あの日の片鱗 花譜「不可解」
先日、バーチャルシンガー花譜のオリジナルMVが公開された。
これは彼女の1stワンマンライブ「不可解」のライブ映像のワンシーンだ。
私は、この曲のMVがライブ映像で公開されたことに大きな意味を感じる。
「不可解」というのはこの曲のタイトルであり、この1stライブの名前でもある。
このライブ自体がファン、アーティスト、クリエイター、そして花譜という全員がいたからこそ成り立った。
だからこのMVはそのことを濃縮してできた結晶なのだと思う。
改めて見て、こんなすごいものを目撃したのかと思った。
このライブがVtuberシーンにおける特異点の一つだと言われるわけである。
だって、そこにいた全員が全力であの瞬間に向き合っているのだから。
そしてこの曲は運営が彼女に託したメッセージでもある。
今に対する反抗、人間に対する希望。
そんなメッセージが込められているのではないか。
あの日、私は彼女らの歩みについていけないのではないかと強く不安に思った。
今もその不安はある。
それでも彼女らが「人間」としてさらなる高みを目指すのを観測したいと改めて思う。
いったい「花譜」という存在は、バーチャルもリアルもない「人間」として何を見せてくれるだろうか?