから大丈夫!ということですが、本当に大丈夫なのでしょうか(笑)でも、何でも勉強ですから、思い切ってがんばってみようと思います!

その後は必要なハブやリムはどんな感じがいいでしょうかね、とカタログを見ながら、談義タイム。

「タイヤサイズも二つから選べるようなので、どちらがいいか決めてきてください。あと大事なのは、どんな自転車がよいか、イメージすることね。寺澤さんが実現したい自転車を作っていきましょう。」

なるほど!どんな自転車を実現したいか!宿題をもらい、この日は解散となりました。

私が相談に行ったタイミングで別のお客さんがいらっしゃって、昔使っていたランドナーを塗装しなおして、リメイクしたいのだけど、相談に来られていました。

ランドナーのリメイクの相談に来られたお客さん

パーツや部品を見ながら、もともとのパーツを使う形で行くか、新しく組み替えるかなど話していく中で、何を一番大事にしたいかで選択肢をどう選ぶか、というところから提案されていたのが印象的でした。

おもむろに昔使われていたかっこいいパーツを見せてくれたり、なんとも説明しがたいクロモリ(鉄製のフレーム)への愛を語ってくれたり、そんな風に矢吹さんと話を交わしていると、いつもあっという間に時間が過ぎていきます。

自転車への愛、パーツへの愛が止まらない矢吹さん

さて!次回は、矢吹さんからもらった宿題に向き合う中で、ホイールサイズ
で悩んだ話、そして、実際にホイールを組んでいくところをレポートしていきたいと思います!

今回もお付き合いいただきありがとうございました!ではでは~


書いた人 ノレル?コーディネーター 
寺澤亜彩加(てらざわ・あさか)
1995年愛知県名古屋市出身。大学で演劇・舞踊について学び、庭師修行をしながら、在学中より縁のあった、福島県いわき市へ2019年に移住。
ひょんな出会いがきっかけとなり、2021年より日本パラサイクリング連盟の事務局といわき自転車文化発信・交流拠点ノレル?のコーディネート業務に従事する。自転車は永遠の初心者。


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