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『龍の宮物語』の感想

先月、『VERDAD!!』にのこのこ出かけて行った私は、まんまと瀬央ゆりあさんに落ちました。

奇しくも迫る7月末、スカステ無料期間の中に『龍の宮物語』があることを知り…かなりわくわくしながら録画を行い、そしてBlu-rayにダビングし…視聴を開始したのです。(我が家にはテレビが存在せずCS視聴不可のため、実家のテレビで撮って円盤に焼いて、持って帰って再生する しか方法がない)

他にもスカーレットピンパーネルとかル・ミュゲとか、他にはAll for Oneとかるろうに剣心とか色々録画しつつ、いざ、たつのみや(⤴︎)〜〜!!と勇んで見たら、ま~~まんまと拗らせたので、その記録をnoteに認めさせていただければと思います。

オープニング

いやさあ……………………
え……????

な……なんこれ……??
オープニングからして素晴らしすぎじゃないですか…? こんな………こんなオープニング………既に何回でもお代われるが…………!??!?!(?)

幕が開いた直後から徐々に徐々に人が出てきて盛り上がっていくんですけど、ここの流れ美しすぎて事前知識がほぼゼロの人間でも一気に引き込まれて最高の気分味わえました(早口)

かなり抑えぎみの(ポエミーな言い方をすると、水の中のような…)メロディからはじまり……どこから聞こえるともわからぬ昔語り、そして、過去に起きたであろう昔話の再現……抑えつつもメロディアスにちょい盛り上がりした中で、少年に話しかける何かスゲ〜綺麗な女性(人外)、そして交わされる「約束」……その後ろで、傘を差す人物がやっと振り返り……チャララララ〜!!(盛り上がり歌前の前奏)

いや、気持ちが良すぎる…………………(顔も良すぎる………)

ここよくよく考えると時系列が入り組んでると思うのですが、曲の盛り上がり的な変化と、静かめコーラス(昔語)⇒会話(珠姫様と清彦の過去)⇒歌(現在〜オープニング開始)が一緒に推移していくので、情報が叩き込まれながらの盛り上げがすごくて、期待感の煽られがすごかったです

素直に白状すると、二段階目(伴奏がキャッチーめになったのにメインメロディがまだなところ)の過去珠姫様と幼少清彦の会話辺りから既に私は盛り上がりはじめており、珠姫様の人外とわずかな優しさが共存した目線に「フ〜〜〜ン」となってたら、珠姫様の隣に居た傘の人が真ん中に出てきて、スポットライト!メインテーマを聞け!でなんかもう…完全にスタンディングオベーションの気持ちになりました(まだ歌開始直後)。楽し〜〜〜!!!!

こんな最高気持ちいい主役顔出し演出で、推しの登場が見れてしまう……!??!演出で既に最高なのに顔も最高……?!?!?!

どう考えても伊予部清彦のビジュアルが好きすぎる(ちなみに私の二次元歴代推しの画像を並べると、明らかに延長線上であることがわかります こんなこと現実にあるんだ……………)

このときの私の脳内は、「良い舞台!!!!」30%、「顔が良い〜〜!!!!!」60%「嫌な予感」10%(後述)という感じでした。何回か見返してはじめて時系列表現の妙に気づいた…初見時まるで混乱せずに普通に受け入れており、普通に大盛り上がりしていました。

テーマ曲中も色々細かいところ好きなのですが、主要人物をどかどかと出しながら、ダイジェストのような、関係性の概念のような、アニメのオープニングのようなそんな感じがすごい刺さります。情報量が…情報量が多い…!
こういうちょっと概念的な表現が舞台で行われてる様…なんかすごい好きなんですよね。本人が出てるけど、厳密に言うと"本人"ではないというか、実際あったことではないというか、抽象化されているというか…そういう感じの…

あとここ、ここというか全体ではあるんですけど、あの…瀬央さんの表情&所作本当に好きで、気を抜くと「顔が良い〜〜〜〜〜!!」に脳内が支配されるんですけど、おそらくこれ分解すると、表情から得られる情報量が多いってことなんですよ…(それはそれとして顔が本当に好き)

目まぐるしく出てくる様々な人物とか、仄かしシチュエーションとかに対しての清彦の感情が、すごくわかるんですよ……演出も本当に大好きなんですけど、演技の相乗効果がすごくて、本当にめちゃくちゃ好きなオープニングです

