アメリカの左翼女子が大変!ーー大統領選の余震!?4B(男性ボイコット)と騒ぐ人たち
冷静な判断で投票する女性が多い中、一部の方々が暴走中!?
トランプが大統領に?男性とのデート、結婚、性交渉、子どもを持つことにNOを突きつけよう!
前回、アメリカの中絶問題がおかしな点や、投票者の14%が大統領投票する際に重視する政策に”中絶”を挙げていた等について、シェアさせて頂きました。そのコラムを読んでいただいた方には繰り返しになりますが、アメリカで医療政策は、州に権限があることで、連邦政府がとやかくいえないことは、中絶だけではなく、ワクチン強制にまつわる裁判でも明らかになりました。
リベラルと保守派との意見の対立時に、リベラル派がすぐに持ち出すのが、「保守派は低学歴!」ということ。ロイターの出口調査によると、大卒資格のある投票者の割合は、ハリス:55%、トランプ:42%ですから、投票者における大卒者の割合はリベラルの方が多いというのは事実です。
で、そのように保守派を見下している賢いリベラルの女性たちが始めた運動というのが、4Bムーブメント。この運動をバズらせようとする人たちは、TikTokに多くいるようで、その一部が見られるのが下記の動画です。念の為、これは比較的おとなしいめの方々かと思います。もっとすごい投稿は、YouTubeのショート等にも流れていると思います(私はTikTokは使っていません)。
4Bモーブメントって何? :男性とのデート、結婚、性交渉、子どもを持つことにNOを突きつけよう!
この運動は、韓国発祥のもので、韓国の4Bムーブメントについてよく知らないのですが、韓国に根強く残る家長制度に対して始まった運動・・・とアメリカメディアでは紹介されています。男性にNOを突きつけている内容である「男性とのデート、結婚、性交渉、子どもを持つこと」の韓国語単語は、すべて”B”で始まるようで、それで4Bムーブメントとなっているようです。NOを突きつけている家長制度に対しての抗議運動だとすれば、このNOを叩きつけている内容は、わかる気もするのですが、そもそも韓国とアメリカとでは家庭の中の女性の役割が随分違う気も・・・。
アメリカの4Bも、大統領選前からあったようですが、トランプ大統領が当選し、カマラ・ハリスが進めようとしていた”中絶の権利”が挫折したことで、今こそ男性に4Bムーブメントを叩きつけ、男性に女性の権利について認めさせてやる!と、叫んでいる方が出てきてしまったようで・・・。これも、中絶のコラムを読んでいただいた方には繰り返しになりますが・・・
中絶はアメリカで全面的に禁止されているものではなく、州ごとに法律が違う
最も厳しいテキサスでも妊娠6週間以内の中絶と、医療的な必要性(母体の危険等)が認められた場合は可能
中絶推進派側の調査でも、中絶経験者の45%は妊娠6週間以内に、94%は妊娠14週目以内(多くの州が設けている基準)に中絶を受けている
今回の選挙で、複数の州が中絶法案に関する住民の意思確認をしていて、それぞれの州で修正の必要があれば対応するものと思われる
上記な状況であるにもかかわらず、”トランプ大統領になった”ということだけを受けて、なぜに「男女交際、性交渉、結婚、子どもを持つことにNO!」なのでしょうか?
