篠澤広の親愛度10を見てaikoの「いつもいる」を聴けって話

 言いたいことはこの一文だけです。読んだ? じゃあ聴こう。

 Apple Musicの試聴URLだけど、加入してなくても大丈夫。一番おいしいところが聴けるようになってるはずです。

長いあとがき

 ひとまず歌詞だけ一緒に読んでください。さっきのURLで聴けるとこだけ抜粋。

運命の糸が青で黄色でも ひねくれた二人が向き合う部屋が世界
息苦しくても生きていこうね 思い出をあといくつ作れるか
愛してるって何度も言ってね

夏の暑い日に狂った低気圧 雨に濡れてもいい くたくたでデートしよう
辛い時にはあたしを見てね あなたの隣で笑ってる それが生活
ずっと一緒にいるということ

aiko「いつもいる」

 …………いや、篠澤広……………………篠澤広じゃないですかこんなの…………え………………???
 ついでに言ったら「篠澤広とプロデューサー」じゃないですか。言葉の節々が全部ふたりの間の会話になって、こっちに突き刺さってきます。なんだこれは……こんな、ねえ。広とPの関係性直浴び、みたいな歌があってよろしいんですか。

 まず、「ひねくれた二人が向き合う部屋が世界」が、あの部屋すぎません?我々が普段よく目にするあの部屋。篠澤広が立っている、あの。広さんのひねくれ具合はもう知っての通り大したもの(いえ、あの子も純なかわいい子なんです。それは決して否定できないんですけど、俯瞰してみればこの上なくひねくれていることは疑いありません)なのはいいとして、プロデューサーも相当なひねくれ方してますからね。あれはすごい。輝かしい過去なんかいらんわい、に踏み込める強さ。

「息苦しくても生きていこうね 思い出をあといくつ作れるか」なんてさぁ……二人三脚、右足と左足とを枷で繫いで笑顔でドツボにハマっていく二人そのものじゃない? どんどん苦しくぼやけていく中で、ふたりでアイドルを生きるってことだけが克明なまま網膜に焼け付いてる描写として最上級。それでゴールが「思い出を……」に定まってるわけでしょ? それでこの一連が、「愛してるって何度も言ってね」で締められる。

「くたくたでデートしよう」の一文、色々見た方なら思うところはあるんじゃないですかね。それを抜きにしても、歌自体がただ愛し合う二人の関係性をうたったものじゃなくて、一貫して女の子視点なのを再確認できる素敵な構成要素だと思う。ここは広とPのこと考えなくても一緒だね。

 で、それで!!!!!!(広とPの話に戻る音)
 こんなところで「生活」出してくるのさ~~~ホントさ~~~~~ってなりません!? アイドルとプロデューサーの関係はもちろん二人にとっての生活には他なりませんよ。でもね? 多分ここで言う生活って、それ以外の部分も多大に含めた、いやむしろそれが主題になった「生活」じゃないかなって気がしてる。
 お互いにアイドルとプロデューサーっていう役割同士として出会ったわけですけど、ここまで行ったらもう戻っていくとかそういう問題じゃなくなってる。彼女が本質的にMっ気とSっ気を持ってる証左でもある、「あなた」が辛い時に隣で笑ってることは、もう彼女にとっての確定事項なんです。そして、、それを含めた今までの文章すべてを強く念押し、裏付けるように、「ずっと一緒にいるということ」で、この曲の歌詞は締めくくられる。どうしましょう、試聴範囲より前の歌詞のことも語っときますか?

ひっつめた髪に細かく描いた 色と時代に宝物があるの

aiko「いつもいる」

 こんなのもう広の文脈に乗ったらステージの外から見るアイドルへの、ひいては「可愛い」ってものへの感情ですよ。ひっつめは大学時代かな。かわいいね。彼女の白い髪に張り付いた、カラフルな色とアイドルが一世を風靡する時代そのものが、宝物となって初星学園の生徒である篠澤広から離れていかなくて。

空に舞い目が眩んでも かかとの減った靴と いっぱいに笑う時間はある

aiko「いつもいる」

 アイドルになった篠澤広の世界につながってくるんですね。空に舞い目が眩む、っていうステージの上で振る舞うアイドルである僅かな時間と、かかとの減った靴がメタファーするその裏にある時間とのコントラスト、たまらん。これこそがアイドルなんじゃないかと。

築くストーリー

aiko「いつもいる」

 ウワーーーーーッッッ!!!!!!!!!!!死ぬ!!!!!!!!

の、あとがき

 というのが、あたしがこのnoteで言いたかったことです。とにかく、この「いつもいる」って曲が、どれだけ篠澤広と奇跡的なマッチングを果たしてるかを語りたかった。

 さいごに、あたしはこの世の篠澤広Pにあまねく「いつもいる」が知れ渡ってほしいので、読んだらよければ誰かに伝えてやってください。この曲のことを教えるのもよいですし、直接聴かせるのも手っ取り早くてよいでしょう。簡単な方法だと、単にこのnoteをシェアするというのもあります。

 結局あたしは、一人でも多くの人が「いつもいる」という曲を聴いて、あたしと同じようなことを思ってもらえたら、つまりはそれがいちばんいいのです。

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