【2024ver】朝起きて、夜寝るまでの「最高の1日」を考える
なんだか私生活が大変バタバタして、すごく久しぶりの執筆になってしまった。のだけれど、今年もあともう少しなのと、娘が爆誕したら絶対にしばらくは書けないぞ…!いい加減書いておかねば! と思いこうして筆を取りました。
2023年の最高の1日を考える ▼
これを書いている頃はまさか、自分が出産を控えるなんて夢にも思わなかったのと、最近は「もう少し書き方を工夫してみようかな」と模索している最中なので、以下の前提を置いてあらためて書いてみたい。
多分、私自身がこれから始まる自分のニューステージに向けて、より手触りのある「最高の1日」が必要になったのだと思う。
そしてこれを書いている前の夜、夢の中でわたしはタイ・チェンマイにいた。お気に入りのカフェに向かっている最中で現実に戻ってきてしまったけけれど、私にとってやはりあの地は、何にもかえがたい場所なのだろうな。
なぜ「最高の1日」を書くのか
正直、これ書くのすごく大変。時間もかかるし普段使わない脳みそフル回転するし、現実と理想の狭間を文字にして認識するのって実はとってもしんどい。
自分の現在地点を見つめなきゃいけないし、「理想の生活が理想すぎて遠い・・」となってわーってなったりします。
でも、やっぱり人生は自分で舵取りをしなければ知らない間にどこかに漂流してしまう。
これは、羅針盤というかお守りというか、そういうものを作る行為なのだと思っています。
一人で書く事がしんどい人はお友達を誘ってもOK。
ぜひこのお守りづくりにトライしてもらえたら嬉しい。
ちなみに私は手元に残して数年先も眺めていきたい派なのでバリバリアナログ派。(noteはそれを書き起こしてます)
専用ノートのプロダクトも作ってるのでぜひ手にとってもらえたら。
(このnoteの最後にリンクあります。これはただの宣伝)
最高の1日を考えるSTEP ▼
その1. 3年後の自分をしっかり想像する
これは以前からは変わっていないのだけれど、書くのは3年後の暮らし。
まずはしっかり頭にこれを浮かべつつ、5分から10分くらい想像してみてください。私の場合3年後は38歳。声に出して「私は今◯◯才です」と言ってみるのもおすすめ。
というかうわーっもうわたし40歳手前なんだ!時の流れがはやい。
その2. 絶対に動かせない事柄を事前に書いておく
夢物語になりすぎぬよう、自分の中で動かせないであろう事実を先に並べておきます。例えばわたしの場合は「パートナーがいる」「子供がいる」、または「ペットを飼っている」など。多分主に人間関係や契約、ペットの事柄が多くなりそうな気がしています。
(ex. 結婚している / 子供がいる / 親の介護がある / 借金がある など)
仕事の転職や転居などはもし「動かせそうにない」ならここに書いておいても良いです。が、個人的には命に関わること以外は「動かせる事実」としてカウントしてしまった方が自由度が高くなるので、書く前に一旦「本当にそれは動かせない事実なのか」を自分と相談してみてください。
それでもどうしてもここで悩んで立ち止まってしまう人は、もうひとつ項目を増やして「動かせるかもしれない事柄」に書いておいてもいいかも。「現状動かせないし、動かす予定はないけれど、動かすこともできそう!」みたいな温度感のものはこちらの項目に。
(ex. 持ち家を持っている / 正社員で移動ができない など)
その3. 「変えたいこと」(現状ちょっと嫌だなあ、と思っていること)を書いておく
解像度はどれくらいでも構わないけれど、「これちょっと変えられたらもっと暮らしがハッピーになるのにな」を書きます。箇条書きでOKです。
コツは朝自分が目が覚めたところからイメージしてみること。
私はこんな感じ。
それに合わせて「本当はこうしたい」「こうなったらいい」など書いていきます。アイディアもあれば一緒に書き足すイメージ。
その4. 上記をヒントにしながら「理想」の1日の流れを書いてみる
ここまで整ったらいよいよ、まずは時系列にベースを作ってみます。ざっくりでOK。
・6:00 : ベッドで起床する。窓からは緑、鳥の声。
・6:30 : 着替えて1Fのリビングへ。朝ごはんを作る。
・7:00 : 子供が起きてくる。天気の良い日はお庭で一緒にごはん。
・8:30 : 子供の支度をして、保育園へ