手をヌンッてやるだけで威厳がすごい龍神様に、清彦を気にしていそうだけどすれ違う山彦に、記憶の中に残っているような笑顔で微笑む百合子さん…
人間二人、改めて見るとあっという間に清彦を置いていってしまった感あるすれ違いしてて本当に最高だな…という感情に包まれます。二人が過ぎ去ったあと静かに珠姫様が降りてくるとかも……なんかもう事実を述べてるだけになってきちゃったんですけど、流れと歌詞と振り付けが完璧なタイミングで合わさって『龍の宮物語』を概念化してて、かなりダイレクトに脳に効きます。何度見ても素晴らしい…

そこから清彦さんの人間性だったり、葛藤だったりが垣間見える形になってるのが本当に好きでした。これは複数作を立て続けに見てて思ったことですが、瀬央さんがやると、劇中では特に語ってない人間性までを役に見出せる気がします。ウッ……清彦……アルマン………ヴィクトル……………

まずいな オープニングだけでどんだけ書くんだよ まだ書きたい重要なことあるのですが、最後とリンクしているので最後に回します

第一幕①(まだ何も知らない辺り)

清彦が可愛すぎてどうにかなりそうでした! 学生感というか、まだどこかほわほわしてそうな若さが普通に可愛くてよかったです(IQ2)

この辺の山彦(天華えまさん)凄く好きで……もうなんか絶対知ってるじゃないですか色々なことを。何なのかはわからない範囲で、清彦に察されない程度に心配してる感じがすごい好きでした。ある種ほのぼのしている前半から一転、「なんで止めないんだよ!」からはじまる山彦ソングでガラッと空気が引き締まってサイコ〜の気持ちになりました。フレーズごとに情報量が詰まってて良い…あとここの歌い方なんかめちゃくちゃ好きです。

曲で言うとまだ何も知らない清彦ソングもめちゃくちゃ好きでした。いやというか、この歌の直前……桜蓼の話してるとき、明確に清彦が過去の記憶を思い出した瞬間が"あった"んですよ。しかもセリフ情報じゃないところで、、、!
視聴者としてそこが意識に引っかかるので、百合子さんとの話の途中から珠姫様との過去を思い出すところにスムーズに繋がるというか、「こいつが冒頭の少年で、しかも珠姫様との過去を忘れてやがるんだ!!」ということがわかる且つ印象に残るっていうこの………なんだこの気持ちよさは……

あとこの下りの「おやすみなさい」が良すぎて危うく夢女になるところでした。それでいうと、「清彦さんと離れたくない"〜〜ッ!」のあとのちょっと素が垣間見える笑顔が好きすぎたり、と思ったらくるっと振り返った瞬間の憂い極振り顔で死んだり色々したりかなり忙しかったです。永遠に書ける あと多分瀬央さんの声めっちゃ好きなんですけどなんなんでしょう 好きだ・・・(自分でもわかってない)

第一幕②(龍の宮に行った辺り)

龍の宮に入るときの珠姫様(有沙瞳さん)、清彦の名前聞いたときだけ若干優しげな顔になるの好きすぎてLOVEでした。スッと表情が消えて龍側になったりふと人間側になったりの揺らぎが、揺らぎが"ある"……!!!
歌というか演技というかがメチャクチャにお上手ではないですか…? 歌い出しの時点で雰囲気すごすぎて震えました。

あとこれは細か龍の宮好きポイントにはなるんですが、龍の宮ソング始まる直前の帳? ライトが当たった布が落ちる演出美しすぎて大変好きでした。泡というか水面というか……。パ〜っと明るくなって、若干オリエンタルな池の底の住人たちの歌がはじまるっていう……

龍の宮の皆々様の名前もなんか好きでした。源五郎と弥五郎は流石に天才では……?? ちゃんとみんな淡水仲間‥…池だもんね……(ここのひたすら酒を飲ませられる清彦殿には、正直なにか邪な感情を抱きました)

龍神様がめちゃくちゃ珠姫に執着してるのもすごい良いですよね。龍神様ソング、すごい格好良くて最高でした。龍神様が珠姫様を龍にした訳ね。フ〜〜〜ン、なるほどね。なるほどね……………………………

