わたしだけの世界
転がるような日々です。 肺の底まで深く息をするじかんはありますか? まつ毛とまつ毛が絡むほど、まぶたを閉じる瞬間はありますか? 目と耳とを塞いでしまいましょうよ。
暗やみのなかでしらないだれかが楽器を弾ませて、小さな娘はくるくる回ります。白いスカートがふわふわゆれて娘とその姉は笑うのです。
たん、たん、たん、たん。夢中で回ると視界も思考もグラグラになっておかしい。リズムだけがその場に残って、旋律がそよ風のように波をつくる。目をあけてはだめなんです。耳をすませてはいけないんです。
転がるような日々です。 わたしだけの世界にどうやったらいけるのでしょう。
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