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元インター職員のつぶやき④ー入学式にはこだわらない

卒業、入学という文字をあちこちで見かける。うちの息子も、まさに卒業と入学を経験中。
日本の学校だと公立・私立とも、卒業式・入学式は年間を通して大きな行事だけど、インターには入学式というものがない。

日本の学校行事に慣れていると、入学式がないというのは拍子抜けしてしまう。代替らしきものがオリエンテーションだ。授業初日の数日前や前日に、学業に関する説明がされ、校内をぐるりと案内される。スクールバスを利用する家庭には必要事項が説明されるし、電車通学なら定期券の手続きが説明される。全体的に日本の学校に比べると、あっさりしている。

「何故インターは入学式がないのか?」と質問には「学校のシステムが日本と違うから、仕方ないですよね。」と答えている。逆に英語圏の人からしたら「何故日本の学校は、入学式をやるんだ?」と聞かれる。彼らにとっては「卒業」にとても意味があるからだ。英語圏の高校や大学での卒業式が盛大に行われるのは、そういった考え方の違いがある。

日本の学校との違いに目を向けて「何故だ?」とこだわることより、「異文化をありのまま受け入れる」ことに価値を見いだす考え方がインターでは必要になる。

わたしは高校生と彼らの保護者と関わることが多かったので、大学進学に関する違いを聞く機会があった。アジア、ヨーロッパ、オセアニア、南米出身の彼らから話を聞くと「インターと、自国の学校システムに違いはある。はじめは戸惑ったけど、この学校にいる限り違いを受け入れないとね。」という言葉が何度となく出てきた。

自国では「当たり前」と思っていたことも、外国に出てしまうと当たり前ではなくなる。日本でインターに通うとなると「自国にいながら、違う教育システムを選択すること」になる。

メリット・デメリットはあるけど、あとは各家庭の価値観次第だ。

インターを知らない第三者から見てデメリットと感じることを、「貴重な経験」と思えるならインターはおすすめです。

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