・9:00 : 自分のお店に到着。開店準備。
・10:00 : お店OPEN
・13:00 : お店をスタッフに任せて執筆したり。
・15:30 : 子供のお迎え
・18:00 : 友達と合流して一緒に夜ごはんを食べる
・19:30 : 近くのマーケットを少しお散歩
・20:30 : 帰宅して子供とお風呂に入ったり、寝る準備
・22:00 : 子供就寝
・23:00 : 明日の準備したり、余裕があれば勉強したり
・24:00 : おやすみなさい
その5. 主人公になったつもりでストーリーを書いてみる。
その4ができたらそこに肉付けをしながら好きなように希望たっぷりのストーリーを書いていきます。これは今までと一緒。集中力がいるので、誰にも邪魔されないカフェや朝一番がおすすめ。わたしは朝7時に書いてます。
窓から名前の知らない鳥の声がする。
薄らと目を開けると外はまだ暗く、隣では娘と、どこぞの猫だろうか、いつの間にか時々家にやってくるようになったカオパット(タイ語で炒飯。白黒の猫に、なぜこの名前を付けたのかはわからないが、娘のセンスだ)がすーすーと気持ちよさそうに寝息を立てている。
朝6時。遠くの空が徐々に明るくなっていくのをぼーっと眺めているこの時間が、一日で一番好きだ。思い切り空気を吸い込むと、昨夜また雨でも降ったのか、土と緑の匂いがした。
少し郊外にある我が家は、良くも悪くも虫も動物も入り放題で、もしかしたら清潔とは言い難いのかもしれない。
けれど、私も娘もこの家を「私たちのお城」だと思っているし、きっと、今まで住んだどんな場所よりも気に入っている。
「おはよう」と、日本に暮らすパートナーに朝の挨拶をいれる。
タイ・チェンマイはまだ6時だけれど、日本はもう8時。とっくに仕事に出かけている頃だろう。
娘と猫を起こさぬようそっとベッドを抜け出して、カラフルなワンピースを1枚取り出す。今日は何色にしようかな…と迷いながら、そうだった今日は月曜日だ、と思い出す。
ここタイでは、月曜日は黄色の服を着る人が多い。
黄色は国王のシンボルカラーだとか、ラッキーカラーなのだとか色々な話を聞くけれど、私はこの「◯曜日は◯色」みたいな考え方は大層気に入っている。シンプルだし、なんだか楽しい。
自身が立ち上げたブランド「Paasky」の看板商品のワンピースに黄色を取り入れたのも、もちろんそれが理由だ。
クロゼットから薄黄色を1枚取り出して、袖を通す。
10月になって段々と、これ1枚だとさすがに少し肌寒い。
上にもう1枚羽織って、ささっと身支度を整える。
チェンマイで過ごすようになって、化粧っけが全くなくなった今、日焼け止めと下地くらいしか使わなくなってしまった。アクセサリーも真鍮でできたお気に入りのブランド「Orsa」と、自身のブランドのものから選ぶことが多いので、迷わなくなった。
それはこだわりがなくなったとか、お洒落をするのが面倒になったわけではなく、多分私の定番を見つけたのだ。
誰かのものさしを当てるのではなく、自分の物差しをあてられる。
それはなんて、心地よいことなのだろうか。
1Fのリビングへ降りると、にゃーっと声が聴こえた。ベッドで丸まっていたカオパットではなくて、また今度は違う白い子だ。
「おはよ」と声をかけて、水を置いてやる。
朝ごはんは食べた?と聞くと、きょとんとした顔でこちらを見つめている。
カオパッド用の猫缶を、あとでやろう。
朝ごはんはいつも定番だ。
玄米おにぎりにお味噌汁、卵焼きにおかずちょっととフルーツのワンプレート。
異国でも和食が食べたいわたし VS すっかりタイごはんが身についてしまった娘のバトルの末、朝は私が勝った。その代わり、我が家では娘のリクエストで夜はタイごはんが多い。
何度か作ってみたものの、やっぱり私が作るタイ飯は現地のものと味が違うらしく「のちちゃんのご飯、やだーっ」と言われる事が増えてきたので、最近はもっぱら夜は外で食べている。
娘も楽しそうだし、友人も気軽に誘えるのでこのスタイルが定番化した。
朝ごはんが出来上がる頃、眠い目をこすりながら娘が2Fから降りてくる。
誰に似たのか朝にはめっぽう強くて、自分で起きてくるからびっくりだ。
その後をカオパッドも律儀についてきて、先にスタンバイしていた白猫にすりっと挨拶を交わす。
「今日もこれえ?やだあ」と娘がげんなりした顔で和食を指差す。
