水煮さん(@mizuni_can)に占っていただきましたレポ

流行の兆しを見せている創作者向け占い。
今回は水煮さんにお願いしました。

創作作品を読んでもらった上で占って頂けるのが嬉しい所。一次創作と二次創作を合わせて5万字ほど読んでいただきました。

読んでいただいた一次創作は「ガーディアン・ガール!」の1話部分(冒頭除く)です。

作品はこちら。読んで(宣伝)

今回はこんなことを相談しました。
・自分の作品を分析して欲しい
・自分の強みを知りたい
・更に上に行くためのアドバイスがほしい
・一次創作で詰まっている箇所をなんとかしたい

Skypeチャットでお話させていただいたので、メモを取る手間もなく、話をじっくり聞くことができました。

のんたさんの場合は、「自分が心から好きだと実感できる世界を徹底的に描くこと」が創作の落としどころ。そしてこの傾向を強めるような天体配置が重なっているため、「他ならぬ自分の『好き』に対してどこまでも真摯で、こだわり抜くこと」が作風の根幹に存在する。
一方で、自分の「好き!」のままに暴れるのが苦手な天体配置も。自分にとっての「好き」に落ち着く為には、「他のひとにとっての好き」や「他のひとにとって価値があるもの」をいったん追いかける必要性がある…という性質の天体配置。
なので、ド直球でご自身の性癖をぶつけたりやこだわりを詰め込んだりするのではなく、「嫌い」「苦手」「違和感がある」「自分にはないものだからほしい」等、まずはマイナスの感情や感覚から「好き」にアプローチするとよりしっくりとくるタイプではないかな~という印象です。

いきなり「わかる……」となりました。「好き」に対してこだわりたい気持ち、とてもあります。一次創作を書き始めたころ、自分の「好き」と世の中の「流行」が全然合わなくて、好きを書きたい自分と承認欲求が満たされたい自分が大喧嘩してめっちゃメンタルにダメージ受けたりしました。最終的に落ち着いて好きなものを好きなように書きたいと思うようになったけど、そこに行き着くまで大変でした。
一方で「好きのままに暴れるのが苦手」というのもめちゃくちゃわかる。「好き」という気持ちは冷静な目を曇らせるという意識があり、「(あくまで私の場合はですが)好きのままに暴れたら客観的な作品は作れない」と思っています。
ちなみに「嫌いとか苦手」から「好き」にアプローチするとは具体的にどんな感じですか? と聞いてみました。

「私はこれが好き!以上!」というふうに最短距離をたどろうと思っても、そのことに後ろ暗さを覚えてしまったりとか(「これ好き!」っていうのはなんだか恥ずかしいな、等…)、「好きだけど、その対象のなにもかもが好きなわけではない」みたいな面倒くささがあるゆえに、「好きではない」箇所から語ってしまったり…(好きではないはずなのに高解像度=好きだから頻繁に観察してしまうことの暗喩)、こんなふうに「嫌い」や「苦手」を経由して遠回りをしながら、最終的に作者やキャラにとっての「やっぱりこれが好き!」「これさえあれば生きていける!」にたどりつく、みたいな流れがやりやすいだろうな~と。なので、主人公だろうとそうじゃなかろうと、キャラの描写に深みを与えたい場合は、「好きなもの」や「楽しいこと」とは真逆の方向性から語っていくのがおすすめですね~。このへんもすでにやられている印象ですが…!

わかる~~~好きだけどその対象の何もかもが好きなんじゃなくてさ~~~あくまでポイントはここなんだよね~~~ここはちょっと気になるしここももうちょっとこう……ってなるけど最終的には100点満点中100000000億点です! みたいなとこある。
「好き」「楽しい」の真逆から語り始めて「好き」「楽しい」に辿り着くのがオススメというのは今後明確に意識して創作していきたいところです。

設定(キャラについても世界観についても)も物語の展開も「割り切れないもの」を主軸にものごとの本題や本質へとアプローチしていくのが得意だろうな、という天体配置。また、うまく言語化できない感覚だったり、他者と共有できない感情を描く力がとても高い天体配置。実際の作品でも色濃くあらわれていた。
裏を返せば、人間の心の動きを単純化してわかりやすく描くのは苦手かも。決して表面的ではない、「生の人間」を描くのが得意…という長所につながる。この「人間の心の動きを単純化できない」「生の人間を描こうとする」という性質が根底にあるものだろうと。

人間の感情の表の部分と内側の部分の差みたいなのめっちゃ好きだしそういうの書きたがるのでわ、わかる~~~!!! となりました。ギャップ萌えといいますか、表面の部分では爽やかイケメンが実は割とグダグダな生活してるとかそういうの好き。アルトネリコ2のコスモスフィアみたいなの大好きって言えば話早いんですけど。表向き気丈で気高い真っ直ぐな女性が深層心理に踏み込むと膨大になった自尊心に振り回されていたり、一方で別の層では罪の意識に苛まれ、自罰的な気持ちや、誰かに罰してもらいたい気持ちを持っていたり……みたいなやつ。クローシェのコスモスフィアめっちゃ好きなんだよな……。

