見出し画像

音読 『感受体のおどり』 第12番

第12番を音読します。

月白のけいこ場での月白のほかに (以下は略)

『感受体のおどり』018ページより

第12番: おどり・中期から後期(日乗・月白・朝荒・昼植・退照児)

 師匠の月白つきしろに関することへの、尽きることのない「知りたさ」。いくつもの理由を数えたてて、首都のけいこ場へ通うことで飛び込む「群神」たちの世界。

 急死したという、おどりの創流者の名は「日乗ひのり」です。はじめは、「祈り」と同じアクセントで「ひ」を低く、「のり」を高く読んでいたのですが、後に出てくる、日乗と同じく格が上の人たちの名が「火守木ひもりぎ」「水馴木みなれぎ」で、もしもこれらの名前も一音目を低く、あとは高く読むと、いわゆる最近の「平板化した発音」になってしまうかな? と気にし始めました。

 とりあえず、「のり」「ひもりぎ」「みなれぎ」に統一してみます。これも、黒田夏子さんが朗読されるのを聴けば、一発で解決ですがね・・。ほかにも、読みに自信がない漢字など、悩みは多いですが、音読を人に聴かせる予定はないので、いいことにしておきます。

 もうひとつ、すんごく悩んで、解決しそうもないのは「十」の読み方。同じ作者の同じ作品内であっても、使うところによって読み方が変わるということはあるでしょう。ここではどうでしょう?

そのとき首都に移り住むについては十ものじっさい的な理由をかぞえたてることができた.

本文より

 私は自然に読むと「じゅう」となります。でも「とお」派の方もいるでしょう。私も、「とお」の方がいいのかもとも思ったり。
 この後にも何度か出てくるので、そのたびに悩みます。



いいなと思ったら応援しよう!