オミクロン株の症状(ZOE COVID調査):最新情報を広める重要性
オミクロンの症状とは?
アプリを使った新型コロナの症状研究、ZOE COVIDがオミクロン株の症状についての最新データをアップデートしていました。
What are the symptoms of Omicron? (2022年1月13日アップデート)
オミクロン株を発見した、南アフリカの医師らも”オミクロン株は重症化しない傾向”としていましたが、バイデン政権をはじめ、オミクロン騒動を展開したいグループもいるようなので、念のため、データ・ドリブンのZOEのデータも見てみようと思いました。
今回の調査によると、上位5つの症状は、以下の通りです。
鼻水
頭痛
疲労(軽度または重度)
くしゃみ
のどの痛み
さらに、発熱、咳、嗅覚・味覚の喪失というコロナの典型的な3つの症状を経験した人は50%に過ぎないことが判明したといいます。
最も注意しなければならないのは、コロナを見分ける指標のようになっていた、”嗅覚と味覚の喪失”は現在では、コロナ感染者の5人に1人しか経験していないということです。「くしゃみは出るものの、味覚はあるから、コロナじゃない」と思って、普段通りの生活をしてしまうと、無自覚のままコロナを拡散してしまうかもしれません。
正しい症状を伝えないリスク
今回の調査では、デルタとオミクロンの比較も行われていましたが、症状プロファイルに明確な違いはないとのことでした。メディアや政権は”デルタ怖いぞキャンペーン”を繰り広げていましたが、このZOEによる調査では、デルタ株の症状についても、従来型とは違うようだということがわかっていました。
新型コロナの症状を正しく伝えなかったということは、感染爆増の一因になっていると考えています。なぜなら、自分がコロナに感染していると自覚のない軽症者が適切な感染対策を行わないことで、コロナウイルスをばらまいてしまうからです。
ここで考えなければならないのが、本人が軽症であるウイルスが他の人にとっても軽症であるとは断言できないことです。それは免疫力が個々人で異なるからです。これはワクチン接種の有無だけではありません。過去の感染や他の予防接種による交差免疫や、自然免疫、獲得免疫・・・と、本来考慮するべきとされている免疫があります(アメリカではこれらの免疫について、一切無視された状態で、ワクチン推進が勧められています)。軽症ですんだのは、その人の持つ免疫力だったかもしれません。
また、新型コロナは重症化リスクがはっきりとわかっています。一般的には、弱毒化したウイルスであっても、重症化リスクのある人が感染すれば軽症で済まない可能性もあります。
パンデミック開始直後とは違って、いろいろなことがわかってきています。闇雲にロックダウンを行うよりも、症状が出た人が適切な拡散防止策を行う方がよほど効果があるのではないかと思います。そのためには、現在の変異株での症状について、正しい理解を広めることが重要です。
さらに、軽症であっても、コロナに感染したのならば、慎重になった方が良いと思うのが、風邪でも放置すれば亡くなる人もいるということと、コロナ後遺症についての問題があるからです。
昨年10月30日付のフォーブス誌で、JAMA(米国医師会雑誌)のオープン・アクセス・ジャーナル「JAMA ネットワーク・オープン」で発表された、コロナの後遺症研究について紹介されています。
犬房春彦博士(ルイ・パストゥール医学研究センター/医師・医学博士)によると、この後遺症の原因は、酸化ストレスにあるようです。
重症化した人の方が後遺症が残りやすいというのは、酸化ストレスが大量発生したケースの方が体内に残る確率も高くなるからではないかと思います。
このようなことを考えると、軽症であっても、コロナ感染しているのであれば、軽症のうちに適切な対応を行い、酸化ストレスを増やさないようにしたいものです。そのためにも、やはりコロナの症状を正しく知っている必要が出てきます。
この点で、アメリカではCDCも政権も、メディアも、残念なことに主治医も全く当てになりませんから、自ら積極的に情報を取りにいくことが求められています。
■コロナ治療法に無関心の医療関係者【アメリカのコロナ事情Vol.19】
ご参考までに、犬房博士は、後遺症で悩んでいる方を対象に、ご自身が開発された抗酸化剤を無償で配布されているようです。
アメリカのコロナ事情
下記がアメリカの新型コロナ、新規感染者数と死亡者数のデータです。
新規感染者は確かに急増しています。ほとんど直角です。ただ、それに比べて、死亡者数はほとんど変わっていません。
重症化する人が少ない傾向にあることを、CDCは、ブースター接種を含むワクチン接種のおかげだと説明しています。だとすれば、重症化リスクのある人がワクチン接種を行っていれば、オミクロンの感染力が強いといっても、子どもたちにまで接種させる必要はないと思うのです。
さらに、州によっては、オミクロンを理由にオンライン授業に戻そうとしているところもあるようです。子どもたちをオンラインに閉じ込めることでの弊害について、さまざまな研究が出てきていますし、実際、1年間のオンライン授業を体験させてみて、子どもたちにとって、リアルなコミュニケーションが不可欠なことを痛感しています。
子どもたちの感染対策としても、重要だと思うのが、”症状がある時には、いち早く適切な対応をとる”ことです。そのためにはやはりコロナの症状を正しく知らなければなりません。
”味覚や嗅覚があってもコロナ感染している可能性はある”を含め、オミクロン株は軽症であることをきちんと伝えていかなければ、感染拡大は止められないと思います。
ちなみに、テキサス州では、相変わらず”通常営業”です。オミクロンを理由とした休暇延長もありませんでしたし、通常授業のままです。マスクを着用する人が増えた印象はありますし、布製マスクよりもサージカルマスクや、N95を着用する方が安全なのではないかという議論もあるようです(え?今頃?ですが、ラジオで真剣に語られていました)。