悩みも学びもジンセイも
私がママの言動や行動が怪しいことに気付くのが遅かった理由は、
元から何だか変だったから。
何それ？
同居してて分からないもの？！
って
思われる事を承知でいうと、
発達障害と思われる個性的なキャラクターのせいで、それらは
いつもの独特で独自のマイルールなのか、
見極めは困難だった。
それでも、これはおかしい！となった事件がある。ママは私からしたらどーでもいいことに昔から拘ったがそれでも奇妙だった。
帰って来たら、洗濯機が止まったまま脱水されて捻れて半分固まった衣類が、化石のようになっていた事が数回続いた。
これも実は昔からたまにあったから、
ん？干してないの？って聞いて洗い直したら、
あー、ごめんごめん忘れてたわ！
と返ってきたので、今、もう一度洗ってるよというと、ありがとうと言った。
そのうち、掛かってきた電話に出て応対しているのに、掛かってきたことすら全く覚えていなかった事が何回か。
私の会社の健康診断の予約に関し、希望する内容だと日にちが変更になること了承し、本人の私に伝えなかった。
それを伝えるとママは
えーっ？！それは知らないなぁ。。
うちじゃないんじゃない？？と言った。
よく考えてみたら、ママは家に掛かってかた私宛の電話には
誰から、どんな用事で、電話番号は、をメモをしていた。自分が先に寝る時にはテーブルに置いていたし、おかえり、とか
メッセージもあった。
そう、
文字を書かなくなったのだ。
あんなに毎日、編み物をして
こんなにたくさんアクリル束子作ってどうするんだ、ってほど色を変えて模様を変えて編んでいたのに毛糸にすら触らなくなった。
そして、これはというのが、
洗濯機に残されたぎゅうぎゅうに絞られた流木みたいな洗濯物から、塩素系漂白剤の匂いがして、
置いてあったそのボトルは空になっていた。。。
ママ？？ママ？！これ、どの洗剤で洗ったの？
いつもの洗剤だよ。
違う匂いがするよ？
そーお？なんでだろうね。
その洗われた洗濯ものはタオルだけ３枚。
何だか怪しい現象が、時々起きた。
韓国ドラマが好きで、どのタイトルは何話まで見たとか、誰が出てるとか書いてたノートは全く開くことすらなくなった。
それから、朝いつも私はNHKのニュースを見て支度するが、チャンネルを変えた形跡がなく、帰宅すると毎日NHKが点いてた。
テレビリモコンばかり触って、料理番組や、韓国ドラマなど予約録画出来る上限まで予約を入れてたママが、チャンネルを変えることなく、１日NHKで国会中継などを見るというのも、これは。。。のサインとなった。
おかしい、は突然くっきりと起こる訳でなく、違和感程度から明確にだんだんと変化していく。
これは、同居していても同じで
白に薄紫の薄衣を重ねるような微かな違いが積もって、やがて黒に近いほどの紫になるような変化となった。
洗濯の悩みも、教科書通りにいかない毎日も、ジンセイも
毎日の変化は極僅かでも、やがて良くも悪くも大きくその差を見ることになる、
という事を学んだ。
急に私に向かって
どちら様？
ということはうちのママの場合はなく、
「出来なくなること」
が少しづつ増えていった。
それは、記憶を反芻すると今になって判ったことだった。
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