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大きな嘘の木の下で

学校で教員が本の紹介をするという企画があったので、OWNDAYSの田中修治さんが書いた「大きな嘘の木の下で」の紹介をしました。
せっかく2000字近く書いたので、その時の原稿を下に載せたいと思います!

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 まず、この本の背表紙に書いてある言葉を紹介したいと思います。

【立派な大人の言うことの99%は嘘だ!】

この言葉を目にしたとき、どんな内容が書いてあるか私は非常に気になりました。というのも、私は教員ではありますが、非常にひねくれた性格をしていて、基本的に世の中の大半の事は斜めから見ているし、いわゆる【常識】とか【普通は~】とかが大嫌いです。しかし、教員という仕事の性質上、「~は常識だから~をしなさい!」とか「普通は~だからそんな事をしてはいけません!」みたいなことを普段言ってしまっている自分がいて、そんな自分に嫌悪感をよく抱いていました。

そんな私にとって【大きな嘘の木の下で】というタイトルの本で、背表紙に【立派な大人の言うことの99%は嘘だ!】みたいに書かれてしまっては気になって気になって仕方がありません。そんなこんなで私は本書を手にとったというのがこの本を読むきっかけになったわけです。

次に、この本の作者の説明をします。この本の作者の田中修治さんは三十歳の時に14億の債務を抱えて倒産寸前だったメガネ製造販売チェーン「OWNDAYS」を買収し、同社の代表取締役社長に就任して会社を再建した人物です。現在は、国内だけではなく、香港、台湾、シンガポールなど海外を含めて330店以上を展開するブランドにまで成長させています。(「OWNDAYS」を再生させるまでの物語も【破天荒フェニックス】という小説になっておりドラマ化もされているので興味のある方は一度読んでみてほしいなと思います。)ちなみに私はこの方が好きすぎてOWNDAYSのメガネに買い替えましたw。皆さんの中にもこのOWNDAYSのメガネを使っている方もいるのではないでしょうか?

前置きが長くなってしまいました。すみません。そろそろ本書の内容に触れていきたいと思います。この本には、6つのウソについて書かれています。

「幸福論のウソ」

「お金論のウソ」

「仕事論のウソ」

「成功論のウソ」

「人生論のウソ」

「経営論のウソ」

これらウソ全てについて書いてしまうと膨大な量になってしまいますので、私がこの本の中から一つピックアップして簡単に紹介したいと思います。

私がこの本の中でインパクトを受けた言葉で、「幸せという不幸の呪文」という言葉があります。これはどういうことなのでしょうか?

例えば、すごくお腹がいっぱいの時にフルコースのフレンチを食べていることを想像してみて下さい。たぶん、お腹がいっぱいすぎておいしくても幸せを感じにくくなると思います。一方、砂漠で喉がカラカラの状況になってしまった時を想像してみて下さい。その時に飲んだ水にはこれ以上ない幸せを感じることがあるかもしれません。

また、あなたに彼氏や彼女がいたとします。「あなたといるだけ何もしなくても幸せを感じてくれる彼氏・彼女」もいれば、「あなたが彼氏・彼女に対して何かしてあげなければ幸せを感じない相手」というのもいるはずです。

こうして考えると、人にとって幸せを感じるときは全く違いますし、その時の状態や状況でも全く変わってしまうのです。

そう考えると、幸せを追い求める事は非常に難しく、常に幸せを感じて生きていく事は迷宮に迷い込んでしまうような感覚になってしまいます。

では、幸せを求めるのではなくて何を求めればよいのでしょうか?

それは、「豊かさ」だと本書では書いてあります。豊かさと聞くと、「豊かさ=お金!」と思い浮かべる人はいると思いますが、豊かさはお金だけではありません。お金や時間など様々な事をひっくるめて【豊かさ】をさします。

作者は次のような体験をしたようです。

息子さんから、「ゲームを買ってくれるのはうれしいけど、他の友達のお父さんのように運動会に来てほしいし、キャンプにも連れて行ってほしい。それがあればゲームなんかいらないよ」と言われたようです。

作者は、お金を稼げば家族は【幸せ】になると思い、家庭をかえりみずに仕事ばかりしていたようです。しかし、家族にとっての【幸せ】はお金ではありませんでした。そのとき、お金だけではなくて、家族といる時間も大切だという事に気が付いたようです。

そこから、【幸せ】ではなく【豊かさ】を求めるようになりました。

幸せは【感情】を表す言葉で豊かさは【状態】を表す言葉です。

感情は一瞬で変化し、瞬間で消えてしまいます。しかし、状態であれば継続させることが可能です。

だからこそ、【幸せ】ではなく、【豊かさ】を基準に物事を考えてみてはいかがでしょうか?

そして、一度、様々なウソについて知るために本書を手に取ってみてはいかがでしょうか?

私みたいにひねくれ者で、世の中を斜めから見ていて、【常識】とかが大嫌いなへそ曲がりにお勧めの本です。

 


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