NYタイムズ、CDCが大部分のデータを公表していない件を追及。
CDCの発言により、アメリカは医療だけでなく、テクノロジーも後進国と判明
専門家が驚く「え?CDCってちゃんとしたデータ、持ってたの?」
これまでこのコラムでは、イギリスの保健局や、Our World in Data等のデータを使ってコロナ事情を見てきました。なぜかと言えば、CDCが出してくるデータはかなり局部的で、自分たちの主張に合うデータをどこからか見つけてきて使っているとしか思えなかったからです。
実際、CDCが1ヶ月以内に出した2つのデータと元に書かれた大手メディアの記事では、”感染者の4分の3はワクチン接種完了者だった”と”感染者の7割はワクチン未接種者だった”という全く真逆のデータを1つの記事内に使っていました。これに記者、編集者、校正者等、全てが気がつかないという・・・すごいこともありました。
コロナに関するデータに関して、CDCは情報を持っていない・・・そう思っていたのは私だけではなかったようです。
ニューヨークタイムズでも・・・
”18歳〜49歳の予防接種に関するデータがないため、連邦政府の保健機関が助言を求める外部の専門家は、イスラエルからの数字に頼って予防接種の勧告をしなければならなかったのである”
”外部の公衆衛生専門家の中には、その情報が存在すると聞いて唖然とした人もいた”
と、報道がいかに仰天ニュースなのか、説明しています。
何の話かと申し上げますと・・・。
CDCは収集したCOVID-19データの大部分を公表していない(ニューヨークタイムズ、2月20日)
時代遅れのシステムのまま3年。新規H1Bビザは、全員エンジニアにすべし。
同記事によると、CDCの公衆衛生科学と監視担当の副局長であるダニエル・ジャーニガン博士(Dr. Daniel Jernigan)は、CDCのデータ隠し公開が遅れている理由について、下記のように話しています。
え?パンデミック始まってから3年経ったのに、この程度のシステム構築もできていないのでしょうか?自前が無理なら、ジョン・ホプキンズ大学やOur World in Dataに外注したらよかったのではないでしょうか。
3年かけて、州からのデータを取りまとめるくらいのシステムが作れないのなら、下院を通過した、国民健康データを中央に集めるという下記の法案は全く無理では?
■ワク義務化・次の一手:”予防接種インフラ近代化法”下院通過【VS コロナファシズム(7)】
アメリカで一般的に就労ビザと呼ばれているH1Bビザは、理系に有利にできています。とは言え、先進国レベルにまで引き上げるには、まだまだ、優秀なエンジニアが必要なようです。CDCのご要望に応えるためには、H1Bビザを、ロークラークや弁護士に出している場合ではないですよ。
・・・念のためこの章のタイトルはジョークです。CDCがあまりにもふざけた言い訳を言っているなと思ったので。
コロナ・・・収束に向かっているのですが、10億ドルの資金があって、開発はまだ進行中なのでしょうか?アメリカでコロナ感染が爆増したのは、CDCの責任と断言しても構わない状況かと思います。
CDCがデータを公開できなかった理由としたもの
仕事が忙しくて、複雑
仕事量が多い分、予算もたくさん確保できるので、必要な人材は、一般企業よりも確保しやすいと思います。それに・・・業務のプロセス自体は、どこの企業もやっているようなもので、さほど複雑なものでもないと思いますし・・・。
第一、CDC自体が「私たちは、公衆衛生のあらゆるレベルでの意思決定と行動につながる、より良い、より速いデータを求めています」というように、スピードが必要な情報です。”速報値”として、各州から吸い上げたデータがそのまま表示されるシステムを作っておけば、速報値を元に各部門が確認をし、修正データを入れたものを、後日確定版として、出せばいいだけのことだと思います。
それこそ、お友達のビル・ゲイツにシステムの相談をしたらよかったのでは?と思います。MicrosoftのTeamsはかなり便利だと思うのですが。ビル・ゲイツも次に来るパンデミックや、変異株の予言活動よりも、むしろ、CDCのシステムを手伝ってあげる方が社会貢献になるかと・・・。
反ワクチン派が悪い
この反ワクチン団体によって・・・の部分は、おそらくこれのことを指しているかと思います。
ワクチン後天性免疫不全症候群(VAIDS):この”免疫侵食”は、今後、もっと広く見られると予想すべき(2021年12月6日、アメリカ・フロントライン・ドクターズ)
ちょうど別のタブで英国のデータ(P38)を開いていましたので、スコットランドではないのですが、こちらも同じ感じになっています。特定の期間の陽性者数なのですが、左がブースター接種をした人、右が未接種者のデータになります。いわゆる新規感染者数は、30歳以上はブースター接種をした人の方が未接種者よりも多いという結果が出ているのです。
これに対して、英国では、このデータの下にたくさんの注意書きを入れています。
一方、アメリカ・フロントライン・ドクターズの説明では、”ワクチン後天性免疫不全症候群(VAIDS)が起きている可能性がある。ワクチン接種者はワクチン未接種者よりも臨床的に重症化する。スコットランドの報告によると、ワクチン接種者の感染致死率はワクチン非接種者の3.3倍、入院した場合の死亡リスクはワクチン非接種者の2.15倍である”としています。
特に、高齢者、基礎疾患のある人、男性に影響が出やすいと言います。
正直なところ、英国保健省の注意書きには、ん?と思うところがいくつかあります。
ワクチン未接種者は、検査を受けない傾向にあると言いたいのでしょうか?しかし、実際には、ワクチン未接種者の方が陰性証明を提出する必要が多くなる傾向にあるはずです。
そのリスクが高い人を守るために接種を急いだのでは?と思うのですが・・・。こうリスク層に効かなかったかもしれないっていう前提がないと、この注意書きは出せないのでは?
