ファウチ博士のコロナ感染と、CDCガイドライン:メディアが報じない、米国・コロナ状況(3)
報じているようで報じていない、ファウチ博士関連報道
2022年6月、ファウチ博士、とうとうコロナに
コロナ感染した、ファウチ博士とは?
国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の所長&大統領医療顧問を長期間勤める、”科学の権威”で81歳
2020年の収入は43万4312ドル(約5,000万円)、退職時には年間35万ドル(約4,000万円)の年金を受け取る予定
”2020年末時点で1040万ドル(約12億円)の投資を行い、その額は--230万ドル(2億6千万円)の含み益を含む--さまざまな投資信託で保有
コロナ対策の権威でもあり、これまで2年以上、新型コロナ感染なし
ブースター2回まで、推奨されたワクチンは全て接種(1回目は2020年12月にパフォーマンスショーの形で接種)
ファウチ博士の感染状況
ファウシ博士、COVIDの症状が「ずっと悪くなった」と語る。(2022年7月5日)によると、コロナ感染が発覚し、その後の経過は以下の通りです。
6月15日、迅速抗原検査で陽性
6月23日、ホワイトハウスのCOVIDプレスブリーフィングで自身の症状について報告
「元気」
「先週の火曜日に軽い症状が出て、水曜日の検査で陽性でした。症状は1日だけ」
ファイザー社が開発し、食品医薬品局(FDA)が緊急時使用承認(EUA)した経口抗ウイルス薬”Paxlovid(パックスロビット)”の5日間の治療(治療期間予測:6月16日〜20日)
治療後、3日連続でCOVIDの検査で陰性(期間予測:6月21日〜23日)
6月28日、フォーリン・グローバル・ヘルス・フォーラムの遠隔インタビューで、”パックスロビットのリバウンド”によるコロナの症状が再発したことを報告
実際に薬を飲んでも、より体調が悪くなり始めたと述べている。
4日目の検査で陽性(推測:6月24日)
パックスロビッドの再投与を開始(インタビュー時は再投与4日目)。
体調はそれなりに良いが、症状が全くないわけではない
後日、The New York Timesの取材で、「パックスロビットのおかげで入院せずに済んだ」
多くのメディアが報じていないこと
CDCガイダンスを軽視した、ファウチ博士の治療法
そもそもこの記事を読んだ時に、「”陰性”の判定が一度どころか、3日間連続出たにもかかわらず、4日目にも検査したんだろう?」と思われた方はいらっしゃいませんか?これはどの記事にも説明がないため、素人の推測になりますが、治療薬にパックスロビットを使ったことが理由だと思います。というのも、今年5月には、”パックスロビットのリバウンド”ーーこの治療薬を使用した場合、一度、陰性=完治したように見えて、再び陽性=再発してしまう患者が多数いたーーが問題視されていたからです。
”パックスロビットのリバウンド”問題については、治療薬を使用した、ファウチ博士自身がリバウンドを体験し、「再発した際の症状の方が重かった」発言をしたことで、メディアでしっかりと取り上げられ、パックスロビットがコロナの治療に効果的かどうか?について、取り上げているところもあります。
しかし、その中で報道されていない点が、パックスロビットのEUAは、5日間投与の1シリーズのみに対して下りたものということです。リバウンド問題が出た際にも、CDCどころか、ファウチ博士が所長を務めるNIAIDの上位機関である、NIHでも、”追加治療が必要であるという根拠は現在ありません”としています。
多くメディアが報じなかった、本来は多くの人が知るべき事実は、ファウチ博士の治療法がFDAもCDCも、NIHも推奨していない治療法だったということです。
最前線でコロナ患者を診ていた、世界中の多くの医師が”コロナに効果ある”とした、既存薬(ヒドロクロロキンやイベルメクチン 等)については、”治療効果を証明するデータが不十分”ということで、散々叩いてきたファウチ博士が、まさかのデータ軽視です。
さらに、CDCのサイトを見ると、リバウンド後の再治療が必要か?というよりも、リバウンドについての情報を収集している段階のようです。
治療薬だけなく、マスク着用やワクチン接種、ワクチン接種後のマスク着用の必要性等について、”CDCのガイダンスに従う”を最優先と訴え続けてきたのが、ファウチ博士です。自己判断なのか、治療した医師のおすすめなのかわかりませんが、追加5日間(合計10回)の投与を行った事実は、ファウチ博士自身がCDCのガイダンスは当てにしていないことの現れでしょう。
このパックスロビドとファウチ博士については思うところがあり、別コラムで深掘りしてみようと思います。