「これ食べると将来カッコよくなれるんだよ」と言うと「昨日も同じ事言ってたよ」と頬を膨らませる。
ま、でもデザートにドラゴンフルーツがあるからいいやっと切り替え、もぐもぐと食べ始めた。
娘の良いところは、こうやって自分でスイッチの切り替えができるところだと思う。お友達や環境の影響だろうか。
「ねえのちちゃん、明日は庭で朝ごはんたべたい」
玄米おにぎりを頬張りながら娘が言う。
「だって、お庭のピンクのお花咲いたんだよ。みた?」
「咲いてたねえ。じゃあ明日はお庭でご飯にしようね」
と返事をすると、じゃあカオパッドたちも一緒にね、とにまっと笑う。
朝ごはんを終えてここからの1時間が戦争だ。
食洗機に洗い物を突っ込み、娘の身支度をすませる。
歯を磨いて娘にもおそろいのワンピースを着せて、髪を結う。
自分がこれまで髪のアレンジなんてしたことなかったせいで、これには本当に苦戦する。
荷物を持たせてPCを小脇に抱え、カオパッドたちに猫缶を置いて家を飛び出す。ここで大体1日の1/3の体力は持っていかれる気がしている。
娘はチェンマイ市内の「LingoLand Preschool Chiang Mai」という幼稚園に通っている。短期から受け入れをしてくれていて、ランチもつくのがありがたい。大体朝から夕方まで預かってくれるので、わたしも大変助かっている。
色々な国から子供達が集まり出入りも多い場所なので、そのおかげか娘は誰とでもすぐに仲良くなれるスキルを手にいれた。
肌が白くても黒くても、痩せていても太っていても何語を話していても、けろっとした顔で話しかけられるようになったのは、絶対にこの場所のおかげだと思う。
8時半ちょっと前。
また夕方ねと娘にバイバイすると、最近仲良くなったお友達なのか、ふわふわの金色の髪をした女の子と手をとり園へと入っていく。
よし私も、と気合いを入れ直し、LingoLand Preschool Chiang Maiからバイクで15分くらいのところにある、自分のお店へと向かう。
「今朝は娘ちゃん、嫌がらずに幼稚園行った?」
と声をかけてくれたのは友人でスタッフのMで、最近は楽しいみたい。それが唯一の救いだよ、と私も応答する。
チェンマイ市内に1年前Openしたこの40平米ほどしかないお店は私と友人Mがやりくりするちいさなお店で、オリジナルブランドの雑貨と、ドーナツと、コーヒーがあるだけの、本当にこぢんまりとした場所だ。
儲かるのか、と言われると正直大変怪しい。
大体は娘の幼稚園代に消えてしまうし、こんなスペースしかない店なのに何かと忙しいしで、コスパはよくないのかもしれない。
だけれど、毎日通ってくれるお爺ちゃんだとか、日本からわざわざ足を運んでくれるお客さんとか、そういった人たちと話せるこの場所は、本当に尊い。うじうじと数年悩んでいた私の背中を押してくれた、同じくチェンマイでSHOPを営むmakikoさんのおかげで今がある。
お昼過ぎ、お店が落ち着いてきたところで店をMに任せ、近くのカフェへ行かせてもらう。私もMも他にも何個か仕事を抱えているため、午後はいつもどちらかが残るスタイルで店を回している。
とにかく「自分を犠牲にしない」が私たちのモットーなので、他の仕事が忙しい日は、15時頃には店を閉めるようにしている。
私はこの日は3月に出版を控えた本の執筆を進めるべく、お気に入りのカフェに滑り込ませてもらった。
娘のお迎えまであと2時間ほど。スマホの電源を落として、原稿と向き合う。
昔はとにかく集中力がなくて、いつも意識がどこかをふらふらとしがちだったけれど、娘が生まれてお店を営むようになりそんなことも言っていられなくなった。
運動を始めてからは集中力がメキメキと養われ、仕事もサクサクと進むようになったのは人生の宝だと思う。
15時半。娘を迎えにいく。
幼稚園の前まで行くと満面の笑みでこちらに駆け寄ってくる。
どうやら今日は娘の大好きなものがランチで出たらしいなと悟り、やったね、と声をかけた。
18時の夜ごはんまでは時間がある。
「何かしたい?」と聞くと「タイティー飲みたい」というので近くのタイティーの老舗、Cha Tra Mue(チャトラムー)へ。一緒に飲みながら、今日の幼稚園の話を聞く。
娘は夢中でおしゃべりをすると、日本語と英語が混ざる。
これが娘にとって良いか悪いかの判断はつかないが、とにかく楽しそうに話をするので、見ていて飽きない。
最初はタイと日本の二拠点での子育ては、不安がいっぱいだった。
