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「ペース」と「サイズ」が天職を決める

人には人のペースがあります。

「マイペース」という言葉は、概ね「比較的ゆっくりしている」時に使いますが、本当はもっと人それぞれのマイペースで生きている。めちゃくちゃテンポが早いタイプのマイペースもあると思う。

この「マイペース」は仕事選びに非常に重要です。

ぼくは就活や転職の相談を受ける事が多いんですが(新卒採用で苦労したし転職や独立もしたので)その時に「マイペースに合っているか」は最優先に近い。

ちなみに、美大生の就活についてはここでガッツリ書きました。

理想の職場を選ぶときの目安は「ペース」と「サイズ」です。

例えば、同じクリエイティブの仕事でもペースはまちまちで、建築なんて数年から数十年単位の仕事だし、映画は数ヶ月、広告は数週間なんて時もある。

ぼくは美大生をステレオタイプに語られるのがかなり苦手なんですが、その大きな理由に、上記の様なペースがまるで異なる人間が一言で語れる訳が無いと思っているからです。

漫画「左ききのエレン」では、主にデザイン学科周辺の美大生を描いていますが、本当にユニークでネタが豊富なのはファインアート。最近当時の友達に会って昔話をしてたんですけど、本当に面白い美大ネタは何一つエレンに反映できていなかったなと惜しい気持ちがしました笑。

デザイン学科のぼくに、彫金のヤツが「東急ハンズで全部揃うと思うな」と言って、ホームセンターに連れて行かれたり。全然違う個性が同じ空間にいるのが美大の面白さで、ゆえに「美大生」という生き物は存在しません。

ちょっと脱線しましたが、とにかく同じクリエイターでもペースが全く違います。同じ業界でも、広告代理店より製作会社の方がペースが早い、とか。とにかく「ペース」という視点で仕事は選ぶべきだなと思います。

あとは「サイズ」ですが、これは社員人数です。案外、そこまで気にしてなかった事ですが少人数の環境だと人間関係が悪くなったらどうにもこうにも行かなくなる危険性があります。そして辞め辛い。「嫌な先輩が居てもうダメ」という相談を受けるのは、大抵少人数の会社です。もちろん少人数が合う人もいて、好みは人それぞれ。大企業ほど、逃げ場が多いと言う事は覚えておいて欲しいです。

ぼくは一社目が東急エージェンシーという広告代理店だったのですが、ぼくが居た頃は900人規模の会社で、顔はだいたい分かるけど名前までは覚えられないというサイズ感が、今思えば結構合ってました。

なので、ぼくが採用系の相談を受けるときは「ペース」と「サイズ」について話します。

独立して、漫画家として活動をはじめて1年が経ちましたが、最近また「ペース」と「サイズ」に対して考え方が更新されました。

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