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ノードソン物語 第7話 粉体塗装(パウダーコーティング)の歴史

意外と知られていないノードソンの企業プロフィールについて、歴史を紐解きながらご紹介する連載「ノードソン物語」。

<noteマガジンにもまとめています↓>


第7回目となる今回は、当社の粉体塗装(パウダーコーティング)の歴史についてご紹介します。

液体塗料の代わりに顔料を粉状にした粉体塗料を使う粉体塗装の技術は、1940~50年代に開発され、建築・産業資材に使われるようになりました。
液体塗装と比較すると、粉体塗装は揮発性の塗料を使わないため、塗装過程でVOC(揮発性有機化合物)の排出がない、余った粉体を再利用できる、液だれによる材料ロスが抑えられるなど、環境面でのメリットが多いこともあり、環境規制の厳しいヨーロッパやアメリカを皮切りに徐々に普及していきました。

ノードソンは1960年代後半にコンパクトで効率的なカートリッジ式の粉体回収・リサイクル システムを開発し、粉体塗装の市場に参入しました。1971年に最初の静電粉末噴射システムを世に送り出します。
ノードソンが発明した内部昇圧装置は、粉体塗装の技術の進化を決定づける重要な開発となりました。以降、すべての塗装用ガンがこの技術に基づいて設計されており、業界のスタンダードとなっています。
写真は1970年代初頭の、初期のノードソンの粉体塗装ブースです。
ノードソンは、カートリッジブース技術を継続的に改良し、現在も粉体塗装プロセスのあらゆる面で革新的な技術を提供しています。

1970年代の粉体塗装ブース

1980年代、ノードソンはスウェーデンの企業であるICABの買収に投資し、複雑な製品を高品質の仕上げで全自動でスプレーできるようにするTribomatic® 製品群で再び市場をリードしました。
1990年代から2000年代にかけて、特に金属表面加工において、様々な色を素早く塗布できるような高速色替えが求められるようになりました。これに応えるため、ノードソンは先進的な素材と革新的な設計を採用したColormax®とSpeedking®ブースシリーズを開発し、真に迅速な色替えを可能にしました。

2000 年代半ばには、ブース技術の向上により色替えにかかる時間が短縮され、粉体塗装が再び注目されるようになりました。ノードソンが開発した画期的な制御装置により、塗布の精度がこれまでにないレベルまで向上しました。デジタルで粉体を制御するiControl® 、PowderPilotなどのシステムの開発により、一貫した再現性のある、自動化された塗装が可能となりました。
さらに塗布量のコントロールと塗着効率の向上を同時に実現するHDLV(High Density Low Velosity/ 高密度搬送)技術が開発され、現在にいたります。

このように、ノードソンは粉体塗装においても、それぞれの時代でお客様のニーズに応える新しい技術を開発し、確固たる地位を確立してきました。

 >粉体塗装が環境に優しい理由とは - 導入メリットや活用シーン、最新のシステムなどを紹介


(メールマガジン Nordson Mail News Vol.41 2024年8月8日発行 より転載)


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