ふらふらっと生きたいー、

今この瞬間にも、どこかで魚が泳いでて、どこかで虫が飛んでて、どこかで鳥が泣いてる、
誰も到達していない、どこまでも深い光もない海の中、誰にも知られずに宇宙を彷徨う星々、深い森の奥で静かに、でも強く生きる生き物たち、

そういう人間の介入してない自然の世界が、
言葉で説明できないほど好き、日本語のどんな言葉を使ってもしっくりくる表現はないと思うけど、憧れるし、不思議だし、自分の見ている世界の小ささに驚く、

こういう自然の世界って、多分僕の生まれるずっと前から、ほとんど姿かたちを変えずに存在していて、そこに強く思うものがある、
自分の好きだった時間だって、生まれるずっと前の、想像もできないような時も、全部の時間を、変わらずその自然たちは過ごしてきた、
自分には知り得ない世界であるからこそ、強く憧れるし、雑多な人工物では感じられないような感動を与えてくれる、

そういう世界を見てみたいし、全身で感じてきたい、自分の脳みそが追いつけないくらいまで想像力が動く、
実際に宇宙の星を見に行こうとしたら窒息死か温度で死ぬし、深い森で誰にも知られずに暮らす生き物に会おうとしたら変な毒虫に噛まれるだろうし、深い海の世界を知ろうとしたら同じく窒息死だろう、なんと現実世界は夢がないことやら、

でも、いつか少しの間人から離れてみて、心の落ち着くまで大自然に身を委ねてみたい、僕のこぼれ落ちちゃった幼心がきっとまた懐かしさとともに帰ってくる、
昔北海道に行ったとき、夜に外に出たときに感じた自然の空気感とか、虫の声とか、そういうもの全部、美しかった、
人間の介在しない、完全な世界だった、
どちらかといえば都会寄りの、空さえ見渡しが良くないところに住んでるから、耳を澄ませば電子機器の発する高周波の音が聞こえて、目を凝らせば見慣れた景色が見える、
すごく便利で愛着のある街、ではあるけど人工物だらけで、つまらないことばかり考えてしまう、
余計なことは考えたくない、自然に心が動く感性だけでも守りたい、たまには現実から離れて自然に身を寄せてみたい、


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