これに対する保守派の意見として、「アプリを通したフリーセックスが減ったら、中絶する必要性がなくなるから、かえっていいんじゃない?」みたいなものもありました。確かに。
私が見た動画にも、涙を流しながら・・・
「シングル女性の皆さん、女性権利向上の闘いを続けたいなら、同じことをして。まずはデーディングアプリの削除。
女性同士集まって、手を取り合って、キスをして・・・。
本当にゲイになる必要はないの。次の4年間はプラトニックラブでいいの」
みたいなものがありました。何というか・・・「そうなんですね、頑張ってください」としか。そして「涙を流すほど辛い決断なら、4年間とは言わず、気持ちが変わったらご無理なきよう・・・」とも。
ただ・・・ロイターの出口調査では、女性投票者の45%がトランプ大統領に投票しており、さらにこの数字は2020年のVSバイデンの時よりも3%ポイントアップしています。民主党大統領候補者が白人男性候補から黒人&アジア系女性に変わったことを受け、より多くの女性がトランプ大統領に投票したということは・・・
アメリカ人女性の多くは、人種や性別で大統領を選んでいない
わけです。さらに、18歳から29歳という若年層の投票者の45%がトランプ大統領に投票していて、これも2020年よりも3%ポイントアップしています。逆にシェアを落としたのが65歳以上の層で3%ポイントダウンの49%。30歳から45歳までのデータがなかったのですが、発表されていたデータから推測すると・・・
”中絶”に直接関係のある投票者層では、むしろトランプ支持が伸びた
ということも言えるかと思います。
というわけで。冒頭でシェアさせていただいたような”奇抜な”女性は、当然ながらアメリカ人女性を代表するものではありません。カマラ・ハリスに投票した53%のうちのどれくらいが4年間のプラトニックラブを楽しむのか分かりませんが、あなた方が恋愛市場から離脱したとしても、アメリカ人男性はあまり困らないかもしれませんよ。
それに・・・。
アメリカのパスポートがほしいという女性は、世界に一定数いますからね・・・。
アメリカの男性向けには”国際的なマッチングアプリ”もあるようですし・・・。同僚のホームパーティに行った際に、アメリカからは遠く離れたところにある、ある国出身の女性2人が中学の同級生同士という人と知り合いになりました。同じ中学というので、2人ともアメリカ育ちなのかと思ったら、彼女たちが同級生だったのは母国でのこと。同じマッチングアプリを使ってアメリカ人と知り合ったら、たまたまアメリカでも近隣に住めることになったということでした。その時に「結構、みんな使ってるよ」とのことでした。
国際的なマッチングアプリがどれくらい人気なのか、分かりませんが、トランプ政権になって、国境警備が強化されれば、今よりも活用しようとするアメリカ国外の女性は増える可能性はあります。ということで・・・
4Bの皆さん、若い時の4年間は、あっという間だから、悔いのないようにね。
と、おばちゃんは思うのでした。でも、4Bムーブメントの動画を世界に拡散している人の中には、私と同世代か、もっと先輩?と思う方もいるような気がしていて・・・。
上記のビデオには、先ほどよりももう少し過激な人たちが紹介されているものになります。最も衝撃だった・・・ちょっと言葉を選び直します。私が4Bファンだったとしたら、激推しするのが3分30秒くらいに登場する方。下半身あたりにガムテープを貼った”個性豊かな”パフォーマンスで・・・。情報量が多すぎて文字起こしできないので、是非是非一度、見てください。
もちろん、これがリベラル女性の全てではないです(と信じたい)。それだけに、他のリベラル女性や男性は、この運動をどんな風に見ているのか、ぜひご意見を聞いてみたいです。余計なお世話ですが、知性の高さをウリにしているリベラルなのですから、流石に最低ライン、これより下品なのはやめときましょうねのような、ガイドラインみたいなものを設けた方が良いと思いますし。
あとは・・・この運動、さすがアメリカだなっと思ったのは、自己評価のポジティブさ。というのも、4Bムーブメントは、”女である自分”を使って、男性に罰を与えるという趣旨の運動であり、その前提となる”いい女である私”がないと成立しないものだと思いますので、👍(続きに困って、とりあえず親ゆびをあげてみました)。
女性の権利を叫ぶ人たちが、最も女性を貶めてる!?
先ほどの、愉快なリベラルの人々を紹介した動画は、オーストラリアのメディアのものなのですが、このムーブメントに対するコメンテータのコメント(動画の最後にあります)があります。
前回コラムで、中絶に関するフロリダの住民投票(みたいなもの)の結果についても紹介しました。フロリダは、代表的なレッドステイと(保守州)ですが、その結果は、中絶に関する制限を緩和する(中絶可能な期間を6週から22週くらいまでに伸ばす)という結果でした。
女性投票者のトランプ大統領支持票についても、2020年のVSバイデンの時よりも3%ポイント上昇した、45%シェアを獲得したという出口調査もあります。2024年11月13日朝現在の、大統領、下院議員、上院議員の投票結果は下記の通り、共和党がかなり優勢です。下院も過半数まであと2議席。これが決まれば、色々な法案や予算がサクサク決まっていくため、公約となっている経済対策や、治安対策等々がどんどん導入されていくことが期待できます。ここまで赤くなっているということは、この4年間からの急速な変化が求められているということでしょうし、カマラ・ハリスが選ばれなかったのが女性の権利が蔑ろにされているわけでもない証かと思います。
女性だって日々、食品や生活必需品を買い物したり、ガソリンを入れたりしているのですから、日常生活を送る中で、自然と経済問題について考えることもあるわけです。「女性ならば女性に投票するはず」というのは、「どうせ女性に経済はわかるまい」と言われているようにも感じるのですが・・・。
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