ところで私の謎性癖の一つに、「龍の女と、龍の女に添い遂げてしまう人間の男」というカップリングジャンルがあるんですけど、まさかね………………………

二人が歌ってるデュエットソング、感情が乗りすぎていて最高以外にないです。本当に悲しげな目をしている珠姫様にそれ以上に悲しそうな清彦からの、徐々に人間の心を取り戻す珠姫様よ……
近づけば離れ、離れれば近づく二人はもうオープニングじゃん、見たよオープニングで……もう察してるんだよ私は・・・どうせここが一番楽しいところだってヨォッ・・・!! 曲調がすごいロマンティックなワルツなのもかなり精神にきますね……

からの「いまはこのように笑われるのですね」。待ってた……。そのセリフを待っていた……。ここの清彦の表情変化、好きすぎて本当に何度でも見れます。珠姫様の笑みに気づいたあとの、このどこか困ったような…泣きそうな…この優しい控えめな笑みですよ……指摘された珠姫様がハッと我に返ったときの「離れちゃった…;;」みたいなモーションもすごい好きでした。

あとあの、清彦が選択肢を間違えた上に地上を願ったとき、池の底のことを「月も沈まない、夢のような世界」と表現していたの、全部見終わったあと聞くとすごく象徴的ですね。珠姫様の声のする夢の世界は沈み切った先にあり、そこから覚めて現実に戻ったときには「悪い夢でも見ていた」感覚になるんですもんね…

第ニ幕①(まだ思い出せてない辺り)

そういえば浦島太郎モチーフだった・・・と思いながら続いたニ幕、表れた衣装替え伊予部清彦、最高衣装すぎて再臨してよかった〜〜!!(?)という気持ちになりました。書生衣装も良かったけどこっちもいい………いや全部良い……………何でも似合うわ(ガバ)

玉匣を開けられない清彦、浦島太郎の解釈が素直に上手いなと思いました。すべてとすれ違って置いていかれた清彦に残された唯一の存在、珠姫様との繋がりだし、開けたら開放されるんだろうけど……浦島太郎の文脈から行くと「老いる」=「現実に戻る」わけで、清彦が現実に戻ってしまうと珠姫様との繋がりを失ってしまうので、"なぜか"開けることができないというね…

山彦との再会、普通に嬉しかったのとここら辺の畳み掛け演出好きすぎてめちゃくちゃテンション上がりました。気持ち良い………シームレスに山彦が龍の宮に連れ込まれた流れ好きすぎて何度見ても楽しいです。一族と珠姫様の関係についてはなんとなく察しがついてそうな清彦も、山彦についてはノーマークっぽい表情していたのもなんか好きでした。(というか、こういうちょっとした切り替えがやっぱなんか…すごい好きです ウッってなる… 単純に顔も好きです)

桜蓼で思い出したところの情報量も多くて良いですね……感情がすごいわかるのでこのあとの展開にも乗りに乗れる 記憶の底に沈んでいたんだよな、珠姫様との過去は・・・(突然ポエム)

第ニ幕②(思い出した辺り)

「雨が降ればいいなら、僕がやりますよ」の顔、絶妙に狂気を孕んでいて最高すぎる……もう決めてる…………しかも手切られたときちょっと微笑んでるんですよね。これはもう私の妄想の範疇ですが、ある種の安心じゃん……自罰的な感情の延長というか、ある種の自嘲というか……まあこの後、いよいよ後戻りできなくなるんですけど……

山彦が死んでなお自分を心配してくれていたのにも関わらず、自分はそれよりもあの人のことだけが残っていることを自覚してしまった清彦……いやここの下り素晴らしすぎて何回再生しても鳥肌立ちますね。

清彦の驚きは山彦の真実によってもたらされたものではあるけど、清彦が持っていた現実の繋がりたちより、沈んだままの珠姫様に天秤が傾いてしまう自分に驚いた驚きであり、そこからの「アハハハハ……」ですよ。「僕はとてもひどいやつなんだよ」と自嘲しながらも、自らのやろうとしていることを変えようとはしないっていう……この……この…………………ウッ 刺さる・・・・・
ここのセリフ群の演技素晴らしくてもうなんか清彦という存在に対する想い馳せ度合いが天元突破する 取り憑かれたかのように歩き出すしさぁ・・・ もうダメだ・・・助けて・・・

立て続けて出される山彦曲もダメだあれは……。清彦は自分で沈んじまった……にしても天華さんもすごく素敵ですね…………。お名前を完全に覚えましたわ……

第ニ幕③(ただ会いたかった辺り〜ラスト)

