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FF16「思い出の品」=クライヴが取り戻した物という考察

「大事なもの」という、コレクション要素が何のためにあるのかなという話。文章にするのがあまり得意ではないので、「ひとつの妄想」くらいに思っといてください。

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FF16における「思い出の品」とは、主にクライヴに近しい人たちから受注するサブクエをクリアすることで貰える、クライヴの私室に飾れるもののこと。コレクション要素にすることでサブクエを進んで消化させるためかな~と最初は思ってた。でも不自然なくらいサブクエでの回収なんですよね。しかも物語の後半で。
例外的に早くゲットできるものもあるけど、最終章でクエストが現れるものが多い。33歳、アルテマ(神)との最終決戦、クライヴの物語の終わり……。
クライヴは15歳で「自身の命以外の全て」を失っていて(復讐心はフェニゲで生まれたものなので除外)、そこから18年経った33歳。終盤では表情も豊かになり、自ら思考して群れを導いたり、自分で自分の夢を叶えていく力もある。元々クライヴが「人」として持っていたもの取り戻したよ、というメタファーとして置かれたのかなとも思った。

「思い出」とはアルテマにとっては「自我」であり、「クライヴ」という人を形作っていく絆でもある。サブクエをやるかやらないかでラストの印象が違うと言われているのが定説になってきているが、やはりこのサブクエ消化(思い出の品収集)でプレイヤーとクライヴの絆を深めたり感情移入させることで、さらにアルテマ(=神)とクライヴ(=プレイヤー)の戦いの勝利への布石にしていたのではないかと思う。

窓から光が当たってて厳かな雰囲気


ひとつひとつ考えてみる。2つは自動入手するもの。つまりクリア(エンディング)までに必要不可避なもの。考察だけじゃなく、ちょっと感想入ります。

1.誓いの証
シドとクライヴが短剣を突き立てたクリスタル。意味は「信念」。これがないと物語が進まない。

2.種火の守り手のスカーフ
ウェイド卿から貰うスカーフ。「炎の民」……「我ら炎の民…」のムービーはみんなスクショ撮るよね。クライヴのセリフ・ムービーともにあるため、これは入手不可避。ウェイド卿から貰うというより、「炎の民」であることが大事なんだろう。

⬇のシーンと繋がってる
最高

これ以外はサブクエ。

3.吊し人亭の看板
カンタンのサブクエ。恐らく「家族」「同志」。カンタンとクライヴは共に「復讐者」という対比構造。対比についてはカンタンだけじゃなくて、マーサ、マダム、ルボル、エルイーズ、不死鳥教団あたりもすごいバランスで成り立ってるんだけど、長くなりそうなのでまた今度。

「吊るし人」は復讐から来てるのかな

4.マーサの宿の看板
マーサのサブクエ。「志」「想い」、もしくは「自ら歩み」、「受け継ぐ」。マーサはロザリア(クライヴが王子だったこと)を知ってる人としての役割が強い気がする。クライヴと呼びながらもロザリアの王子としてのクライヴではなく、シドとしてのクライヴ(同じくジル)と呼び続けたマーサに拍手。

チョコボ

5.夜のとばりの看板
マダムのサブクエ。「夜の安寧」「月」「愛」「安らぎ」。マダムは街の人と政治家、軍人を繋ぐ人。クライヴは人とベアラー、ドミナントを繋ぐ人。それはそうと、何故看板なんだろうね?あれ貰っちゃったら経営成り立たなくない?あと単純にでかい。

3つの星にも意味がある?

6.茨の接吻の看板
ダリミル酒場のルボルのサブクエ。クライヴと同じ二代目、そしてベアラー。なのでやはりキーワードは「身分」「人」。二代目同士、苦悩や気楽さを共有できたのかも。

デザートローズどこにでてきたっけ

7.赤の商隊の看板
エルイーズとテオドールのサブクエ。兄弟(姉弟)と弟の死の対比。考察見てるとクライヴ、ジョシュア共に生存説が有力なのかなと思うけど、エルイーズテオドールとの対比を見ると、ジョシュア死亡説の根拠になるなと思ってた。「弟」「笑顔」。

何故かこちらもチョコボが目印

8.不死鳥教団の標章
シリルのサブクエ。クライヴを閣下と呼ぶのはこの人のみ。キーワードは「大義」「信仰」だけど、身分、立場的な意味合いが強そうな感じがする。クエストで名前はいらない、信仰に殉じるんだから…とか話してなかったっけ?2週目で考察しきれてないので、考え変わったら書き直します。

最後の一文がちょっと違和感

9,さび付いた戦兜
火兄弟のお墓参りクエストより。「運命」「弟(=家族)」かな。父のお墓も城から遠いところにひっそりとあって、敗戦地の将なんだなと強く感じた。お墓がある所はロザリス建国神話に基づいた土地だとどこかの考察で見て、へー!って思った。父のお墓参りでより強い兄弟の絆になった気がする。父の戦う姿が見たかった。

ぱぱの甲冑

10.雪月花の花冠
ジルのサブクエ。これはわかりやすく「恋心」。そもそもジルはクライヴとジョシュアのどちらの嫁候補だったんだろう?クライヴだと思ってるけど、大公を継ぐのに血筋のある人と結婚しないとならなかったわけで。母がジルを嫌ってたのも微妙に明かされてないよね?(見落としてたらすみません)

クラジル🙏

11.シドのゴブレット
オットーのサブクエ。「言葉」、そして「意思、志」。ベアラー時代は言葉も話さなかったし、隠れ家に来ることで他のベアラー達と同様に言葉を取り戻して、徐々に話せるようになったんだろうな。だから言葉を話す、自分で人生を選択できるということの暗喩かなと思う。「シド」のゴブレットということもニクい演出。

