音声配信「響きあうヌースとカタカムナ(第一回)」:参考資料記事
はじめに
こんにちは、カタカムナ探求者のノリタマと申します。「響きあうヌースとカタカムナ(第一回)」(↡)、いかがでしたか?
本記事では、参考図を用いて、(↟)の配信音声だけでは伝わりにくいイメージを説明していきます。ぜひ、ここに掲げた図をご覧になりながら、ヌーソロジー研究者でいらっしゃるアジタマさんと私ノリタマの対談音声を聴いてみてくださいね。
第1回はカタカムナに突っ込んだ話になりました。カタカムナにはいろんな側面があって説明が難しいのですが、今回はカタカムナのカムとマカタマのアマとの関係性から説明を始め、最後の方でヌーソロジーとの関連性に触れています。
この説明は私が相似象学会誌を参考にカタカムナウタヒ(全80首)を読んで感受してきたことに基づくものであり、まだ発展途上の段階における一解釈であることをご了承ください(内容に対するご判断は、ご自身の感受性に照らしてお願いします)。
カタカムナという呼び名、そのヒビキが意味するところ
冒頭部では、カタカムナというヒビキを説明しました。カタカムナは現象として知覚できない潜象として会誌では説明されていますが、それには精神や意志の流れのように目に見えないもののカタチといった意味があります。カタカムナという語自体をそのまま解釈すると、カタという流れとカムという流れの重なり合いとなります(図1参照)。
このカタとカムの関係は、カタカムナウタヒの第1首のあたまで「カタカムナヒビキ」という言葉からはじまっていることにも表れています。カタカムナウタヒは、大さな中心図象の周りの図象を外に向かって順々に渦巻き状に読んでいきます(図2参照)。
カタカムナというカタとカムの重なり合わせは、カタカムナの文字表現としても表され、1音1音である「声音符」の重ね合わせによって、2音や3音からなる「図象符」が構成されます。これは、潜象の重なりが現象界を発生させることと相似しています(図3参照)。
このような相似形が幾重にも重なると相似象となるわけですが、相似象を表すヒトツカタは第17首に出てきます(図4参照)。このウタでは、カタカムナは5つの声音符ではなく2つの「カタ」「カムナ」という図象符で表されています。
カタカムナとマカタマの重なりあい
さて、カタがカムナに含まれることや、カムナがカタカムナと同じ図象符になるように、ここまでは相似性や同じ状態として含まれるという観方(みかた)でカタカムナを説明してきました。同じ観方があれば違う観方があるように、カタカムナが他の観方では「マ」やアマになることは、先とは違った意味で説明が難しいところです。
ここでは、マカタマノアマのアマとカムの重なり合いの妙をヒントに、その関係性を説明していきたいと思います。カタとカムはある意味ではお互い干渉しないのですが、重なりあわせの観方をしたときには、カタとカムの重なり合いが打ち消しあうようにして「マ」を生じさせます。それは中心の「カ」から始まって拡がり、「マ」の発生に至ります。この一つの「マ」が発生することをアマと呼び、生じた一つの「マ」自体はアマナと称されます。
図5下部(左)に示されるように、マカタマは、「マ」の中にカタカムナがヒビキのカタとして表れていると捉えられます。また図5下部(中)では、カムナという潜象界を背後に現象界であるアマナが発生する様子が示されています。図5下部(右)は、そのアマナが発生する様子から、アマとカムのタマという意味のマカタマとして表れていることを示しています。カタカムナとカムナの関係と同様に、マカタマとアマにも相似象が表れていて、マカタマは重ね合わせると、アマ、アマナと同じ図象符として表現されます(図6参照)。
アマカムの関係には「マ」の中に響くカタカムナという関係がありました。さらに、カタカムナやアマナのナの重ね合わせ、繰り返しに着目した場合を考えていきます。「マ」が数珠繫ぎにマママと繰り返していくようにして発生しますが、このとき、カムにはタマとタマを繋ぐ点としての「カ」の意味合いが出てきます。このマカマカマカマの繰り返しをタマカタマカタマカタマとするとマカタマの連なりとなります(図7参照)。
このマカマカの繰り返し構造を円形の構成と捉え直したとき、カタカムナの図象の構成元となる中心図象の一つとしてのヤタノカガミになります(図8参照)。ヤタノカガミは、カムとアマの繰り返しによって表れていてるとも言えます。
マカタマノアマをもう少し説明して、アマとタマの関係性を見ていきます。
カタカムナウタヒの第7首には、マカタマノアマに対応して、ミスマルノタマというものが出てきます(図9参照)。このアマとタマの関係性を示しているのが、ミナカヌシ、タカミムスヒ、カムミムスヒです。
アマとタマの関係をミナカヌシから考えますと、アマノミナカヌシとはタカミをムスヒであり、カムミをムスヒであるという解釈をすることにより、マカタマノアマはヒの単球(アマノヒトタマ)であることが考えられます。また、タカミとカムミは2つ1セットとなり、ミスマルノタマは2つで1つの双珠になります(図10(左)参照)。
マカタマのように、アマの「マ」を単球のマカタマノアマという意味からタマとして表現することは容易に思いつきますが、カムの「カ」を表現するために双珠のミスマルノタマという形でタマ的に表現にするのが、カタカムナの特徴的なところだと思います。カムとアマとタマの関係性として面白いところですね。
カタカムナとヌースの響きあうポイント?
最後に、ヌーソロジーとの関係性に少し触れておきましょう。渦を流れに沿って巡る方向もあれば、渦の段々を直線的に通過する方向もあるように、アマの分化の方向は1つでありません。アマからタマへの分化の方向性とは別の方向性として、ヤタノカカミによる分化(微分)展開の方向もあります。
展開されるアマやタマは、次のような対応を持ちます。
マカタマノアマを展開した7種類の単球であるヤサカマカタマ。
ミスマルノタマを展開した11種の双珠であるイホツミスマル。
これは相似象4号では、カムヒビキに出てくる表象物として説明されています。ヤタノカガミという語の理解には、以下のようなカタカムナの数の性質が用いられます。
アマの「ナの7つ」に割る「8のヤ」の働き
タマの「カの11つ」に割る「12のタ」の働き
それぞれを合わせてヤタとなります。やはりヤタノカガミという語の音韻は、不思議なヒビキを感じさせますね。
では最後に、対談のテーマであるヌーソロジーとの関係を考えてみましょう(図10(右)参照)。カタカムナにおけるアマとタマを組み合わせた構造は、ヌーソロジーで用いられるヌースコンストラクション(NC)と相似する構造をもつと考えられます。それはつまり、3つのタマがあるということだけではなく、アマとタマがそれぞれ階層構造を有することも含めて相似象になっている、ということです。
上記のNCあるいはヘキサチューブルというモデルを用いて観察子の位置を発見していくヌーソロジーのプロセスは、アマとタマを行き来しながらその階層構造を動きまわるカタカムナにおけるそれとよく似ています。このアマとタマの行き来は、カタカムナにおける観察子だと言えるかもしれません。
(文責 ノリタマ)