「ただ会いたかったから」ももうダメだ……終盤になるにつれ、もうダメだしか言えなくなるんですけど、もうダメなので致し方なしですね
色々大義名分を積み重ねた先の個人的な感情、これもなんか昔から持ってた謎性癖に刺さりまくるんですよ(ジュブナイルSF系によく出てくる)。龍の宮物語怖すぎるんですけど、もしかして指田先生と私、ソウルフレンドだったのでは…?? いや恐れ多すぎるだろ 正気になれ

ここで珠姫様が龍っぽくなるんですけど、すごく好きでしたね……。元が人間だからこそ、人外に足を突っ込んでしまったっていう、人間との深い断絶があって……。人間でいられるだけの地上(人間)との繋がりが、恨みであり桜蓼の約束だったのに、両方なくなっちゃったら、もう人間ではいられないじゃん……

清彦に残された唯一の、沈んでしまった夢(龍の宮であり珠姫様)との繋がりが玉匣だったように、珠姫様に残された唯一の、(浮上した)人間界との繋がりが桜蓼の約束だったと考えると、隅々が腑に落ちてきた。
一幕ラストで、「清彦が約束を覚えていなかった」だと約束は無効になり、恨みだけが残される(けど、殺すまではできない)からああなったけど、二幕ラストで「清彦に約束を果たされる」だと、約束が果たされてしまった上に、清彦個人を恨むことは出来なくなってしまう⇒約束も恨みもなくなってしまう⇒繋がりが絶たれる⇒「どうして思い出してしまったの!」 っていう・・・

珠姫様に残された人間との繋がりってもう清彦との関係性しかなくなるわけで、珠姫様が人間のままでいられる方法は、もうたしかに、いま清彦に殺してもらうしかない……

まあ結局できなかったんですけど……

珠姫様が仰ったように似たもの同士だったっていうのが、1幕と2幕で対比されてるのめちゃくちゃ構造的に美しくて好きだ……。1幕は人間との繋がり(約束)がなくなって、龍側に行くために刃を向けるけど、肝心の清彦は殺せなかった珠姫様で、2幕は池の底との繋がり(約束)を消化して、人間側に行きたい願いを叶えるために刃を向けるけど、肝心の姫が殺せなかった清彦なわけで……

どっちつかずの姫様を救うためには、どっちかの手段をとれば早かったのに、殺すほどの度胸はないっていうこの……弱さ……人間………

ことこの物語においては、この一線を超えることができてしまうことが龍神の龍神たる所以なのかもしれないとか思ったり思わなかったりした。
龍神様もな〜…人間に執着してしまった神様ですごく良いんですよね……。龍神様も人間に情けをかけては裏切られ続けてきたんだろうなと感じさせられる部分もあり、その中での人間を恨む人間珠姫様に同調というか執着しちゃったんかなとかなんか、所作やらセリフ回しやらで色々思いを馳せられますよね…口惜しや…(それはそうと弟がなんかすごく重い気がして何かの美味しみをキャッチしました)

ここの珠姫様を抱きしめ続ける清彦、時のあわい的な白い人に引き剥がされていくわけですが、引き剥がされるときの清彦がなんか、すごい好きです。全体を通してよく阻まれたり流されたりしてると思うのですが、毎回謎の良さをとても・・・感じますね・・・・・

というかここ、冒頭の昔語のメロディ(コーラスなし)が流れてるんですよね。龍の宮メンバーが掃けていくのと同時に……
『龍の宮物語』の終わりであり、物語から弾き飛ばされた清彦が現実に戻る瞬間であることを感じさせる素晴らしい演出の中、いままで全部手からこぼれ落ちてった清彦が珠姫様の布だけは自らの手で掴んでったの本当に無理でした。最高……

エンディング:玉匣に入っていたものについて

かくして現実に残された清彦は、いよいよ珠姫との繋がりであった玉匣を開けるのですが、何も入っていなかったわけですね。
もう完全に妄想ではあるのですが、何が入っていたか、己なりの解釈があるので書き留めておこうと思います。

わかるのは「会いたくば開けるな」「開けた時点では空」ということと、「珠姫様の"私のことは忘れてください"という声がした」ということの三つ。それと、浦島太郎的には開けたら「老いる」設定の箱であることですよね。

私は「老いる」=物理現象として老化する、とはあまり考えておらず、どちらかというと上でしれっと書いていたような「現実に戻る」ことの例えだと思っています。
そして、この物語での玉匣が担う意味は「珠姫様(池の底/龍の宮/夢)の繋がり」。玉匣の中身は、これらが矛盾することなく成立するようなものだと考えられます。

開けると「現実に戻る」ことを「龍の宮との繋がりを失う」ことと捉えると、玉匣自体が持つ属性は繋がりそのもの、つまり、「地上と池の底を行き来できる通行証(開けたら失効)」であると考えられると思いません…?

