今、やろうと思ってたのに
やろうと思うと、やれなくなるもの。
子どもに「やりなさい」と言って「やろうと思ってたのに!」とやる気を削いでしまう…というサザエさん的やりとりには絶対に何か科学的案根拠があると思います。
ブログを書かなきゃと思うと、書けなくなる。
寝なきゃと思うと、寝れなくなる。
朝起きなきゃと思うと、起きれなくなる。
特にぼくは「やりなさい」に過剰なまでに拒否反応を示すタイプみたいで、記憶が確かなら両親は早々に勉強を強いる事を止めてくれてた気がします。だから、そこまで勉強が嫌だと思った記憶は無い。
そこで、今思い出してみれば。
「やらなくてもいいこと」に対して、けっこう異常にドハマりしてたなと。
けん玉を買ってもらった日、10時間くらい壁に向かってやってて普段温厚な父親が「さすがに気持ち悪いんだよ!!」と怒鳴ったのを今でも覚えてる。
ぼくが以前漫画を描かせて頂いた、ソニーミュージックさんの新卒採用のコピーが「変人、募集中」でしたが、改めて言い得て妙だと思う。
誰にも頼まれていないのに、頼まれてもいないからこそ、ドハマリしてしまうタイプは実際に一定数いる。ぼくもそれだと思う。
絵はこの典型で、高校生までは毎日飽きもせずに描きまくってて、寝る間も惜しんで、飯も食わずに、ひたすら描いてた。実際、美大に進学する辺りまで小食だったし外出も少なかったから大分細かった。食事の楽しさに気付いたのは社会人になって外食する様になってからだと思う。
そして、美大に進学した途端にパタリと描かなくなった。
脱サラを決めた時、最初に頭をよぎったのはこの事でした。
「描かなくなるのでは無いか」って。
一昨年末から突然描き始めた漫画は、まさに「やらなくてもいいこと」の極みで、サラリーマンでWEBディレクターとかプランナーという職種で、漫画なんて1ミリも仕事に活かせない。CMプランナーとかなら、まだ少しは活かせた気がするけど、やっぱりそれとも少し違う遊びだったと思う。
夏休みの宿題は最低最悪に「やりたくない」けど、夏休みの自由研究は素晴らしく「やらなくてもいい」を突き詰められる。自由研究も宿題に含まれるはずなんだけど、呼び名が違うだけでもかなり違う。モチベーションは正反対になる。
独立する時、その事について考え「仕事だから仕方ない、という仕事をしない」という意図で「株式会社なつやすみ」と社名をつけたけど、もう少し格好をつけずに自分のモチベーションとの向き合い方を中心に言い直せば、
「やらなくてもいい、のままにしておく」という気分だった。
そして、やっぱりサラリーマン時代より、今の方が楽しい。ぶっちゃけ比較にならない程楽しい。
今週の土曜日に、なんとなくそういう話をします。
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2月11日(土)13時から 渋谷にて
第一回 未来物語会議(ゲスト:かっぴー/矢島光/阿部広太郎)
チケットなど詳細はコチラです> http://mmkaigi.peatix.com/?lang=ja
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「この道を極める〜!」的な事は1つも言えませんが「あの道から逃げてきた」的な事は話せるかも知れません。まだ席残ってると聞いたので、良かったらぜひ。
ちょっと長くなっちゃったので、残りは「やらなくてもいい事を、やり続けるために必要な現実的なこと」について少しだけ書きます。
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