第3次補正予算

国の第3次補正予算案が、12月15日に閣議決定された。本補正予算で追加された予算額は約19兆円である。

内訳は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に4.3兆円、ポストコロナに向けた経済構造の転換に11.6兆円、防災・減災等に3.1兆円である。これだけみると、新型コロナウイルスに随分お金を使うように見えるが、感染拡大の防止より、「ポストコロナ」という感染が収まることを前提とした政策に使われる方がずっと多い。

感染拡大防止の中身をみると、医療機関支援に1.6兆円、地方公共団体支援に1.7兆円が使われるが、ワクチンや検査体制の充実には0.8兆円が使われるだけだ。

つまり、感染拡大への対処が続く前提での施策が多く、感染そのものを減らすことにはあまりお金が使われないのである。対症療法は、結果としてそれ自体経済を回すということなのか。現に火災が発生しているときに、消防署に予算を付けるようなものではないか。