48歳零細企業社長が独立を決意したのは30歳の時。その訳とは。
世の中には若くして起業されて、大成功されている優秀な社長様が大勢いらっしゃいますが、私は優秀ではありません。
優秀な社長であれば、とっくに会社も大きくなっていた事でしょう。
じゃあ、なんで独立したんだ?という話です。
2003年、私が30歳の頃、従業員100名程度の印刷関連の中小企業でサラリーマンをしていました。
結婚して子供が産まれ、家族の為にも仕事を頑張ろうと思っていた時でした。
勤めていた会社の売上が年々減少する
1991年をピークに印刷産業は徐々に縮小し、この頃には会社の業績も年々減少していました。営業だった私は、売上減少の責任を上司から問われる日々が続いていました。
そんな最中、人事情報が外部に漏れるという事件が発生しました。
当時の人事部に所属していた女性課長が疑われ、責任を取らされたのですが、厄介な事にその旦那さんが私の得意先だったのです。
得意先との取引がなくなる
案の定、その得意先との取引はなくなり、大きな売上を失う事になりました。
しばらくすると、私は社長室に呼ばれ、社長、営業本部長、部長の面々が深刻な顔をしていました。
イヤな予感しかしない。
失った売上を取り戻せなければ責任を取ってもらう
社長からの第一声は「失った売上を3ヶ月で取り戻さなければ、責任を取ってもらう」でした。。。
社長以下三人は人事部の女性課長の旦那さんが得意先と知っているにも関わらず、全ての責任を私に取らせる腹づもりでした。
3ヶ月経過しても失った売上は取り戻せなかった
私は3ヶ月間、休眠顧客の洗い出し、飛び込み営業など、当時の私が考えられる限りの事を尽くしましたが、失った売上を埋めることはできませんでした。
3ヶ月が経過し大幅な減給となるのか、降格となるのか、部署異動になるのか。
どんな条件を出されても、会社にしがみ付くという選択肢もあったのかもしれません。
変な自信とプライドだけがあった
しかし、史上最短でトップ営業になったという変な自信とプライドが邪魔して、責任を取って会社にしがみ付くという事は当時に私は考えられませんでした。
独立して、Mac数台とプリンターと外注先があれば今までの取引先が必ず仕事を出してくれる!という変な自信だけがありました。
辞表を懐にしまい、社長室へ向かいました。
3ヶ月で売上を取り戻せなかったがどう責任を取るのか?と聞かれ、私はしまっていた辞表を社長に渡しました。
辞表を出すと、矛先が変わった!
それを受け取った社長は「これで君は責任を取った。もし会社に戻りたければ、いつでも迎え入れてやる」
誰が戻るかよ!と思っていたところ、社長が続いて
「さて、今度はお前たちが責任を取る番だ」と矛先が本部長と部長へと変わりました。
ざまぁみろ!
会社を辞めていよいよ独立したが。。。
会社を辞めた私は少ない退職金を元に独立の準備を始めました。
社会貢献をしたい、何かの役に立ちたいなどという、世の中の優秀な社長様のような立派な目標などありませんでした。
30歳の私は薄っぺらいプライドと変な自信で独立をしたのでした。
このような動機で独立して、果たして上手くいくのか?上手く行く訳がないですよね。
私はここからさまざまな紆余曲折を経験するのでした。
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