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他人への「悔しい気持ち」は毒にしない
他人への「悔しい」という気持ちとお別れすることはなかなかにむずかしい。
どんなに「人は人、自分は自分!」と言い聞かせても比べてしまう時があるし、他人の活躍がどうしても羨ましいと感じてしまうときがある。(もちろん私にもある)そんな自分に自己嫌悪を抱いてしまったり「ああっなんで私は!こんなに!ダメなんだろう!」とひとり勝手に、悲劇のヒロインという名のプールに思いきりドラマチックダイブを決めてしまったりする。
だから確かに「悔しい」の気持ち自分を成長させてくれる大切な栄養だけれど、それは使い方次第。容量や使用方法を間違えると、途端にそれは自分を蝕むおそろしい毒に変わってしまう。
悔しい気持ちを毒ではなくて、栄養に変えて吸収する為に必要なのは、見ないふりをすることでも、諦めることでも、平気なふりをすることでもなくて。多分相手を徹底的にシャドーイングしてみることと、自分の気持ちを客観視することなのだと思う。
まずは相手を徹底的に観察して、なるべく正確にコピーしてみる。そこに自分のオリジナリティはいらない。そのひと本人になったつもりでとにかく徹底的に真似っこをしてみる。
そして真似っこをしながら、一体自分は何が足りないのかを分析して、過程を立ててみる。
そのふたつの交差点を探しながら、今度はそこにいよいよ自分のオリジナルエッセンスを足して調合してみる。
失敗したらもう1度、それでもダメならもう1度。そんな事を繰り返しているうちに、いつの間にか「悔しい」から「自分の栄養」と「一段階美味しくなったオリジナルブレンド」が完成するのだ。
「悔しい」と思いながらも、自己流でいつまでも同じ所をぐるぐる回っていると、消化不良を起こして元気がなくなってしまう。焦って、でも前に進めなくて。何もかも嫌になってしまうし、放り出したくなってしまう。
あ、今わたし悔しいと思っているな。と気づいたら。すぐさまさあこれをどう栄養にしようかと、まずは自分の心とすぐに会議をはじめる。蓋をしない。受け止めてあげる。
他人への羨みや悔しい気持ちは消さなくてはいけない感情じゃない。
消化して、正しい用法と容量で飲み込めば。なりたい自分に近づくための大事な栄養源になるのだ。
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