嵯峨野ぐらし32 嵐電も値上げ!
いろんなモノの値上げが相次ぐ今日この頃、京都の鉄道業界でもJR西日本、京阪、阪急、近鉄、さらに叡山電車まで運賃値上げを発表。京都市交通局もバス一日券の廃止や乗継割引見直しなどを発表しており、値上げ額など具体的な発表はまだですが運賃を値上げする気満々のようです。阪急や京阪、JR西日本はバリアフリー化するための費用として運賃に一律10円上乗せするもので、実質的には値上げではないのかもしれません。しかし、右京区民の足「嵐電」こと京福電気鉄道株式会社嵐山線が一気に30円も値上げするとは正直驚きです。嵐電は現在、全線一律220円の均一運賃で、市バスの230円よりちょっと安いところを狙っていますが、市バスがいくらになるのか発表されていない段階で30円値上げし、250円にするとはなかなか思い切ったものです。
このポスターを見るに、駅(停留所)のバリアフリー化に加えて、たった2両しかないVVVFインバータ車両の回生電力(ブレーキをかけるときにモーターを回すことによって得られる運動エネルギを変換することにより得られる電力)を貯蔵する装置を新設したり、古い車両を更新したりするらしい。回生電力貯蔵装置なんて、「今までなかったんかい?!」と驚くぐらいですが・・・・・・。まあ2両しかないのだから元が取れなかったのでしょう。新車に更新したら、有効に活用してください。一方、バリアフリー化は最近けっこう頑張っているし、ただいま絶賛工事中の鹿王院駅や蚕ノ社駅などは、まともに考えたらバリアフリー化は困難な構造なのに、よくバリアフリー化に踏み切ったと褒め称えたいぐらいです。2024年度にバリアフリー化を目指すらしい西大路三条駅や山ノ内駅なんて道路の真ん中にある幅の狭い安全地帯でしかないのにどうやってバリアフリー化するつもりなんでしょう。ただでさえ狭いのに、プラットホームを電車と同じ高さにするなど、平均台の高さを上げるようなもので怖い怖い・・・・・・。いや、ホームを高くしたらバリアも高くなるからダメだ。電車が来たときだけお客さんとともにホームがせり上がるようにすればよいのだろうか? どんな駅になるのかとても楽しみです。
現在発表されているのは、上の写真にある「普通旅客運賃」と「定期旅客運賃(1ヶ月)」だけです。定期券に関しては、現在の7,500円が8,500円になるものの、月に34.1回乗らないと元が取れなかったものが、34.0回で元が取れるようになるので、わずかばかりお得感がありますが、「らんでんカード」はどうなるのでしょう?「らんでんカード」は2,000円入金しておくと嵐電に10回乗れるという回数券のようなものですが、今後は2,250円入金するとか、2,000円で9回しか乗れないようになるのでしょうか?
ついでに、京福電鉄には株主優待があり、590株保有していると上写真のような嵐山線1年間乗り放題券がもらえます。590株といえば現在の株価で約200万円です。余談ですが、2年前に京福電鉄の株を買って株主優待券をゲットしようと考えたことがありますが、時期的に出遅れてしまい、優待の権利が発生する3月までに株主になれそうになかったので諦めたことがあります。当時、株価のアップは期待できないけど1年間乗り放題(6ヶ月定期券×2=81,000円相当)だけでも十分メリットがあると思っていたのですが、実は当時を基準にして本日現在、株価が17%ぐらい上がってます。あのとき株を買っておけばよかった(泣)
で、この株主優待券なのですが、私のような沿線住民にとっては重宝するものである反面、沿線に住んでいない人(日本人の大多数)には何のありがたみもないものなので、株主に配付される時期(5月中旬)になると、金券ショップに売り払う株主さんもあり、「末端価格」65,000円前後で売りに出されます。
運賃が上がると、この「末端価格」はどうなるのでしょうか?
優待券の価値は間違いなく上がるのだから、末端価格も上がり、株主が金券ショップに売る値段も上がり・・・・・・ 結局、運賃値上げにより株主はさらに儲かるということになるのでしょうか? 今年度の「末端価格」に注目したいものです。ではまた。