生活を試着し、着替えること
二拠点生活がスタートして2ヶ月が経過した。
現在わたしは、岡山の港町と東京のふたつを交互に行き来しながら暮らしている。
岡山は持ち家も考えたけれどまずは賃貸で部屋を借り(窓からは海が見える)、東京は固定の家を借りずに、unitoというサービスを利用して住んでいる。最近友人に「unitoってサービス使ってるんだよね」と言うと「テレビで見たことある!」と回答されることが増えてきた。
なんだか嬉しくて勝手ににんまりしてしまう。
このサービスはとてもユニークで、外泊した分だけ家賃が下がる。
イメージはマンスリーマンションやアパートが近いと思う。家具など生活に必要なものは最初から用意されていて、家賃にガスや水道などの費用が含まれている。
私はいま汐留の物件を借りているのだけれど、今までこの街に暮らす事を考えたことはなかった。多分unitoがなかったら、降りることさえなかったかもしれない。
そんな街のことを今たまらなく気に入っている。
ここはとにかく気持ちいい。大きなビルが立ち並んでいるのに、空が広く風が吹き抜けていく。
清潔で、見上げた先をゆりかもめがのんびりと走っていく姿もいい。
鳥がビルの合間を飛んでいく姿も見ていて心地良いし、
テラス席のあるカフェがたくさんある。
あと、少し足を伸ばすと海がある。
用もなく散歩したくなってしまう。
書いていておもったけれど、2年前まで暮らしていたバンコクに似ているのかもしれない。だからこんなに肌にしっくり来るのかなあ。
岡山の家は完全に「巣をつくること」をメインに、部屋の中を整えている。
東京の暮らしはそれに対して「外に出ること」が楽しくなる生活をしている。今すごくバランスが良い。二拠点暮らしの滑り出しは上々だ。
タイのバンコクの部屋。家具付きの1K。
ちょっと前、20代は都市での生活にそこまで順応できていなかったような気がする。バンコクにいる時もなんとなくいつもソワソワしていて、自然が恋しくて、どこか置いてけぼりな気がしていた。
それが歳のせいなのか、自然豊かな岡山との二拠点の暮らしのせいなのかはわからないけれど、こんなに都市での生活を楽しいと思える日がくるだなんて思わなかった。
クロゼットからその日の気分で服を選ぶように、生活だってもっと気軽に試着ができれば良い。
その時の年齢や気持ちで、似合う服や着たい服が違うように、暮らしたい街だって変わるはずだ。
もしかしたら1ヶ月後、わたしは汐留を嫌いになるかもしれないし、もっと愛しているかもしれない。
その時に、部屋が足枷になるのは嫌だ。
そんなのもったいない。
人生は短い。うんと短い。
まだまだ暮らしたい場所もあるし、行きたい場所もたくさんある。
まあ、もしかしたらそんな生活に疲れてしまって、ひとつの場所にとどまりたい日もやってくるかもしれないけれど。
だけどまだそれはちょっと先の未来らしい。
だからこそ、今こうしてunitoで部屋を借りて、生活を試着できることはありがたいし、私に合っているのだと思う。まだまだこれからもお世話になると思います。
なんだか宣伝のようなひとりごと記事になってしまった。笑
願わくばこれから先も、鳥のように自由な生活を愛していられますように。
追記:これを書いていたらゆりかもめに乗りたくなってしまって、行き先も決めずに揺られています。どこで降りようかなあ。