The Smiths個人的おすすめ曲その6
イギリス、マンチェスター出身で
モリッシー (ボーカル)
ジョニー・マー (ギター)
アンディ・ルーク (ベース)
マイク・ジョイス (ドラム)
から成る4人組バンド、「The Smiths」の公式アルバム4枚とコンピレーション・アルバム1枚から、個人的な好みだけで選んだおすすめ曲を紹介していきたいと思います。
(注意:本記事は楽曲の解説をするものではありません。)
今回はラストアルバムの「Strangeways, here we come」から紹介していきますが、この全10曲でなるアルバムすべてが名曲なので全部紹介します。
A Rush and a Push and the Land is Ours
サビに入るところのモリッシーの唸りがたまらない曲です、サウンドもマーチング調というかシンプルなロックサウンドに収まっていないところが魅力です。
タイトルを和訳すると「ラッシュとプッシュの土地は我々のものだ」、歌っている内容は「”ジョー”という自殺した男性の亡霊が失恋話をしている」というものです。
余談:タイトルはモリッシーの由来でもあるアイルランドの伝統歌から取られたものだと言われている。
I Started Something I Couldn't Finish
イントロのギターからいきなり引き込まれる名曲、力強いメロディーにモリッシーの軽快かつ強さが感じられるボーカルが見事にマッチしています。
”I Started Something~~”からの一部分は口ずさみやすく乗れる曲です。
タイトルを和訳すると「終われない何かを初めた」、歌っている内容は「人気になっていきどんどん有名になっていくスミス」について、と言われています。
余談:この曲がライブで演奏されたのはなんとリリースから30年近く経ってから
Death of a Disco Dancer
物悲しい音色からベースラインが始まり、さっきまでの曲とは一転したモリッシーの敬遠されがちななよっとしたボーカルが始まるこの曲
しかしスミスの曲でもトップ3に入るくらい美しいメロディが繰り広げられついつい引き込まれる名曲、長い長いアウトロがまたこの曲を一層盛り上げてくれます。
タイトルを和訳すると「ディスコダンサーの死」、歌っている内容は「人が死ぬことなんてよくあること、今の世界は平和や愛、他人の死には興味がない」というものです。
余談:スミスファン以外でも人気の高い一曲、この曲から興味を持って入ったという人も多い とりあえずスミスを聞いてみたいというならこの辺りをがおすすめ
Girlfriend in a Coma
これまたさっきの曲から変わりアップテンポで牧歌的なメロディの曲です。
モリッシーもなよっぽさというより優しさを感じるボーカルになってますね
タイトルを和訳すると「彼女が昏睡状態」、歌っている内容はタイトル通り「昏睡状態の女の子の様子」というものです。
余談:歌われている内容と曲調のギャップが面白い系の一曲、スミスはたまにこういうギャップ曲がある
Stop Me If You Think You've Heard This One Before
力強いイントロ、気合の入ったボーカル、サビ前のタメがかっこいい一曲です。このあたりの曲はジョニー・マーのギターのかっこよさがわかりやすい曲でもあると思います。
タイトルを和訳すると「もしも以前これを聞いたことがあると思うなら」、歌っている内容は「恋人にそっぽを向かれそうな人間が言い訳を繰り広げる」というものです。
余談:シングルカットされてる曲、B面にはさっきの”Girlfriend in a Coma”も入っている
Last Night I Dreamt That Somebody Loved Me
ここからB面です。
重苦しいピアノの音と人々の騒ぎ声から始まる曲です、終始重苦しくも強さを感じられるボーカルが続く一曲。
タイトルを和訳すると「昨日の夜、誰かを愛する夢を見た」、歌っている内容は「希望のない日々に夢で出てきたような素晴らしい人にいつ出会えるか」というものです。
余談:途中で「期待しなければ傷つくこともない」という歌詞が出てくるけどこの考えは割と現代でも通用すると思う、特に先行きの見えない今だからこそ余計に スミス的に語るとこういう部分だけ強調して取り上げられるからモリッシーが「根暗な弱者」とイメージされる原因になってたり。
Unhappy Birthday
シンプルな曲です、清涼剤のようなさっぱりとした曲
タイトルを和訳すると「不幸な誕生日」、歌っている内容は「振られた恋人に対する恨みつらみ」というものです。
余談:さっき上げたようなギャップ曲、ものすごく暗いことを歌ってて「自分の飼ってる犬を殺してくる」とかめちゃくちゃなことまで言ってる
Paint a Vulgar Picture
全く個人的な感想ですがイントロのギターに一瞬P.I.Lっぽさを感じられる一曲です(Rise) 中盤ギターソロはスミスらしさ満点のいい曲です。
タイトルを和訳すると「低俗な写真を印刷しろ」、歌っている内容は「レコード会社や放送局に対する不満」というものです。
余談:事務所やレコード会社、放送関係者のコマ扱いで働かされる苦悩はいつの時代もどの国でも変わらないもんだなぁと思える曲
Death at One's Elbow
従来のスミスらしさがあまり感じられない異色の曲です、ハーモニカが目立ったりブルース、カントリーとかそういう影響が感じられる一曲。
タイトルを和訳すると「すぐ手の届くところの死」、歌っている内容は「グレンという人物に家へ来ないように促す」というものです。
I Won't Share You
モリッシーの癖つよボーカルがかなり目立つ一曲です、それを除けばいつもどおりのきれいなメロだったり曲全体で考えれば平和な陽なたに溶けていくようないい曲なんですけどね。
タイトルを和訳すると「君を共有したくない」、歌っている内容は「恋人と一緒に居たい、手放したくない」というものです。
余談:これは他所でも言われてるけどタイトルがお洒落、「君は僕のもの」とか「君を手放さない」みたいなありきたりじゃなく「君を共有したくない」っていうのが少しひねくれてるモリッシーっぽさを感じられてGOOD
以上、ラストアルバム「Strangeways, here we come」でした。
最初に書いたとおり全10曲の紹介でした。
スミスは公式アルバムに収録されていないシングル曲も相当良いものが溢れてるのでベスト盤もかなりおすすめです。(例えばPanic等)
結果的に個人のスミスベストはこれってことになるんですが自分で選んでてもあんまりそんな感じしないですね。 1stや"Hatful ~"とかの方が印象深いイメージなので
前回から相当時間が開いての更新になってしまいました、特に忙しいとかはなく単純にサボってただけです。
もし今後似たようなシリーズをするならNew Orderとかレノン・マッカートニーのソロ紹介とか考えてます、邦楽ならくるりとかNona Reeves辺りも・・・