コロナ時代の発信記事に添える写真の考察
今は広報に捉われない仕事を心がけているので、正直、「広報」で書きたいことがあまりない(月替りまであと数時間というところまで、ネタがまったく思いつかなかった)。
なので、ものすごく走り書きのような内容になってしまうが、最近の気づきを書き残しておく。
発信に欠かせないのに、撮れない
移動制限がかかり、テレワーク(リモートワーク)が推奨され、移動制限があるからこそのオンライン発信が重視されている今。そして、発信に欠かせないのが「写真」。
広報の方ならばわかっていただけるのではと思うが、この状況で写真の手配に非常に苦労している方は多いだろう。
なぜなら、リアルに集まらないから撮れないし、オンライン会議のキャプチャでは画が耐えられない(画質が悪い、会議システムの枠組みが同じなので雰囲気の変化が見えない)。からである。
実際、「リアルに集まれず写真が撮れないなら、取材を延期したいです」と言われたことすらある。
記事に写真を差し込むことで、文字が区切られ読みやすくする効果や、文章内容を想像しやすくする効果があり、WEB記事には欠かせないものだ。
なのに、撮れない。
同じ媒体でも、写真がくるくると変わることで新鮮味が増して見える。
企業広報などでは、「今」の写真が重宝することもあり(退職した社員が写っているものは使えないなどがある)新しい写真のストックを常に投入し続けることは大事。
なのに、撮れないのだ。
この数ヶ月、リモート勤務で行ってきた発信と、それに添えた写真、また写真をどう手配したかを思い出しながら、今持っているアイデアをまとめたい。
1:今までストックしていた写真を使う
まずはこれだろう。私もストック写真をあれこれ使いまわしている。
奇しくも、昨年10月と12月にカメラマンを入れて写真を撮っていたため、それを使ってなんとか今はしのいでいる。
書き手が同じなので気になるかもしれないが、よっぽどのファン以外はメディア単位でなく記事単位で記事を読むため、ある程度同じ写真を使い回しても大丈夫である。記事のフレーズも、大事なことは何記事にでも含めるので、写真も同じように、見てほしい写真は何記事にもわたって載せてみるとよい。
2:各自に撮ってもらって、提供してもらう
次に、遠距離にいる当人(とその周りの人)に撮ってもらうことを考えたい。しかしここで困るのは、「撮影者や機材によって、クオリティの差が出やすい」ことである。
対策としては以下のようなものがある。
●枚数を多く撮ってもらう(人物はいい表情を捉えにくいので尚更。複数人は倍以上の撮影枚数にするイメージで)
●写真のシチュエーションやイメージを事前に送っておく
●撮影機材のスペックを確認する
●写真を撮り慣れている、または撮るのが好きなメンバーに頼む
●笑顔のタイミングで多めに撮ってもらう
●撮影と同タイミングで連絡を取り合い、何枚か送ってもらってそれを踏まえ指示をする(zoomなどと併用するとスムーズ)
私も別地域の拠点のメンバーの写真手配では、上記のようにお願いして撮ってもらっている。特に、「枚数は多く!」とお願いしている。腕が保証できないなら、枚数で稼ぐしかないからである。1枚に写る人数が多ければ多いほど、枚数は倍々で多く。皆いい笑顔が撮れているのに、1人でも目をつぶってしまったらその写真は使えなくなるからである(いい写真になる確率が普通に下がる)
3:内容により、マスクつけた上での撮影もありとする
まさに先日、このような写真撮影をした。
その人自身にフォーカスしすぎない記事であることや、スペースが取れない場所での取材であったことから、マスクをつけたままの取材・写真撮影とした。オウンドメディアなど、アップ日がはっきり残るものであれば、逆に今っぽくていいと判断している。
(人にフォーカスしているならば、1人ずつわざわざ離れてもらってでも、マスクなしで撮る方を勧める。口元が隠れていることは、オープンさを減らしてしまうからである。記事の内容によっては、マスクありの写真でもいいのでは、という提案である)
また先日テレビで、2m程度離れた上で
●インタビュイーはマスクなし
●インタビュアーはマスクあり
の映像を見た。インタビュイーにフォーカスしているので、インタビュアーは隠れていてもいいということである。感染防止観点では双方マスクありの方がよいが、スペースを確保してこのように写真を撮るのもよいだろう。
4:リモートでつないだPCをオフィスに置いて撮ってみる
こちらも時々やってみている。テレビ会議システムでつないだ相手の表情を全画面で写し、オフィスに置いて撮影するものである。そのPCを見て話している人がいると、さらに動きが出る。
(以前、本番前にテスト撮影をした時のもの。この時は画面2人になる予定だったので全画面ではなかった)
リモート会議風景の撮影も今っぽくなるが、機材を複数つなぐとケーブルなどで見た目が悪くなってしまうので注意である。取材と撮影を分けて行うことをお勧めする。
5:写真ではなく、図示やコラージュなどで乗り切る
写真の中に画像を入れると目立つので、アクセントとして入れてみるのもよさそう。プレゼン資料のうちの1スライドや、画像を加工したコラージュなども、文脈によっては使えそうだ。
この発想を応用したのが「ヘッダ画像をテキスト入りにする」こと。このスタイルを採用するメディアは結構ある。情報量が増えて訴求できるし、写真とは印象が違うのでやっているものと思われる。システム上、SNSシェアの時に表示されるから、というのもある。
6:敢えて写真を1枚しか載せない
新聞社の記事などは多くの場合写真が1枚しかなかったりするので、媒体の形式による写真枚数の期待値はあると思う。写真枚数を増やすのではなく、写真枚数の期待値を下げるやり方を考えるのも手である。
もちろん1記事につき写真1枚でもいいのだが、先述の通り読みやすさにも影響するのでよく考えて枚数を選びたい。
状況は予断を許さず、今日時点ではまた移動制限が厳しくなりそうな温度感である。時間が経てば経つほど写真のストック価値も少なくなる、なのに新しい写真が増えないので、これからが正念場である。
引き続き、コロナ時代の記事写真について考えていきたい。
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