本家玉手箱の解釈バリエーションにあるような「魂」が入ってる説、最初から何も入ってなかった説、「記憶」が入ってる(開けると消えてしまう)説、色々考えたのですが、個人的には通行証説が一番しっくりきます。

珠姫様が清彦に渡しても龍神様が怒らないラインでもあれば、清彦が珠姫様の案内なしに龍の宮に来れた理由にもなり、「私のことは忘れてください(もう一生会うことは出来ないのですから)」ということにもなるんですよ。仮に清彦の「珠姫様の記憶」だったら、清彦は雨の度にすら思い出せなくなるし、「清彦の魂」だったら清彦は死んでるし、「珠姫様の魂」だったら珠姫様の声すらも聞こえないし龍神が許すはずないんですよ。

なので、通行証……。中身が空なことについては、本家玉手箱も目に見えないものが入っていたのでそういうものという結論に至りました。

清彦は箱を開けたせいで、残されていた龍の宮への通行証をも失った(もう本当に珠姫様と会えなくなった)。龍の宮の繋がりは断たれて、珠姫様の痕跡だけが手の内にある。
だから"思い出す"。雨が降るたびに貴女のことを……っていうエンドだったら、それはもう私がメチャクチャに好きだなというものなので、私の解釈はそんな感じで落ち着きました。

と、なんか平静を保った感じで文章書いてるのですが、実際はもうダミ〜〜〜〜という感じでしたね。大変なことになっていました。
震えた歌声マジに無理……「龍の宮にぞ」で鬼気迫りかねない表情(ありえんほど好きなんですけどこの表情を端的に表す表現を私の頭では思いつけない)してからの珠姫の布に縋るような「響く君の声」、からの雨音に気づいて〜っていうこのラストの流れ……無理だろ……見た全人類限界になるだろこれ………

拍手って……

そんなこんなで拍手と共に幕が落ちるわけですが、あの……拍手の音って雨の音に似ている気がしませんか……?

いや完全に妄言ではあるんですけど、拍手=雨の音と定義すると、オープニングが一体なんであるかの説明がつくんですよ。
何故なら、幕が上がる瞬間にも拍手は鳴り響き、それがそのまま、雨の音=清彦の記憶の再生に繋がると言えるため……。

つまりこのオープニングは、エンディング後の清彦が、降り止まない秋時雨の中珠姫様のことを思い出しているっていうことになるんですよ。傘持ってることも、歌詞にも、(改めて見ると)全部ネタバレしてる内容にも説明がつくんです。

拍手は幕が上がる瞬間と下がる瞬間に必ず鳴ることと、雨がきっかけで清彦の記憶が再生されることを合わせて考えると、再生の条件たる雨の音は観客によってもたらされるもの=観客もまた『龍の宮物語』の一部である という図式になって、なんかめちゃアツくないですか…?

同じく拍手が必ず鳴らされる1幕終わり〜2幕はじめも同じと考えると、現実と舞台上を繋ぐきっかけが拍手であるとも考えられてきて、なんかめちゃくちゃオシャレギミックである気がしてきました。(ほんとか?)
実際意図してることかはもう指田珠子先生を問い詰めるしかないかもですが、あながち間違ってないのでは? と思ったり思わなかったりはしています……勝手に……

夢沈む

あともう一個、これ書いてて思ったんですが、清彦、百合子さんにも珠姫様にも「おやすみなさい」「おやすみなさいませ」って言ってるんですよね。わざとだと思うんですよ。

龍の宮=池の底に沈んだ場所=夢のような場所 としたときに、「沈んでいること」と「夢」は限りなく近い意味になると思うんですけど、それを踏まえたとき、ここは百合子さんが自らのうちに沈めていた清彦への思いがあり、珠姫様が自らのうちに沈めていた人間的な感情(≠清彦への思い)が浮上したタイミングで、清彦が「おやすみなさい」を決めているので、なんか象徴的だな〜というか、お前が浮上させたんだよ〜〜〜ッッ!!!という気持ちに、ちょっとなりました。

