見出し画像

ライカに心奪われた大学生の奮闘記


突然現れた憧れのカメラ

僕は普通の大学生。2023年の後半まではガジェットは好きだったけど、特段にカメラに興味があるわけではありませんでした。
しかし、次第に“カメラ”という物に興味を持ち始めたころ、突然、大きな転機が訪れました。なんと、僕と同じようにカメラに興味のなかった父が、ライカM11とズミルックス35mm F1.4 ASPHを買ってきたのだ。

「え、なんでマニュアルフォーカスのカメラ?」「しかもあの高価なライカを?」頭の中は疑問だらけ。でも、手に取ってみると、その重厚感と美しいデザインに心を奪われました。

未知との遭遇

最初は正直、使い方もわからず戸惑いました。でも、ファインダーを覗いてレンジファインダーで像を重ねてピントを合わせる。その一連の流れが新鮮で、まるで新しい世界に足を踏み入れたような感覚でした。

LEICA M11、ISO64
ライカ ズミルックスM f1.4/35mm ASPH
f/1.4、1/320


LEICA M11、ISO3200
ライカ ズミルックスM f1.4/35mm ASPH
f/1.7、1/160秒

何度か外に持ち出して撮影してみると、シャッターを切るたびに感じる心地よい重みと、その瞬間を自分の手で切り取る喜び。気づけば、ライカの魅力にどんどん引き込まれていました。

葛藤の始まり

でも、その喜びは同時に甘美な苦痛でもありました。だって、これは「父のカメラ」であって、自分のものじゃない。他人のパンツを履いているような、なんとも言えない違和感と居心地の悪さもありました。


目の前にある憧れ。でも手に入れることができない。このもどかしさ、わかってもらえるだろうか?

自分だけのカメラを求めて

この葛藤が僕を突き動かした。「自分のカメラが欲しい!」そう思い立ち、カメラ探しの旅が始まった。ライカは無理でも、自分だけの相棒を見つけたいと。

新たな相棒との出会い

その頃、世間ではライカブームとともにRICOHのGR IIIが大人気だった。(あと、フジのx100vも)「ライカは高すぎるけど、定価で13万円くらいのGR IIIなら手が届くかも?」そう思って調べ始めた。
すると、GR Ⅲは人気すぎて中古でも20万に届きそうになっていた。

GR IIIもまた入手困難。「お金があるならライカを買え」なんて言う人もいて、ますます悩んだ。

そんな最中、新型GR III HDFモデルが発表された。「これはチャンスだ!」と心が踊った。予約開始になんとか手に入れることができた。

自分のカメラで切り取る世界

やっと手に入れた自分だけのカメラ。もう他人のパンツを履かなくていいんだ!そう思うと、嬉しくてたまらなかった。

それからというもの、毎日のように写真を撮った。半年で約4000枚。HDFモデルの柔らかなハイライトは本当に美しく、夕暮れの街や車のバックライトが映り込むシーンなんかは最高だった。


それでも満たされない思い

でも、不思議なことに、どこか満たされない自分がいた。GR III HDFは素晴らしいカメラだし、大満足しているはずなのに、あのライカで感じた特別な体験には敵わない。

ファインダーを覗いて、自分の手でピントを合わせるあの感覚。シャッターを切るときの重厚な音と手応え。やっぱりライカは特別なんだ。

求めるものは何か

じゃあ、僕が本当に求めているものは何なんだろう?ただ高価なカメラが欲しいわけじゃない。あのライカを手にしたときの感動と、写真を撮る喜びをもう一度味わいたいんだ。(まあ、父に借りればいいんだけど)

僕にとってのネクストライカは?

これからも、自分にとっての「ネクストライカ」を探していきたいと思います。もしかしたら、それは別のカメラかもしれないし、新しい撮影スタイルかもしれない。

でも、一つだけ確かなのは、写真を撮ることが大好きだということ。カメラを通して見る世界、思い出として残るというのは本当に素晴らしいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?