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第44回早大OC大会新規テレインができるまで


この記事はオリエンティア Advent Calendar2024 15日目の記事です。

はじめに

 こんにちは。早大OC 48期の小池秀輔と申します。
 企画者の方にオリエンティアAdvent Calender 2024の寄稿依頼をいただき12/15の記事を担当させていただくことになりました。世間では関東ミドルセレが行われていますね。僕はスタ→1で道を乗り間違え、間違えたことが信じられずウロチョロし続けた結果、7分ミスまで膨らみ終戦しました。
 この記事では、第44回早大OC大会が新規テレイン「寄石山」で開かれるまでの経緯等に関して書いていこうと思います。
 このような記事を初めて書くため、駄文になってしまいましたが、お時間ある方はお付き合いください。

軽く自己紹介

 東京理科大学2021年度入学、23歳、学連登録3年目で、練馬OLCとトータスにも所属しています。Twitterをやっている方なら雑魚〼ティア(@KIK_S_Or)と名乗った方が知っている人が多いかもしれません。オリエンとの関わりは競技はエンジョイ勢、調査運営をメインに頑張っていきたいなぁというような感じです。

寄石山を見つけるまで

 44回大会の開催場所は43回大会で新規テレインでの開催を模索していましたが断念した事もあり、運営グループ発足当初から新規テレインでの開催を目指していました。
 2023年夏ごろまでに10か所ほど候補があがり、同年8月に行った43回大会調査合宿in二子からそのまま日本(ほぼ)縦断下見旅行に向かいました。しかし、全ての候補で何かしらの問題点があり候補が全滅。下見メンバー全員が意気消沈している時に急遽、49期の福室君が見つけてくれたので寄石山でした。さっそく翌日に下見に行き、44回大会ではスタート地区として使った南側の白いエリアを見て、下見メンバー全員が「ここしかない!!!」と興奮していたのを覚えています。その後、もう一度下見をはさみ、地権者渉外にとりかかりました。幸い、地権者渉外で問題が起こることは少なく、2023年12月の43回OC大会(二子)閉会式にて寄石山で開催することが公表できました。

候補下見全滅後のお通夜のような夕食

地図調査

 今大会を開催するにあたって一番の関門となったのが地図調査でした。長野県では精度のいい等高線データ(長野県_0.5mDEM)が公開されているのですが、寄石山はギリギリ公開範囲外となっており参考にできるデータがほぼありませんでした。そこで、今回、かなめ測量さんにご協力いただき、ドローンレーザー測量講習会を早大OC内部向けに開いていただき、2024年3月(この時は失敗)と4月にOCメンバーでドローンを飛行させレーザー測量を行いました。

ドローンレーザー測量で得た1m等高線データ

調査合宿に入る前にドローンレーザー測量で得た等高線データを基にコンタの大部分を書き終え、2024年GWと8月に調査合宿を行いました。調査合宿の進め方では、昨年のアドベントカレンダー12日目、東大OLK三井さんの「東大大会の地図調査を語りたい」を参考にさせていただきました。

装備はあるけど人手と技術がない

 早大OCではDrogger社のRWS.DCを3台も所有しています。調べたことはないですが、学生クラブの中ではトップクラスの設備なんじゃないかなと思っています。今回の調査では、軽量の一脚の先にGPSアンテナを取り付け、それをリュックに差して調査をしていました。

こんな感じでリュックに差したりバンドで頭に取り付けたり

 装備は充実していましたが、それを使える人と調査経験が不足していました。クラブ員は多いように見えて調査合宿に来てくれる熱量のある人はそこまで多くなく、また、テレイン内に熊が出没するため必ず2人以上のグループで行動しなければいけないことも人手不足を加速させていました。
 また、ほとんどの人が大学からオリエンテーリングを始めたため調査経験もありません。そこで、2023年度ばばば対抗戦を「赤根」で開催するに際して修正調査を行い、基本的な装備の使い方や調査方法を学んでもらい経験をいろんな人に積んでもらったり、自分自身が調査責任者として役職を全うできるように山川さんの元で修行させてもらいその後のGW調査や夏調査合宿に臨みました。