ただ結局、清彦が珠姫様に繋がりを求める(=思い出す)には、清彦自身の夢に意識を沈めるほかないので、最終的には清彦がおやすみになる(?)しかないというね・・・

結果的に私の謎性癖にも特攻入ったしなんかすごいもの見た気分です。「龍の女に添い遂げてしまう男」というジャンルは、人外をも人間扱い出来てしまう人外じみた許容範囲の広さと、最終的に人間ではなく人外の隣に立ってしまう(それも人間性を保ったまま)様子が見れればかなり満足できるので、龍の宮物語はかなり満足できました。

珠姫様は人の心が残っているだけでもう後戻りできないほど人外になってしまっているし、それでも珠姫様の隣に立ててしまう清彦はやっぱり通常からしたら異常だと思うんですよ。良い………厳密にいうと、立てなかったんですけど……ウッ……………

デュエットダンス

そうこうしているうちに山彦がバチバチに決めながら激格好良いダンス初めて山彦!?!?山彦〜!!!!!!(IQ1)とペンラを振るテンションに持っていかれたわけですが、(直後龍神様……もとい天寿さんのウインクが映像で抜かれて死んだ)

瀬央さんが出てきたあとも良い……ここの下り本当に繰り返して見ています。足が長い……顔が良い……………

そして、そんなラストにデュエットダンスが始まるわけですが……いや、ここ本当に好きすぎていよいよ限界になれます。"瀬央さん"だったのに、いきなり"清彦"になるじゃん………有沙瞳さんも"有沙さん"だけど"珠姫様"じゃん…………………近づけば離れ、離れれば近づくじゃん…………何!? 一体……なんの戯れに似てるって言うんですか………?!?!?!

からのジャーーンッ!!(ッチャーチャッチャ!)ジャーーン!!(ッチャーチャッチャ!)ではじまるお二人の笑顔ですよ もう もう本当に無理 私は限界・・・・・・・こんなんもう平静保ってられるわけなくない・・・・!? マジの夢の世界じゃん・・・・・清彦と珠姫様二人の幸せいっぱいの笑顔を見れて完全に浄化された上に、謎の涙が溢れる謎状況に追い込まれました。あと瀬央さんの包容力お化けっぷりが凄いというか、人間ってこんなに包容力を動きで出せるんだ〜!(好きだ・・・・)という新鮮な驚きが混在していました。ここも最高すぎて何回でも見れます……。(挨拶もお人柄が窺えてとても良い・・・)

はぁ……本当に『龍の宮物語』が好きすぎたんですよ……。
劇場に行きたかった……出来るなら当時の自分に「龍の宮に行け・・・」とか「お前は数年後、人間に狂うぜ・・・」とか「SEWATCH・・・SEWATCH・・・・」とかの怪電波を送りたいですね……。

おまけ:こんなことある?

感想と謎解釈はこのぐらいで、あとはおまけです。

スカステ無料期間に放映されていたので、冒頭で触れていた通り、録画したのを後追いで見ていたのですが……

画像1
2幕、山彦が真実を語り、清彦が珠姫様のことを思い出す辺り

……ん?????

画像2
"無"が録画されている様子

………………

………………………………………………

……………………………………………………………………

こんな………残すところクライマックスの……良い場面で……???

他録画したものは全く問題がなかったのに、何故かこの本命データだけが壊れているという状況……え、こんなこと……ある!? よりにもよって何故これ……!?と崩れ落ちました。(結局Amazon Primeでレンタルした)

ちなみに、録画失敗するのって、大雨が降ってるとかの悪天候が影響するらしいですね。清彦が桜蓼の記憶を…珠姫のことを思い出した、そのタイミングに大雨が降っていた…と考えると、それはそれで…エモみがすごいような気がしてきますね。フフ………

結果的に瀬央さんに課金できたと考えるとむしろハッピーでは?と思いつつ、いつでも見返せる高画質フルバージョンのデータが手元に欲しいので、Blu-ray化か再放送…………本当に、何卒、よろしくお願いします。

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