人生の予告編。ときを経て気づくこと。
2019年夏至、なぜか「行かなくちゃ」と思って、ひとりグラストンベリーに行った。
夏至のグラストンベリートーでは、黒人のひとたちが歓喜の踊りを踊り、歌っていた。
イギリスの歴史ある場所で、黒人のひとたちが賑やかに歌い踊る図は私の想定を遥かに超えていて、トーで静かに瞑想する予定だった私は、面喰って身の置き所に困ったのを覚えている。
踊っていたひとが「楽しんでる?」と声をかけてくれたけど、私は言葉がうまく話せないし、あまりに面喰っていたので、曖昧に笑っていた。
このイギリス行きの旅は、行ってみると「黒人のひと」と「アトランティス」がテーマだったように思う。
行きの飛行機の中ではアトランティスがテーマであろう映画が上映されていて、何か予習をしてたように思う。
帰りの飛行機の中では黒人のひとが自由を勝ち取ってゆく歴史についての映画を見ていた。隣に座っていたのは偶然、優しい黒人の親子さんだった。
今年に入って急にアフリカンの世界が身近になった。
旅先でなぜかいつもアフリカンの太鼓のワークショップに偶然出会ったり、身近なところでアフリカンダンスのワークショップが始まったり。
そこにはいつも黒人のひとがいた。
一緒に踊ろう、一緒に太鼓をたたこう、と彼らは朗らかに誘ってくれる。
昔の私なら、みんなの前で踊るとか、有り得ないと思っていたけれど、なぜか急にそんな羞恥心はどうでもよくなってしまった。
彼らのエネルギーは、とても大地に根差しているようでいて、命を燃やす力に溢れている気がする。
人生を楽しもうよ、と太鼓と踊りで伝えてくれているような。
それは「解放」の合図みたいな。
もう、ほんとうに自由に生きよう、というメッセージのような。
あのイギリスの旅は、もしかしたら「予告編」だったのかと、最近ふと思った。
自分の命を精一杯生きる、と、旅に出る前に、無意識に決めたのだと思う。
3年後、まさか自分がアフリカンダンスを踊っているとは思いもよらず。
人生の旅の途中で偶然に差し出された「何か」にふと注意を向ける。
その「何か」に、知らず知らずのうちにフォーカスが向いていく。
自分がそれと一体化するような現実が、タイムラグをへてやってくる。
どれも不思議な一期一会のタイムラインの流れのなかで。
そういえばこの年のソーラーリターンは12ハウス太陽の年で、これから始まる1年のソーラーリターンも12ハウス太陽の年。
1ハウス太陽の出生図の私は、12ハウス太陽の1年を実はとっても懸念していて、運勢を変えるために、誕生日にどこか遠くへ旅に出ようかと真剣に考えていたぐらい。
古典占星術では12ハウスという場所は「囚われの状況」とか「病気」の象意として語られることが多かった。
ある意味それは妥当かもしれないが、この自由な現代の状況の中で解釈するならその象意も「悪い」ことではないのだと思う。
動けないからこそ気づくことがある。
身体に不調が出て気づくことがある。
微細な感覚、目に見えない世界へと意識が広がっていくきっかけにもなる。
そんなわけで、12ハウス太陽の1年は、実は本当に豊かだった。
目に見えない世界とのつながりを深く感じることができたし、困ったときは不思議なシンクロにいつも助けられた。
困ったことになっても、必ず助けが来る。
むしろ、何かトラブルが起きたほうが豊かな経験ができる。
そんなことが心の深いところで理解できて、安堵感に包まれた1年だった。
ここからの1年もきっと豊かな経験がやってくる気がしている。
人生の予告編は振り返ってみるといつだって不思議で面白い。
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もう解放されていいんだ
と
うたうこの人たち↓
これからもっともっとメジャーになっていくのかな。
~開放の曲を歌おう
苦しいでござんす
この心臓を揺らす
夏の筆先を濡らす
わずらいは踊りの合図~
Lucky Kilimanjaro「踊りの合図」Official Music Video - YouTube