GW・夏調査合宿

 GWに3日間、8月に9日間、9月に3日間の調査を行いました。GW調査では大会ではあまり使わなかった南側の造成道エリア、8月に残りのほとんどのエリア、その後、宮西さんに全体的な地図の出来を見てもらい、9月に指摘のあったところの修正を行いました。
 調査と言えば調査飯。今回の調査合宿では安くてめちゃくちゃ快適な一棟貸しの宿を見つける事ができ、みんなで自炊しながら調査をしていました。まぁ僕は一切料理せず、調査から帰ってきたら部屋に籠って作図をしていて、ごはんができたら呼ばれて部屋から出てくるので「お父さん」と呼ばれていたのですが。
 今回の調査では調査板は一切使わず、全てOCAD Sketchに調査成果を書き込んでもらい調査板のデジタル化をしました。GPS情報を画面に表示させられる他、クリーンや調査原図の印刷などの工程ががなくなりかなりの時間労力の短縮ができ、僕も昼夜逆転の生活をする必要もなく普通の生活を送っていました。

そうめんと豚しゃぶ。毎日おいしいご飯作っていただきありがとうございました。

当日運営

熊対策

 下見の時からテレイン内に熊がいた痕跡がかなり多く、調査でも計10回程熊が目撃されており、また、直前の札幌大会にて熊が目撃されて競技中止になっていたため、熊追い出し対策法や競技中断・中止の判断のすり合わせにかなりの労力を割きました。
 最終的には、前週準備から電子ホイッスルやエアホーンを用いて追い出しを繰り返し行い、前日準備最後に行う追い出し作業まで熊が目撃されても競技は行い、当日朝の追い出し以降に熊が目撃された場合には競技中止、全員テレイン内から撤収ということに落ち着きました。16時ぐらいになるとテレイン内が急に暗くなり熊がいそうな雰囲気も出てきて怖くなります。実際、僕は調査中に撤収が遅れ、16時前ぐらいに熊の餌場らしき場所(37ポの北の沢)で熊に出くわした時は、「あこれ死ぬかもな~」と思いました。この経験から、未帰還者の捜索は15時半で打ち切り、16時に全員テレインから撤収とうことになりました。

通信環境

 寄石山はテレインのほぼ全域でインターネットがつながらないためスタート地区でmulkクラウドを使うことができませんでした。また、フィニッシュ地区から計センがある会場までは徒歩約40分かかり、フィニッシュ閉鎖時刻(14:10)から捜索打ち切り(15時半)までの時間で40分のタイムラグは大きすぎるということで、代わりにスプレッドシートを用いた出走者・未帰還者チェックシートを作成しました。スタート地区閉鎖後に出走者チェックシートの内容を帰還者チェックシートに反映し、フィニッシュ地区で全員のゼッケン番号を確認して記入してもらいすぐに未帰還者が分かるようにしました。

スタート地区で使った出走者チェックシート
フィニッシュ地区で使った帰還者チェックシート。フィニッシュパートの1年生がしっかり管理してくれて大変助かりました。


 当日運営では、その他駐車場など難しい問題がいくつもあったのですが僕はあんまり関わっておらずあんまり知らないので割愛させていただきます。

最後に

 最後の挨拶の前に、小ネタを一つほど。協賛が取れなかったため大々的には宣伝できなかったのですが、個人的に大好きかつ調査中お世話になったお店があるので紹介しておきます。テレインからは少し離れていますが佐久臼田ICを降りて国道462号を北に2kmほど北に行ったところにある「台湾料理昇龍」です。早大OCと言えばOBのkwskさんを筆頭に台湾料理でドカ食いするイメージがある方もいらっしゃると思います。個人的にはここの麻婆豆腐定食ラーメン付き(←ラーメン付き重要)がオリエンティア全員食べてほしいぐらい最高なのでぜひ皆さん行ってみてください。

麻婆豆腐定食を食べて幸せそうな顔をしている堀井

 あと、もう一つ宣伝させてください。来年も長野県で「第45回早大OC大会@立科町」を開催します。僕も作図責任者として参加してます。鋭意作図中なのでぜひ来てください!

 最後に、かなりのクソ駄文になってしまいすみません…
 ここまで読んでくださりありがとうございました。時間があったら年末に加筆修正したいと思います。

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