『ぼっち死の館』 齋藤なずな
『無人島のふたり』は、お金もあって献身的なパートナーがいるのに、がんで死ぬのはこんなに大変なのかと、どんよりしてしまった。
こちらは、ぼっち死必至な人たちがふきだまっているようなアパートの短編集。
現実の闘病記と比べても仕方ないけども、私はお金もすてきなパートナーもいないので、こんなぼっち死を目指したい。いや、目指すしかないんだろうな。
主人公っぽい女性は漫画家で、国民年金を払えない期間があって年金は雀の涙。
だから、懸命に漫画を描こうとするけど、あちこち痛かったり気力がなかったりでなかなか仕事が進まない。
私の将来そのものじゃないか。
いや、漫画家みたいに稼げてないからもっと厳しいか…。
でも、
なんて笑い合える友達がいたら、無人島で死ななくてもいいのかなと、少しだけ楽観的な気分になれた。
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