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旅行とキャンプの『楽しさ』の種類が全然違うのは何故なのか考察した。

立て続けに8年ぶりの海外旅行と人生2回目のキャンプを経験したので、いい具合に比較ができた。

もともと旅行は好き。
なんてったって非日常を味わえるから。
今回ようやく脱パッケージツアーをした程度なので「旅行好きです!」というのは勝手に憚られていたけど、実は好きなの。
初めての土地・初めての国・初めての文化・初めての食べ物・初めての経験がとにかくたくさんできる。
初めてに触れると、それだけ自分の手の届く範囲が広がるような気がする。
そんな感覚が好きなんだな、って思ってた。

今回ニアリーファミキャンデビューをして、わあー!たのしー!って思ったときに、この感情は旅行でのそれと同じなのかな?って考えた。
でも、なんかちょっと違うんだよね。

何が違うんだろう。
考えてみた。

非日常は同じ。うん。
新しい経験、というくくりでは同じ。うん。
新しい文化。うん?ちょっと違うよね。キャンプでの営みは日常生活の超不便版。
刺激を受ける、という意味では旅行の方が強い気がするけど、うちからこう湧き出るものというか、なんというか。
ああ、そうかと思い至る。


旅行はインプット。
キャンプはアウトプット。

という落としどころが今のところしっくり来てる。


例えば、旅行では目に映るもの口に入れるものどれもが新鮮。
それのどれを選び写真に収めよく噛んで味わうのか。

一方キャンプでは、目に映るのはただの山と空だし、食べるものなんて普段より鮮度の落ちたむしろジャンクなものが多い。

これを同じ「非日常!」と括ってしまうのはいささか乱暴であると感じるのだ。


キャンプをする前から不安に思っていた。
宿泊するホテルでは何より水回りや清潔さを重視するこの私が、果たして1日お風呂に入らず野宿をするということに衛生的に耐えられるのかと。
これに関しては、帰宅の道中で服屋に寄っちゃおうよ!というくらいには気になってない。

なんていうか、そういうことじゃないのだ。
と思った。


旅行ではいかに快適に過ごしながら見たいもの食べたいものを食べるか、を気にしていた気がする。
キラキラとしたまま家に帰ってこれるかを大切にしたい自分がいる。

その点キャンプでは、そのままだと不便極まりない状況から、いかに自分たちで快適にしていくか、というところに注意を向けることが多い。
そのときどきでふと顔を上げると目の前には広大な山、空。耳には虫の声や炎の燃える音。ツンと鼻の奥をくすぐる冷たさや気持ちのいい空位。
あ~五感使ってるな~。
デジタルデバイスをシャットダウンしてリトリート!とまでは言わないが、自然と山や空を眺めてふうっと思考する時間がある感じがする。
否応なしに五感を刺激してくるから、意図せずマインドフルネスを味わえてしまうのではないだろうか。

そして行かなきゃいけないところも食べなきゃいけないところもないのだから、時間的にも余裕がある。


子どもの脚で5分はかかるトイレまでゆっくり何往復もしながら、
トイレまでの道中がルンルンなお散歩道になるくらい、
日常で忘れがちな、ときに煩わしいとさえ思っている時間を愉しめるんだなとしみじみした。

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