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完全機械式のカメラが欲しくて… Rollei B35

クラシックカメラをいくつか持っていますが、購入するようになったきっかけは、このカメラだったと思います。クラシックカメラが欲しかったわけではなく、完全機械式のカメラが欲しかったのでした。


旅のカメラとしてデジカメに不安が…

カメラはフィルムが一般的だった頃から使っていました。初期の頃のデジタルカメラはとても旅で使えるようなものではありませんでしたが、やがてそこそこ使えるようなものが出てきました。ポイントは画質とバッテリーの持ちです。それでも、長旅でバッテリーが切れてしまったときのためにフィルムカメラを持っていこうと考えました。
フィルム時代、ハイパーコンパクトと呼ばれたコンパクトフィルムカメラを使っていました。私が使っていたのはミノルタ TC-1 。フィルムのGRも同じカテゴリーで人気でした。これらのカメラも電池でシャッター、フィルムの巻き上げなどを行います。バッテリー切れの予備と考えるなら、電池の必要のないフィルムカメラを持っていきたいと考えました。

完全機械式のカメラ

正しい呼称かわかりませんが、電池を必要としないカメラを完全機械式のカメラと呼んでいます。当然、フィルムカメラになります。
旅のカメラとして完全機械式のカメラが欲しいと思ったのですが、トイカメラくらいしか見当たりませんでした。最初は、ロモグラフィーの Lomo Lubitel 166+ を購入して中判フィルム、二眼レフカメラでの撮影を楽しんでいました。旅にも持って行ったことがありますが、やはり大きいので小型の完全機械式のカメラが欲しくなりました。
Lubitel 166+ くらい本格的な35mmフィルムのトイカメラがあれば欲しかったのですが、該当するものが見当たらなかったので、古いカメラを購入することにしました。
当時から人気があった Rollei 35 を購入しようと思い、中古カメラ店で探しました。当時はレンズの種類などグレードの違いを知りませんでしたが、店頭で程度が良くて価格も手頃だった Rollei B35 を見つけて、まずはこれを買って使ってみることにしました。

完全マニュアル式カメラ

機械式のカメラということは、完全マニュアル式ということになり、ピントを合わせて(距離を設定して)、露出、シャッタースピードを設定して撮影することになります。オートフォーカス、自動露出のカメラに慣れた私にとっては不便であるのですが、Lubitel 166+ でその楽しさを覚えました。

Rollei B35

廉価版の Rollei B35 はRollei 35 と比べてレンズが違うことと、Rollei 35 のデザイン的な特徴である、ボディ前面の左右のダイヤルが無く、レンズの外周に絞り、シャッタースピードのダイヤルがあります。
個人的に操作感としては、こちらの方が好みです。

Rollei B35

セレン式露出計

セレン式の露出計というのも B35 の特徴です。Rollei 35 のように電池を必要としません。まさしく完全機械式だと思いました。ただ、年数とともに劣化して動作しなくなってくるようです。
先日、久しぶりに使いましたが、スマートフォンのアプリの露出計と近い値を指していました。

中央が露出計

目測式

Rollei 35 も同じですが、ピント合わせは目測式で、ファインダーを見てピント合わせする機能はありません。レンズ外周のダイヤルの距離の数字を目測で合わせます。
この距離の表記は、このB35の場合、上から見るとメートル (m) 、下から見るとフィート (feet) になっています。カメラによってはフィート表記だけのものもあるので、クラシックカメラを購入するときには注意していました。程度はよくてもフィート表記だったため、購入を見送ることがけっこうありました。

レンズは沈胴式

軽量、コンパクト

樹脂製部品が多いせいか、軽いのも特徴です。
また、Rollei 35 シリーズ共通の沈胴式のレンズでコンパクトです。

シンガポール製です。
ホットシューは下部にあります。

旅カメラとしてはどうか?

画角

旅カメラとして、広角の28mmのフィルムカメラを使い続けてきましたが、Rollei B35 は、40mmのレンズです。旅カメラとしては非常用なので、ここは我慢といった感じでした。

画質

よく使っていたコンパクトフィルムカメラ(ミノルタ TC-1)がコントラストが強めで、とてもが画質がよかったこともあって、レトロな感じの写りという印象でした。
当時はデジカメの非常用として考えていたこともあり、やっぱりこんなものかといった感じでした。古いフィルムカメラにデジカメレベルの画質を求めていたわけでもないのですが、デジカメの非常用と考えていたので、近いものは期待してしまっていたのだと思います。

携帯性

沈胴式のレンズ、コンパクトなボディ、さらに軽量なので、旅カメラとしてはぴったりです。

サブカメラとして考えたら…

画角と画質をどう考えるかですが、画角も画質も非常用としてではなく、サブカメラとして考えたら、広角のデジカメとは違う写真が撮れて楽しいかもしれません。そもそも撮影の操作自体がデジカメとは異なるので、撮影すること自体が楽しいということもあります。

現在の位置付けは(個人的に)

現在では、デジカメのバッテリーもかなり持ちがよくなったので、スペアバッテリーを持っていけば、旅でも困ることはなさそうです。実際、非常用としてこのカメラを旅に持っていくことはありません。
実際、購入後に何回か試し撮り目的の撮影をした後は、思い出した時に取り出して数回撮影を楽しんだ程度です。
画角と撮影を楽しむことを考えると、散策しながらのスナップ撮影がぴったりのように思います。
先日、久しぶりに使ってみたくなって旅行に持っていきました。

写真

ネガフィルムをフラットベッドスキャナーでスキャンしたものです。
先の投稿に記述しましたが、スキャン時のピントが少しあっていないと思います。

逆光好きなので…
古いカメラでやめとけと言われそうですが…
光芒の外側は汚いです
四隅が暗いのは長めのフィルターのせい?

その後… Rollei 35 Classic を購入

B35 は軽さと気軽さ、操作感が気に入っていましたが、やはり Rollei 35、Rollei 35 S が気になっていました。そんなときに、Rollei 35 Classic を中古店で見つけて購入しました。

Rollei 35 Classic

比較的新しい Rollei 35

Rollei 35 Classic は B35 とレンズも違いますし、復刻版として発売されたので比較的新しいカメラになります。B35とは写りもそれなりに違うのですが、けっこう重たいです。それなりに質感はいいのですが…

それでもどことなく好きな B35

どちらかというと現代のカメラである Rollei 35 Classic は、写りも当初期待していたものに近くて気に入っているのですが、それでもどことなく B35 が好きです。

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