作り手本人が「こういう展開を見たい!」と思っても、キャラが実際にそう動いてくれるかはまた別!(本人が動きたいと思っているか、あるいは本人に動くに足る理由があるか…)というふうに、キャラの「人間らしさ(感情だったり思考だったり)」を無視できない性質ゆえの(一次創作に詰まっている部分の)悩みではないかな~と。
そう、ご都合主義になれない天体配置なんですよね!
「理屈っぽい」と呼ぶにはウェットな印象も強いです。血肉が通った描写に特化しまくっているので、「理屈では説明できない人間くささ」を描くことが得意なんだろうな~と…。
なんというか、「作り手がキャラクターのカウンセラーになる」みたいな性質の天体配置なんですね。キャラクターが抱えている屈託や屈折を把握して、それを刺激することでキャラに動いてもらいながら、物語の中で根本的解決をはかってキャラを自然体に戻すことで一段落…みたいなイメージです。

コスモスフィアですね!!!!!!(まだ言う)
表面には見せない部分でいろんな鬱屈を抱えたキャラクターたちを主人公がさながらカウンセラーのように救っていく話が好き。シャドーハウスとか。そういうのめちゃくちゃ書きたいと思います。

キャラの観察をする上で、脳内でキャラ同士を会話させてもいいですし、のんたさんがスクールカウンセラー(?)みたいになってキャラに自分について語ってもらうのもいいかな~と…。キャラの「これは本音じゃないな」「この子はいつもこうやって誤魔化すんだ」という部分を敏感に察して、それについて考察しやすくなると思います。嘘をついたり誤魔化している箇所になにがあるのかわからないまま、本編でそこにアプローチをしかけちゃってもいいかもしれませんね。予想以上に大変なことになるかもしれませんが…。
ちなみに、脳内カウンセラーはお風呂とか入ったり散歩とかしているときに、ぼんやりと考えるのがおすすめです!力むとキャラの嘘を見落としてしまったりもするので…。

これはかなり面白そう。キャラクターの深堀りが出来なくて困っているときはやってみたいです。実際今書いている一次創作でも、深堀りが出来なくて困っているところがあるので早速チャレンジしたいです。でもお風呂に入るのあんまり好きじゃないんだよね……散歩も……動くのが……好きじゃない……ベッドでごろごろしてると寝ちゃうしな……。

また、本編が大変なことになればなるほど、シナリオの強度もキャラの強度も上がるので、作品の質を上げるうえでも効果的だと思います。その分作り手が苦労することになるのですが、苦労した分だけいいものができるので…。命がかかってくるとキャラの動きも展開もキレが増す天体配置なので、どんどんアクセルを踏みこんでいただければと思います!

ウオオオオーーーーーーーーーーーーッ(アクセルを踏み込む音)
なんかこう、ワンクールのアニメとかもそうですけど、ほんわかふわふわやってたのが終盤になってじわじわ不穏になってきてラストに掛けて盛り上がるのが好きなので、話を考えると終盤は大変なことになりがちなところあります。そしてその分造り手が苦労するのめっちゃわかる。これどう収集つけるんじゃい!!!!!!(ブチギレ)ってなる。
でも迷わずアクセルを踏んでいきたい所存です。

人間の心の動きを説得力とリアリティをもって語る力がとても高いな~という印象は、天体配置だけではなく実際の作品からも強く受けたので、ぜひぜひガンガンご活用くださいませ!
主に一次創作での「主人公が魔法少女になるまでの流れ」ですね!
これが非常に力強いというか、主人公の「変わりたい」という気持ちが切実さをもって描かれていたので(エピソード選択の正確さと描写の繊細さの両方が関係していますね)、「お約束」な展開と呼ぶにはかなり踏みこんだ印象だったな~と…!
ストーリーの強度が高い分悩むことも多いと思いますが、その際はぜひキャラの声を聞いて「これ、嘘だな…?」と深読みしてみてくださいませ~!

マジで!? 自分ではもう手垢のつきすぎたお約束だと思っていたのですが……ちょっと自信持ってもいい? あとストーリーの強度が高いっていうのも嬉しい……

こんな感じでした。その他プライベートのことも聞いたり。
水煮さんのチャットがとても早くて、情報量がすごくて大満足でした。創作で悩んでいる方、自分の方向性を確認したい方にはオススメです。

「あれ、私もう5万字も読んだ…?」となりました!でも情報量の実感としては5万字以上あって、満足感がすごかったです…!

とめちゃくちゃありがたい言葉もいただけて大変心が助かりました。
満足感のある物語を書いていきたい……。
水煮さん、ありがとうございました!

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