杯…液体…飲み込む…言葉…

12.飛空艇の模型
ミドのサブクエ。「夢の鍵」=人が人らしく生きる世界、「災いの鍵」=クリスタルの破壊、「お人好し」=クライヴの性格、そして「夢」。
エンタープライズ飛ばないのかー!とも思ったけど、物語が終わった後も夢を見続ける、夢は続いていく…とその先を想像させる展開にしたのは見事だなと思った。

飛ぶ=空の文明を思わせるけど、魔法の力を使わないから良いのか

13.三国同盟の調印
バイロン、ハヴェル、カンタンのクエストより。「3人」=クライヴ(ザンブレク)、ジョシュア(ロザリア)、ジル(鉄王国)のこと。運命に引き裂かれた3人が生きて会えて、また行動を共にすることができたということかな。それにしても叔父さんフラグ立ててたのに死ななくてよかったし、この調印書をクライヴが持っているのも、歴史の証人(FF16という伝説の綴り手)として感慨深い。

14.ストラスの羽根ペン
ハルポクラテスとディオンのサブクエ。「言葉」は被ってるから「書物」かな。教養として本を読める環境に居た(=読み書きや計算ができると言うこと)のはモーグリとの初会話や叔父さんとの寸劇でおわかりの通り。新隠れ家の方に勉強を教える所があるのはやはりベアラーや一部の人に学問は開かれていないんだね。その辺は背景となった中世ヨーロッパに依るんだろう。この羽根ペンで「FINAL FANTASY」を書いたんだというのは既に色んな考察で出ている通り。

15.学者帽
ヴィヴィアンのサブクエ。ヴィヴィアンは後半に出てくるにも関わらず、軍略を授ける人として配置されている。後半の国同士の歴史や状態を説明する人…だとは思うけど、それってクライヴにはオットーやガブ、プレイヤーには用語集で良いわけじゃん?なのにわざわざそういうキャラがいたのは彼女にしかできない役割があったということ。ヴィヴィアンに割り当てられたのは「人の輪」「知」かな。帽子なのも大学(学び舎)を想起させる。

16.冬の蜂蜜酒
ガブのサブクエ。単純明快で「兄貴」。デートイベントでの会話は相棒であり唯一無二の信頼をお互いにしている様子が伺えた。ガブがクライヴに協力的な態度になったのは「弟の仇」と知ったから。ガブに妹がいたのを知るのはストーリー終盤(だから2週目をやってくれ)。ガブにとってクライヴは隠れ家の後輩でもあり、家族を亡くした同じ境遇であり、弟にも似た、支えてあげなきゃなと思える人だったのではないかなと思う。クライヴ(28)の初めての心からの笑顔を引き出した貴方の功績はでかいよ、ガブ!!!

お酒=仕事が終わった後に2人で飲んでるのかな

17.タルヤの薬箱
タルヤのサブクエ。「薬」「介抱してくれる人」…いや、弱いな…。ベアラー→人への転身でタルヤは居なくてはならない存在になってるし、デートイベントも何故か彼女だったし、タルヤに割り当てられた役割は医療だけじゃないと思うんだけど…ちょっとまだ考察しきれてない。すまん。

18.大陸の香炉
カローンのクエスト。「価値」。人としての価値、貴族としての価値、兄としての価値……
トルガル(狼)に優しい人に悪い人は居ない!って思ってたよ。おばばが「大悪党の片棒を担ぐ」と言ったことで、クライヴだけではなく、隠れ家みんなでシドの半身だよということを見せてるんだなって感じた。

外大陸のもの=新しい価値、かな

19.マーテルの果実
植物園の人達のサブクエ。「遺志」(=父の想い)。植物も育たない場所でもなんとかしようとした努力…不可能を可能にし、更に発展させ(酸っぱい→甘い)たこと。クリスタルと理の破壊、そしてベアラー周りの常識改変のことの暗喩かと。

20.アンブロシアの馬具
チョコボであるアンブロシアのクエストより。「気高きナイト」、「ロザリア」。いずれも昔を思わせる。ジョシュアと合流した最後の方はよりナイトとして行動するようになった感じがしたし、よりいっそう昔のフェニックスのナイトとしてのクライヴを想起させる展開になったと思う。

21.焦げ跡のついた木剣
トルガルのサブクエ。トルガル偉いな~!トルガルがクライヴを探して彷徨う様子と、クライヴがジョシュア(の仇)を探して苦悩する様がなんとなく被る。あと隠れ家でみんなに可愛がられてる様子も笑。クライヴとトルガルの関係は、バルナバスとスレイプニルの関係と同じ?とどこかの考察で見た。バルナバス周りは今後もうちょっと考察を巡って理解していきたい。おそらくキーワードは「主」。クライヴの主(守るべきもの)はジョシュア。

22.マリアス教の宗教画
クロノス石塔群を7つクリア。マリアス教=イフリートフェニックスで、「ジョシュア」もしくは「世界」かなと。
2週目クリアしてゲットしたらまた考えます。入手の仕方も役割もこれだけちょっと異質だから、思考のアプローチも別なんだろうな…で一度ストップ。ただ石塔群だけはどう見てもメタい…

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ここまで書いてきて思ったけど、全てが自動入手ではなく、サブクエであることももしかしたら大事なポイントだったのかな。やるやらないは自由だし、「プレイヤーが自ら人と関わろうとする」態度=クライヴくんの行動と被せているように思う。

FF16がキリスト教や神話からのオマージュであるのは色んな考察で見たので、もしかしたらこの22個(もしくは宗教画を除いた21)という数字には何か意味があるのかも。あと日本語のみの解釈なので、他言語では考察してないです。あまり詳しくないので、その辺は誰か頼んだ…という感じで。。。

それはそうと無意味に写真撮っちゃうかっこよさ


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