自転車旅とカメラの話
自転車旅や登山では荷物を少なくしたいので、カメラはコンパクトカメラを持っていくことが多いのですが、先の静岡旅行では、鉄道写真などを撮りたかったので、久しぶりに一眼カメラを持っていきました。
旅に持っていくカメラを何にするか、一眼カメラの場合、レンズは何にするか、この選択には悩むことが多いです。カメラ、レンズの選択について整理して再考してみたいと思います。
また、ポタリングや登山での一眼カメラの扱いについても紹介します。
コンパクトカメラと一眼カメラのどちらを持っていくか?
基本的には身軽にしたいのでコンパクトカメラを持っていくのですが、行き先の景色などによっては一眼カメラで撮影したいと思うことがあります。
特にブロンプトンでの輪行旅の場合、日程の中には自転車走行がメインでない日、もしくは自転車に乗らない日もあります。そういうときには、よりよい条件で撮影したい、撮影を楽しみたいということもあります。
私の場合、コンパクトカメラは、RICOH GR III 、一眼カメラは、 OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II を使っています。前者は APS-C サイズイメージセンサー、後者はマイクロフォーサーズの 4/3型イメージセンサー を搭載していて、コンパクトカメラの方が大きなイメージセンサーとなっています。このため、ちょっと選択に迷うのですが、センサーサイズではなく機能、レンズで選択しています。
一眼カメラを選択する理由
ズームレンズ(広角/標準/望遠?)
GR は単焦点なので、ズームレンズを使いたい場合、一眼カメラを選択します。
以前、1インチセンサーの望遠コンデジを買おうと思いましたが、今一つ決断できず購入を見送りました。もっといい製品が出るかなと思ったのですが、出ませんでした。コンパクトデジタルカメラのラインナップは寂しい限りです。
かなり古い機種(DMC-TZ70)ですが、1/2.3型センサーの 35mm 換算 24mm-720mm の望遠コンデジ を持っています。こちらは望遠鏡代わりと映像メモ的な記録用として使っています。
今回、広角単焦点の GR と OM-D に望遠ズームの2台体制とするか、OM-D と標準ズームの1台だけにするか迷って、標準ズームを選択しましたが正解でした。
装着していった標準ズームレンズは、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO です。F値固定で35mm 換算 24mm-200mm 、手ぶれ補正機能を搭載しているので、カメラ本体の手ぶれ補正と合わせて強力な手ぶれ補正機能が得られます。望遠側は、野鳥を望遠で撮影することがなければ 35mm 換算で 200mm あれば十分と思いました。
このレンズ、あらためて旅用の一本として最適だと思いました。
レンズ交換
ズームレンズ以外にも、超広角、フィッシュアイなどで撮影したい場合、レンズ交換ができる一眼カメラを選択します。主に星景写真を撮影したい場合になると思います。
GR には、ワイドコンバージョンレンズ(35mm 換算 21mm)があるので、欲しい画角と機能にもよりますが、GRで事足りることもあるかもしれません。
星景撮影の場合、三脚が必要ですが、一眼カメラとコンパクトデジタルカメラではここでも荷物に差が出てきます。
連写
GR にも連写機能はありますが、本格的な連写となると一眼カメラを選択します。ただ、自転車旅でそれほど高性能な連写機能が欲しくなることはないと思います。
強力な手ぶれ補正
カメラ、レンズにもよりますが、一眼カメラとレンズの強力な手ぶれ補正とホールド感のよさにより、暗い状況での撮影がしやすくなります。
GR も手ぶれ補正機能を搭載しているのと、大きなセンサーの恩恵もあってか高感度でもわりときれいに撮れるようです。
その他機能
OM SYSTEM の場合、簡単に比較明合成ができるライブコンポジットなど独自の機能があります。複数枚の画像を合成して高画素で撮影するハイレゾショットも現行モデルでは進化しているようです。
大きさ、形状によるホールド性のよさ、撮影の楽しさ
一眼カメラはボディとレンズの大きさ、形状によるホールド性のよさと、これに伴う撮影の楽しさがあります。
実際に旅で撮影してみると、この点が大きく、他の機能と合わせて一眼カメラを持っていきたくなるポイントになっていると思います。
自転車走行中の一眼カメラの扱い(持ち方・運び方)
私は一眼カメラを持って自転車に乗ったり登山するときに、 Peak Design(ピークデザイン) キャプチャー を使って、一眼カメラをバックパックのハーネスにぶら下げています。
カメラをザックの中に入れてしまうと撮影が面倒になってしまい、撮影の機会が減ったり、スマートフォンでの撮影ですませてしまったりしますが、このスタイルだと簡単に取り外して撮影することができます。
浜名湖サイクリングのときも、このスタイルで撮りたいと思った時に撮影できましたし、走行の負担にもなりませんでした。ただ、長い下り坂でスピードが出るときなどには気を使います。
一眼カメラを選択する弊害
自転車旅に高機能な一眼カメラを持っていくと、つい高機能を利用した撮影をしたくなってしまいます。列車が来るのを待って連写をしたり、野鳥を撮影してみたり。とっさの撮影なら便利でいいのですが、被写体を待ったり、いい写真が撮れるまでねばって日が暮れてしまったなんてことになったら… いったい何をしに来たのかわからなくなってしまいます。
それはそれで楽しめたらいいのかもしれませんが…
今回の旅でもついつい…なんてことがありました。
もう一つの選択肢、アウトドアカメラ
もう一つの選択肢として防水、防塵、耐衝撃等をウリにしたアウトドアカメラがあります。私はOLYMPUS(現 OM SYSTEM)の Tough TG-2, TG-4 を使ってきました。Tough シリーズはマクロ機能も充実しています。
一眼カメラ OM-D は防塵・防滴、耐低温設計のため、多少の雨やスノートレッキングでもカメラをむき出しにしてザックのストラップに固定して歩いていました。Tough シリーズは荷物を小さくしたいときや土砂降りのとき、カヤックで水没のおそれがあるとき、水中撮影をしたいときに持っていきました。
私の場合、自転車旅や登山では選択肢というより、追加で持っていくかどうかという位置付けになっています。やっぱりセンサーが小さいので大画面テレビで見たときなどに残念に思うことがあります。
現行機種の TG-7 は裏面照射型のイメージセンサーなど、画質もよくなっているようなので、買い替えを検討しましたが、最近アウトドア活動が少なくなってきて使用することも少なくなったため、ちょっと見合わせているところです。
最近はスマートフォンが防水でカメラも高性能のため、耐衝撃のケースを使えば、スマートフォンでもまあまあ代用できるということもあります。
GRの楽しさと性能も旅カメラとしてはほぼ満足
一眼カメラを持っていく場合の話になりましたが、GR は旅カメラとして
とても気に入っているカメラです。
GR は、GR DIGITALの頃から I 、III と旅カメラとして使ってきました。GR になってからは、ちょっと期待していたものと違っていたので見送っていましたが、III は求めていたものに近かったので購入しました。
これで防塵・防滴になれば最高なのですが…