見出し画像

210220【フランス-スイス】

International Friendly@ STADE SAINT-SYMPHORIEN, METZ
2-0(1-0,1-0)

フランス側記録
スイス側記録

フランス
3-4-3
スイス
4-4-2

女子サッカーはインターナショナルウィークもどきに入っている。欧州のリーグ戦が今週はなくて、各国で対外試合があった。アメリカ、カナダ、ブラジル、アルゼンチンのSheBelievesCup。ドイツ、オランダ、ベルギーのThree Nations。フランスも本来ならば、TOURNOI DE FRANCEと銘打って複数の試合を行う予定だったのだが、スイスとの親善試合×2という落としどころに。日本もSheBelievesCupに出場予定だったので、情勢が情勢なので仕方がないとはいえ、なかなかにもどかしさを感じる。強行してくれって意味ではなくて、先頭集団にペースを上げられて離される歯がゆさみたいな。

ありがたいことにATA Footballがフランス戦を放送してくれたので、早朝だったけど視聴した。いつの間にやら3バックになっていたフランスにまずは驚いて、次にシステムは4-4-2と比較的スタンダードなのに立ち位置なのか視野の広さなのか、パスコースを多く作って見事なポゼッションを披露したスイスにびっくりした。

ランキングや実績面から、フランス優勢な試合になるのかなと思っていたのだが、先述の通りスイスはボールの持ち方がうまかったのと、そもそもフランスは全員がボールを回す必要性がなかったってこと(できないわけではない)で、互い色がしっかりとはっきりと出た試合になったのでは。

まずはフランスサイドに関して。監督ともめてる?ブアディと負傷したアンリ以外は、大半がワールドカップメンバー。少なくとも先発はほぼ知っている。3-4-3ともいえるし、引いたら5-4-1になるので2シャドーともいえそう。左のWB、CFW、右WG、カルシャウィ、ディアニ、カスカリーノは基本自分で勝負する。マジリがやや周りを使う側に回り、アルメイダは張ってバランスを取った。サポート力、ボールを持っている選手に複数の選択肢を与えられるポジショニング、が素晴らしかった。突破型が左に流れやすかったので、右でバランスを取りながら、どちらでもいけるよと牽制する感じ。なので、チーム的にはまずサイドに当てるところからスタート。でもやはり左が多かったかな。

スイスは相手のライン間に立ってボールを受けるうまさが目立った。最終ラインにプレスに来るのは1枚なので、もしかしたら多少の余裕はあったのかもしれないが、ボランチ2枚は効果的にボールを引き出せていたし、バッハマンは自由に動く上に足下めちゃうま。FWだったアイグボグンが左のサイドバックに回っていたあたり、本当はもう少し高い位置を取らせたかったのかもしれない。ただ、5-4でブロックを組まれていたので、バイタルの角くらいまでは行けても、なかなかボックスには入れなかった。うまく運べれば25分のような立て続けのシュートシーンにまで持ち込めるのだが。
ディフェンス対応の際に、とっさの場面でも手を後ろに組む癖がついているのは、結構基礎戦術を落とし込まれている印象に繋がった。でも、ブロック側ののど元に入って倒れたときとか、受け身を取りにくいことを考えると、個人的にはあまり推奨したくはないかな。あくまでもリスクを減らすための指示と、それを体現できているっていう部分に正のフォーカスを当てたいってことで。

途中出場した選手はフランスの方が一枚上かな。代表デビューらしいトレッティには可能性を感じた。それから、追加点が左のマローニから前線の中央を2枚経由してから右に展開して、WBからのクロスにWBという締め。結果に直結したのはもちろんだけど、スイス側はスタメンほどのクオリティが出せなかったと思う。

そんなわけで、身もふたもない言い方をすれば、ボールを回せたのはスイス、相手に脅威を与えた回数はフランス、という総括になってしまう。タルマンはスーパーセーブ連発だったけどね。1列目でも2列目でも、ミーデマとかヘゲルブルグみたいに、点を取るって意識している人がいないと、ゴールって生まれないのかもしれない。そういう意味じゃセットプレー時のルナールは、取るべくして取っているのだろうな。

いいなと思ったら応援しよう!