ブラック企業からホワイト企業へ転職して幸せになれた情シスの話⑤【完結編】
入社間もない新入社員が奇跡的にIT予算をいただけた！
前回(４話)のnoteはこちら！
１話から読みたい方はこちら！
いよいよ完結編です！ここまで拙い文章を読んで下さり本当にありがとうございます！
導入フェーズ
数億のIT予算を頂いた。あとはもう動いていくだけ。
って、実は何度も落ち込みそうになった。
構築は外部ベンダー様に委ねる。
されど情報は渡さなくてはいけない。
「現在のメールサーバーからデータ送ってください」
例えば、メーラーを変えようと思っても
メールサーバーにアクセスすると
過去の退職者分まですべてが残っていた。
メールアドレスxxxx件って。
その中で今使用しているメールアドレスだけを抽出する作業。
どれが共有メールアドレスなのか聴きこみする作業。
shiだったりsiだったりfuだったりhuだったり、
ルールがないのでゾクゾクした。
もうここまでは気にしても仕方ない。
これは文化だ。受け入れよう。と自分に言い聞かせた。
情シス不在で急に大きくなってしまった会社だ。
仕方ないのだ。だから私がここにいるんだ。
とりあえずメンバーも限られていて労力もしれている。
上場ということで厳しいタイムリミットも提示されていた。
ベンダー様に渡すためのデータを何もかもイチから作らないといけない。
その情報は簡単には手に入らないものばかりだった。
そして、数十人規模の組織ではない。
子どものお迎えをして、慌ててご飯を作って
その後に仕事をした。
毎日体はふらふらだった。でもやるしかなかった。
自分でやりたくて選んだ道だった。
構築エンジニアに囲まれて専門的な用語にあふれる会話をする。
会社の未来が変わる妄想をする。
楽しい。
不思議と気力が湧いた。
そんな生活をしながら、全社員に発信することは毎日休まずに続けた。
IT改革後！
日報に「ありがとう」の声があふれた。
業務を止めてしまったり、工事の立ち合いをお願いしたり不便をおかけすることも多々あったのに、それで苦情が届くことは一度もなかった。
本当に心が温かい会社なのだ。恵まれている。
協力会社様に届く「ありがとう」も多かった。
日本全国で作業をしていただいたのだ。
日報に書かれたその声を全部抽出して、協力会社様に送った。
非常に喜んでもらえた。
情シスの仕事ってこうゆうことだと思っている。
マンパワーが足りないから、こちらに技術が足りないから
手助けしていただいたのだ。
感謝をしっかり届けることができるのは、私しかいない。
「ありがとう」が多すぎた。いままでの疲れも苦労も全部吹き飛んだ。
そして怒涛の問い合わせフェーズに入り、その余韻も感じる時間もほとんどなく月日は流れた。
そして3年が経った
入社からもう3年が過ぎた。
今、私は同じ会社で、独立した情報システム部門のマネージャーとして、素敵なメンバーに囲まれながら働いている。
コロナ禍は世界中の企業の様々なことをオンライン化した。
当社も例外ではなく、経営者の枠にとらわれない考え方もあり
今では私もリモートメインで働いている。
まだまだ当社は課題は山積みで、アナログなところも多くセキュリティ面も整えていかないといけない。
私は日々社長室にノックして、自分の言葉で話すようになった。
社長は私のまとまらない会話もくみ取ってくれ、絶対に否定しない。
即決を頂くことも多く、IT化がどんどん促進されていくのを感じている。
ITの重要性を理解してくれている。
キラキラは信じてよかったのだ。
おかげで話す怖さは消えて、自信がついた。
会社の中でさまざまな状況の中で話すということが
段々と私のメインの仕事になっていった。
マネジメントは数年続けてもまだまだ上手くならない。
悩み続ける毎日だ。
されど、反面教師なら何年も見てきた。
あの気持ちを私は絶対にメンバーには味わわせない。
そして、今身近に素敵なお手本がいる。
すぐには身に着けられるものではないが
見習っていく。
ITの技術も知見も無限に広がっている。
日々吸収していかないといけない。
されどそれも苦にならない。
今の会社を心から良くしたいと思えるから。
こんな気持ちは前職では味わえなかった。
ITのことを知ってほしいと思う分
会社の業務のこと、ビジネスのことを深く理解しようと意識している。
ITは密接に経営と繋がっていてビジネスのためにあるのだ。
私自身の知見やスキルでは足りない。
知見は外のコンサルの先生から頂いたり
スキルのある方が入社して大活躍してくれている。
私は情シスメンバーが働きやすい環境を整えていくのが仕事だ。
会社が私に働きやすい環境を作ってくれたように。
メンバーも増やしていく。
素敵な出会いを求めて、日々面接だ。
まだまだ理想を夢見て、悩み妄想している。
それはとても幸せな毎日だ。
完
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