親のエゴで異国に連れてきて良いものかどうかとか、パートナーと離れて子育てをすること、お店のこと、全て不安だったけれど、人間の脳は、新しいことをしようとすると不安の成分が放出されるようになっているらしい。という話をどこかで聞いたことがある。
私は割とこの話を頑なに信じていて、だから何か新しいことを始めるときは「これは私の脳みそが作っている不安だ。構うものか」とえいやと飛び出すことにしている。
案の定、こうして始めてしまったらあとは「やるしかない」のだ。
転がり始めてしまった玉は、もうあとは勢いよく転がるだけなのだ。
幸いにも娘もこの生活を悪くないと思ってくれているようで、
「次、金沢に帰るのは2ヶ月後でしょう。◯◯ちゃんにお土産買っていこうよ」とか「あのお茶美味しかったからのちちゃんの店においたらいいんじゃない?」とか、国内に帰ることも楽しみにしてくれている。
ちなみにここチェンマイで営んでいるお店は、1年のうち半年しか開かない。
そしてもう1店舗、わたしはここチェンマイでセレクトした雑貨を日本の金沢のお店で販売する店を構えている。こちらも1年のうち半年と、わたしの帰国時にしか開かない。
閉めている半年の間にお客さんに忘れられてしまうこともあって寂しいし、売上ベースに考えれば決して頭の良い商売の仕方ではないのだろう。
だけれど、こうして日本とチェンマイにひとつずつお店があることで私は救われているし、閉めている間は誰かに間借りで貸し出しをしている。
レンタル料は特に取っていなくて、家賃と光熱費をもらうだけ。
そこにある機械類も自由に使ってもらっている。
何かこの運営方法で問題が発生するかもしれないし、しないかもしれない。
それもまた臨機応変に対応していけたら良い。
タイティーを飲み終わり、娘が公園で遊びたいというので夕飯の待ち合わせ時間まで近くの公園に行ってみることにした。
遊具でのびのび遊ぶ娘の後をついて回りながら、私もここぞとばかり運動をさせてもらう。
火曜日と木曜日は娘と一緒にムエタイに通っているものの、その他の日は運動不足になりがちだ。
「明後日はプールにでも行ってみる?」と声をかけると「いいよ!」と元気な返事が返ってきた。
18時。先に店の前にきていたAlanとLilyが手を振る。
彼らは娘が生まれる前からのわたしの友人たちで、Alanはカザフスタン、Lilyはウクライナ人で、優しくて温かい、大好きなカップルだ。
娘のリクエストで入ったタイレストランはローカル色強めのホットポッドの店で、最近あったことや娘の話、タイ暮らしなどわいわい話しながらご飯を食べる。
娘は優しいAlanが大好きで、とっても懐いている。
将来は結婚をするらしい。国際結婚かあ、とみんなで笑い合う。
食後、近くのマーケットでAlanがロティを娘に買ってくれた。
美味しそうに頬張る姿を眺めながら、本当に、わたしはこの場所と出会えてよかったと心から感じた。
20時半。帰宅してお風呂に入り、着替えをする。
娘にNetflixでアニメを観てもらっている間、家の片付けと簡単な明日の準備をする。明日はヘルパーのNinaが来てくれる予定なので、彼女のおやつ用に店のドーナツをテーブルの上にラップをかけて置いておいた。
22時、眠くなってぐずりだした娘を連れて2Fへ。
「パパにおやすみ言う」というので、テレビ電話をかける。
「早くパパもタイにおいでね〜」と伝えると、今日は疲れたのかすぐに眠ってしまった。
私も軽くストレッチをして、最後の体力を振り絞ってクライアントへのメールを返信し、少しだけ英語のニュースを読む。
お店の在庫と仕入れの確認は、明日の日中にするとして。
軽く本を読みたい気もするけれど、もう眠気に耐えられない。
ここ数年の不満は、本を読む機会が大幅に減ってしまったことだ。
そろそろオーディオブックでも検討した方が良いのか…と考えながら、私ももう眠気が限界だ。
部屋の入り口でカオパットがニャーと鳴く。
あれ、夜にくるなんて珍しいなと思いながら、おいで、と一言声をかけて眠りについた。
明日は何色のワンピースを着ようかな。
答えが出ないうちに、気づけば夢の世界へと落ちていた。
おやすみ世界。また明日。
「最高の1日を考えるためのノート」制作しています
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