ワクチン未接種者の方が、接種完了者よりも暴露する可能性が低い=だから打たなかったんだろう?という意味でしょうか?そのような理解があるのならば、ワクチン接種を義務化しなくて良いのでは?暴露の可能性が低いと思って、打っていないわけですから。
CDCやファウチは獲得免疫ではダメだと言っていますので、「獲得免疫の影響が統計結果に出ている可能性がありますよ」と、ぜひ彼らに教えてあげてください・・・と言った具合に、この説明はどれもしっくりきません。
とは言え、私は科学者ではありません。
素人として希望するのは、反ワクチン派がデータを誤った使い方をするからと、隠すのではなく、アメリカ・フロントライン・ドクターズの記事に、具体的にどこが間違っているのか、違っているならば具体的に訂正してしてほしいものです。
逆に、アメリカ・フロントライン・ドクターズ方は、同記事に、「ワクチン効果が6ヶ月程度で低下するという研究結果を元に、”ブースター接種が必要”とする結論づけはおかしい(ブースター接種の効果、安全性のデータが欠けているため)」としています。
そもそもCDCの政策は、ミスリードしかなかったのに、そのCDCが自分の意見とは違う科学者がデータを間違って使うことを心配するなんて。
CDCは記憶喪失!?
えええ!これは、CDCとファウチ博士が「ワクチン接種者であってもマスク着用が必要」という主張を正当化するために、自分らが使ったデータじゃないですか!
当初、ファウチ博士は「ワクチン接種してもマスク着用は必須」としていました。ところがワクチン接種のプロモーションが思ったより進まなかったため、「ワクチン接種をすれば、元の生活が戻ってくる」キャンペーンを行ったのです。その後、このマサチューセッツ州の事例を出して、「ワクチン接種しても、マスクが必要」と、ルール変更をしていました。その時の言い訳は、「未接種者のせいで、感染が広がり、デルタ株という感染力の強い変異ができてしまったため」でした。
■ワクチン未接種者を責めよ!ーファシズムと闘うアメリカ(2)感染は誰の責任?
ニューヨークタイムズも・・・・日本の新聞社だと、自社の過去の発言に使ったデータと、新しく掲載する記事のデータに整合性があるか確認する部署があると聞いたのですが、アメリカはそういうチェックはしないんでしょうね。
CDCに対する科学者のクレーム
CDCからは何も分からない
アメリカ小児科学会感染症委員会の委員長であるイボンヌ・マルドナド博士(Dr. Yvonne Maldonado)は、ほしい情報がCDCが出しているデータからは分からず、同学会は電話でCDCのパートナーにその情報を求めたが、入手不可能と言われたそうです。ところが、彼女がほしいと思っていたデータが見つかったのは、ニューヨークタイムズの記事からだったと言います。
「彼らは1年半以上も前からこのことを知っていたのに、私たちには教えてくれなかったのですね」と、イボンヌ・マルドナド博士。
CDCからは何も分からないんです。
CDCよりも民間企業の方が・・・。
「世界最高峰の公衆衛生機関よりも民間企業の方が速く動いているのを見ると、
本当に疲れる」
公衆衛生研究者で、2021年3月までのパンデミックに関するデータをまとめた独立した取り組み”COVIDトラッキングプロジェクト”を運営したチームの一員であるジェシカ・マラティ・リベラさんのコメントです。
日本でまだ、”日本にも、CDCが必要だ!”という議論があるのか、ないのか分かりませんが・・・必要です?CDC。莫大な税金使うだけで、何の役にも立たなかったという結論に、アメリカがまとまりそうな感じが見えてきた気がしますが。