ぼくにとっての愛のはなし。 そのいち
最近好きすぎるがゆえに恋人を殺してしまった、というニュースを見た。
ネット上に出回った画像はもう削除されてしまったのだけれどよく覚えている。
マンションの一階、警察官が離れるように促している、ぴりぴりとした緊張感の奥で、地面が真っ赤に染まっていて。夜のコンクリートは冷たく感じるのに、そこは少しだけ温かそうで。真ん中には女の人。子供のようにちょこんと体育座りをして。彼で赤くなった手や足をそのままにひょうひょうと電話をしている、そしてその顔はどこか爽快感すら感じるような笑顔。
とっても奇妙で、異質で、けれど どこかどうしようもない寂しさを感じた。
ぼくは誰かを殺したくなるくらいに愛したことはないのだけれど、好きになりすぎて憎らしい気持ちになることはある。
この人のこと好きだな、いいなと思ったら相手の全部を知りたくなってしまうし、全部を知って欲しくなる。
相手の誰にも見せないような顔を見た時は大分嬉しくなるし、見られた!となった時には恥ずかしさに身悶えするけれど、なんだかんだで自分を知ってもらえるもんだから やっぱり嬉しいもんだったりする。
ただ。
それは「お互いにとっていいパフォーマンスの状態」であることが前提、というのが普通、だったり重要、だったりするからこそ 時にうまくいかないわけで...
今日は疲れたからここまでにするね。
おやすみなさい、いい夢を。