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いい意味で「鳥肌立った」ボカロ2選【#私の勝負曲】【てにをは様&ゆくえわっと様】

こんにちは。

突然ですが、音楽を聴いていて「鳥肌が立った」経験をしたことはございますか。私はあります。

感動した時によく使う表現ですが、実際に経験できる曲はなかなか無いものです。だからこそ、その経験をした曲は印象に残る…。

特に、その曲を初めて聴いた時の。
思わず息をのんでしまうような、あの感じ。
あるいは、「ええ…この曲やば…」と、独りの部屋で思わずつぶやき、驚嘆で自然と口角が上がってしまう、あの感じ。
あるいは、あまりに好みに刺さっていたために圧倒され、目をぱちくりさせてしまう、あの感じ。

どんなに好きな曲でも、二度目の再生以降は味わう事が難しいですよね。
そして、また次が無いかと探すのです…。


今日はそんな中から、ボカロ好き歴(そろそろ)10年程度の私が、近年で聴いた中で「マジで鳥肌立った」個人的神曲をご紹介したいと思います。

なぜかといえば…、紹介したくなったからするのです。

本当に個人的趣味ですし、独自の解釈なんかも入ってしたりしますが、もしよろしければお付き合いください。


Empress /てにをは様


一曲目にご紹介したいのが、てにをは様の「Empress」という楽曲。

てにをは様といえば…、以前も別の曲を紹介したことがありました。
この方の曲が好きなんだな私…。


↓「ヴィラン」を紹介しました。こちらも神曲なので是非。

まず、このPVからして美しい。
真っ赤な衣装に身を包んだエンプレス(女帝)。
額から左目にかけて赤い痣があるのが特徴的ですが、それはこの曲が自身の外見のコンプレックスについて触れているからだったりします。

ワタシは醜いから恋をしてる

イントロが始まって、初っ端からこの歌詞。
自分の外見と叶わない恋に苦悩する歌なのかな…というのが第一印象でした。それでももちろん好きな曲にランクインしていたと思いますが…。

この曲はそうはいきませんでした。
いい意味で裏切ってくれました。

今回は、その中でも鳥肌が立ってしまった
ラスサビの歌詞をご紹介しましょう。

Empress in me! もっと頭を垂れなさい
「“ガワ”なんてお菓子の銀紙」だろ

偽りでも ほら背筋が伸びてきたでしょう?
灰から造ったこの王冠(ティアラ)


これは外見へのコンプレックスを嘆くのではなく
「それなら、魂で勝負すればいいじゃない」
「魂だけは誇れるよう、磨けばいいじゃない」と鼓舞
する歌だったのです。

「外見」だけではなく、地位や実力等、あらゆる分野の劣等感(コンプレックス)に通ずるメッセージとして受け取れるのではないでしょうか。

偽りでも、ほら背筋が伸びてきたでしょう?

PVの演出も秀逸。

強気にほほ笑んだ女帝からこう呼びかけられた時には、思わずパソコンの前で背筋を伸ばしてしまいました。

「自分はどうしてこうも不甲斐ないのか…」とふさぎ込んでしまいそうな時、特は是非聴いてみてください。女帝に背中を押してもらえます。



回生/ゆくえわっと様


二曲目は、ゆくえわっと様の「回生」

(ボーカロイドではなく、「UTAU」という別の人力音源ソフトで作成された曲ですが、今回は広義で「ボカロ曲」としています。)

ゆくえわっと様の楽曲の特徴を答えるとすれば、独特なメロディと歌詞、複数の音源による美しいコーラスのハーモニーでしょうか。

この「回生」はそんなゆくえわっと様の代表作と言われています(ニコニコ大百科(仮)参照)。

正直、独特な世界観ゆえに「これは○○について歌った曲です!」と断言するのが難しい…。
私も初めて聴いた時は、「どういう歌なんだろう…」と困惑してしまいました。

しかし聴き終わると、また再生ボタンをクリックしてしまう。
そう。この曲、すごく中毒性が高いのです。

その中でも、私の鳥肌を立たせ、しかも頭からずっと離れなかったフレーズがこちらのサビの歌詞です。

てっぺんくらがって
そうある今日を踏みしめて
月がまた見えるように
命が尽きる前に

AメロBメロまでは女声のみで、物寂しい雰囲気。
それが、サビからは女声2:男声1の、荘厳な三部合唱になります。
この切り替わりが凄まじかった。
サビを聴いた時、なぜか跪いて祈っている自分が頭に浮かびました。「神々しかった」と表現したら良いのでしょうか…?

歌詞についてもう少し触れるならば、この箇所。

てっぺんくらがって
そうある今日を踏みしめて

てっぺんといえば、頂上や頂点のこと。光が一番よくあたる、影のない場所のはずです。なのに、「暗がって」いるとは…?

あくまで私の個人的な解釈ですが、この歌は頂点(皆から羨まれる立場)の人の背負っているものを歌ったものではないか…と思いました。

この歌詞は、誰かから蔑まれたり、もがき苦しんだりしつつも生き抜く「君」を見守る視点で描かれています。

頂点に立つとどうしても色々な人から見られてしまいます。
それを妬む人や羨望する人、嘲笑する人…本当に様々な人に。
弱音を吐いたり、逃げ出したりすることも難しくなってくるのでしょう。
きっとこの歌の「君」は、それでもまだ上を目指して、あるいは重い責任等を背負いながら、毎日を生き続けているのではないでしょうか。


最後にもう一つ、素敵な歌詞のご紹介を。
歌詞の主点は「君」を見守る存在なのですが、その愛が伝わる歌詞がありました。

針を胸に刺した君のことを
手を繋ぐ私が 今言うから
あなた自身が信じなくても
強くて 優しいんだって

失敗や挫折の最中、自分を信じられなくなった「あなた(君)」に対してかけた言葉でしょうか。
側で自分を信じ続けてくれる存在が、どんなに心強いものかと想像させられました。

私も、こんな強くて温かい言葉を届けられる人間になりたい…!



よろしければ、是非一度ご視聴ください…!


以上、私が実際に「鳥肌立った」ボカロ曲2選でした。

もはやオタクの趣味語りでしたね…。

2曲とも本当に名曲で、毎日歌っていたいのところですが、残念ながらどちらもカラオケで配信されておりません。それが悔やまれる…。


(いや、Empressは配信ありました。でもこちらは英語ラップアレンジ版で、純日本人にはハードル高い…)

↓Mori Calliope様 ver.の「Empress」 難しいけど超カッコイイです。


もっともっと多くの人に知っていただければ、大声で自由に歌いやすくなるのではないか…。

そんな期待を抱きながら、このnoteを書かせていただきました。

もし少しでも興味を持っていただきましたら、一度だけでも良いので是非再生してみてくださいね。


それでは、本日はこの辺で。

ご清聴ありがとうございました!


野乃

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